2017年8月16日 自主性と主体性
本夜は、価値創造の初めとなる「想いが先!そして、主体性」をひも解いていきます。
価値創造の源泉は、想い(=Will)にあります。
想いの発現は、外部からの衝撃と内部からの衝動の出会いのどちらかがリードして、互いが越境しながら結びついてカタチになっていきます。
双方が一気につながる分かりやすい事例としては、
・限界集落: 過疎化などで社会的共同生活の維持が困難になっている集落
・経営破たん、企業倒産
等があります。
ただ問題は、そのことが将来現実になることがわかっていながら次の行動に出るまでに時間がかかることです。
当事者意識、健全な危機意識を分母に持っていることがとても重要です。
そう、参加者全員の「意識」が変わっていることが将来を切り拓く条件になります。
さて、ご参考にセミナー・研修における「自主性と主体性の違い」の実際について触れます。
私たちのセミナー・研修では、そこに集う人達の属性で大きくは3通りあります。
① 短中期:ある会社(或は、ある地域)の短中期的テーマでその関係者だけが集まり創発する
→ この会社(この地域)をなんとかしなければならないという強い意識で集団で参加する
② 短期:テーマに応じて、短期的に様々な会社(或は、地域)が複合的に集まる
→ 「事業創生・地域創生・人財創生」の中のテーマで、ある個人が情報収集的・調査的に参加する
③ 中期:テーマに応じて、お互いの関係性の薄い人達なのですが、主体的に集まり創発する
→ ②では限界があるので、強い意欲・意識を持って自分のスキルを高めたい人達が集まり創発する
①②③の全てに関わっていますが、参加意識で把へると①は自主性で、③は主体性が中心にあります。②は「自主性と主体性」の混合であり、其々に一長一短があります。
ここで、「自主性」と「主体性」の違いは何なのでしょうか?
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それでは、「生き方コラム」 から引用します。
・【自主性】自分の判断で行動する態度。 「 -に欠ける」 「 -を生かす」
→「自主性」を持つ人は、自分のすべきことを明確にしています。それは同時に、その人のすべきことが、「あらかじめ明確にされていること」を意味します。
・【主体性】自分の意志・判断で行動しようとする態度。「主体性のない人」「主体性をもって仕事に取り組む」
→「主体性を持つ人」は、自分のすべきことを明確にしているだけではなく、「解決策が決まっていない場合」や、「先行きが分からない場合」にも、率先して行動を起こし、周囲のフォローを活用してものごとを進めます。
一言で表すならば、その違いは「すべきことが明確な場合かどうか」ということです。すべきことが明確な場合に、それを率先して行うスキルが「自主性」。そして、すべきことが明確でない場合に、それを明確にしつつ率先して行うスキルが「主体性」になります。
スキルを難易度で表すと「主体性>自主性」になるでしょう。主体性のほうが、身に着けるのが難しいスキルになります。
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①は「すべきことが明確」です。
②③は、まだ自分の方向性が「すべきことが明確でない」場合の想い・本気(=WILL)の度合いの違いです。
「創造性」が高い研修・セミナーは「③」になります。
新しい時代には、答えの見えないことが、もっと「価値を持つ」ようになります。それを踏まえてリアルに価値創造できる異業種セミナーをコラボしました。
それが添付のお知らせ(開講記念ダイジェスト版)の「丸善夜学セミナー」ですが、様々な企業の方達が、年齢も性別も超えて集い・交流し・響き合い、ダイナミックな「知の交流・交歓・発表」がありました。
このような「場」が日本のあちらこちらにあることで、個人・企業・地域・社会の「知」が高まり、相乗して、創造の道筋が見えてきます。
そのセミナーは、「主体性」を持った人達が集まり、意識が変わり、そこに、価値創造の方法(=Skill)を組込み、そしてテーマ発表の負荷をかけることで、一人一人から「エネルギー」が湧き出てきます。
そこでは、意図的に「自分を追い込む」ことをします。6か月のセミナーでしたが、価値創造の心得と方法を習得して、グループで自分(達)を追い込むことで、「知」が積み上がることを実感します。
主体性のある人(達)をトリニティイノベーションで追い込むと「知」が積み上がるのです。分かち合い、繋がり、苦しみ喜びながらの成果を楽しんでいました。
さてさて、分母となる想い・本気(=Will)とは、「自分を追い込み続ける」状態(~ing)になっていることです。
そこでは、次に大事となる「分子」となる方法(=Skill)を身につけて
①掘り出す : ディスカバー
②集中する : コンセントレート
③磨き上げる: コンポーズ
の流れで出力できるようになります。(この流れの続きは、またどこかで)
意識が変わるということは、それまでの固定化した考え方・やり方から離れる準備ができたということです。
その上で、己を追い込み積み上げて、新しい問題・課題を発見し、最初に答えを出すのが価値創造です。
「価値創造ファースト!」の時代です。
価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ