価値創造の知・第11夜 イノベーションの心得:「本気・本質・本流」編

2016年12月20日 「三つの本」を「ブリッジ(橋わたし)」する
 次の成長・成功を目指される多種多様な企業をご支援しています。
多くの企業(中小企業のみならず、大企業も)が次の一手、次の柱づくりに苦労されています。

「もう従来のやり方、考え方では右肩下がりで、改善だけではどうにもならない。アイデアがあっても具体的な事業立案が進まない。何とか成長・成功の道筋を見出したい」という悩みや相談事が多いですね。

「従来(20世紀)のやり方、考え方」を超えるのはどうしたら良いのでしょうか?昨日(12/18)のコラム(イノベーションとのかかわり)でイノベーション曲線(導入・成長・衰退)の話をしました。大局的には、次の世界を深く・高く・広く読み(=トリニティ・イノベーション)、「次の本流(オルタナティブ)」と「多角化経営」を併せて挑戦することが良い結果に繋がります。

「次の本流」を掴み取るには、二つの要素が必要なのでご説明します。それは順番に、
1.「本気」ステージ:メンバー全員が本気であること。特に当事者意識があることです。
「当事者意識」は「情熱・志」のコインの裏表です。
次の「2.本質」を紡ぎだすのに必要不可欠なので、この意識を醸成するために多くの時間を割くこともあります。
2.「本質」ステージ:トリニティ・イノベーションで「新しい価値」を紡ぎ出す
  先ず、表面的な手法に走らずに、
・自分たちが顧客の幸せのために何をしたいのか?
・そのために、大切にしたいことは何か
・どのような未来を創りたいのか?

 つまり、「何に命を使うのか」という本気の使命(MISSION)をメンバー全員で紡ぎ出し、共通認識することが重要です。その本質を見出し、洞察する作法がトリニティ・イノベーションなのですがそれはまた別の機会に記します。
 この三位一体を検討すると、「未来の輪郭」が見えてきます。

上記「1.本気(PASSION)、2.本質(MISSION)」ステージが整うと、次のイノベーション曲線である「3.本流」ステージの行動(ACTION)に移ることができます。さて、ベンチャー企業の方達は、「2.本質」のトリニティ・イノベーションを検討している最中に次の一手が少しでも見えると迅速に動き出します。その「機動力」は大企業と違って感動モノです。

 実際には、企業の将来の「羅針盤」と「多角化戦略」を「3.本流」ステージに行く前に全メンバーで作成することをお薦めしています。急がば回れではないのですが、不確かな時代を突破する二つのマトリクス(成長マトリクス&シナリオマトリクス)に「2.本質=トリニティ・イノベーション」で創出したものを組込んでいくと、将来経営のためのサバイバル(生ききる)な「羅針盤」とサスティナブル(持続的)な「多角化経営戦略」が浮かび上がってきます。

 12月7日のコラム(「おもてなし」とは何か?)で、これからの時代が、「顧客を囲い込む時代」から「顧客に囲まれる時代」になっていることをお伝えしました。そこでは、「日本の方法」と「IoT・AI」というものをどう結合させるかということが重要になります。

 つまり、「本気・本質・本流」で「モノ・コト・ヒトの三位一体」で挑戦されることをお薦めします。

  私の苗字である「橋本」には、上記の3つの「本」を「ブリッジ(橋)」するという使命があるのでしょうか。
 皆様の「本気・本流・本質」を橋渡しできれば幸甚です。 

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