価値創造の知・第74夜 「すぐやる力」@革新の7つの力

2017年10月5日 「すぐやる力」の3要素

「すぐやる力」と「やり抜く力」はコインの裏表です。
「すぐやる力」は必要だと頭では分かっていても、実際の現場では「すぐやる組織」と「すぐやらない組織」があります。

ご支援企業は、「老舗企業からベンチャー企業」、「サービス業から製造業」、そして自治体まで多業種・多業態にわたります。
その中で、数多くの「バリューイノベーション・プロジェクト」を推進してきましたが、「すぐ動くプロジェクト」と「なかなか動かないプロジェクト」があります。

さて、改善ではなく、改革における「すぐやる個人・組織」には3つの要素があります。条件といってもいいかもしれません。
それは何だと思いますか?思い浮かべてみてください。

一つ目は、すぐやれる「組織風土力」です。
「バリュープロジェクト」をナビゲートしているとすぐにわかります。それは、リーダーにその風土をつくる意識があるかどうか、評価してあげるかどうかです。

二つ目は、すぐやれるための「情報編集力」です。
内外や将来の情報を集め、それを編集し、磨く力です。
それがないと、その対象がすぐやったほうがいいのかどうかわかりませんよね。

三つ目は、すぐやるための「判断決断力」です。
判断をしないのであれば、決断しないのであれば、プロジェクトは先に進めません。

どうでしょうか?何が足りないのか見えてきましたか?
すぐやるには、「組織風土力」・「情報編集力」・「判断・決断力」の3つの力が必要です。

さてさて、実際の現場ではどうでしょうか?

ベンチャー企業の殆どは「機動力」が必要で、ゆっくりやっている余裕はありません。また、目指す姿も明確になっているので「スピード」が武器になります。法規制等があれば、素早く対応や変身・変態が求められます。
逆に、じりじりと右肩下がりになっている老舗企業があります。いろいろチャレンジしてきたのに上手くいかなくて沈滞している姿も多くみられます。
周りの動きを見ていて、旨くいった先行事例をみながら動き出すところが多いですね。失敗はしたくないので、先送りして様子を見ていることで、更に遅れをとってしまいます。
それは、中腰で動く組織風土か、どっぷり腰かけている組織風土の違いでわかります。

また、「事業創生・地域創生」に向けて、「バリュー・プロジェクト」のワークショップを行いますが、「3.本質創造力」・「4.仕組構想力」のステージに差し掛かるところで、だいたい「次の一手」が見えてきます。
併せて、同業種・多業種・先行業種でとても参考になる「考え」「仕組み」をご紹介した時に、担当者やプロジェクトメンバーをすぐに調査に向かわせるか、それをなかなか決断しないかの二つがあります。
その時に、リアクションと結果に差がでてきます。どうしてでしょうか?

それは、経営陣が「行き詰まりを打破すること」「仕掛けること」を本気で、真剣に考えていて、その複数のイメージに「引っかかる」「ピンとくる」ものを感じられるかどうかにかかってきます。
判断する準備ができていない時は決断できません。判断・決断できないリーダーでは困りますね。いったい、どうしたら良いのでしょうか?

それを多面的に価値創造の知・「革新の7つの力」で順を追って説明してきました。
「すぐやる力&やり抜く力」の元になるのは、「3.本質創造力」・「4.仕組構想力」です。ここが「肝」であり、「要」です。この二つのステージを飛ばして判断・決断・行動はできません。「急がば回れ」です。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
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