2018年2月3日 価値とは主観的なもの
価値と価格の違いは何でしょうか?
・価値とは主観的である
・価格とは客観的である
という「本質を抽象的(第83夜)」に捉えることで、その後の理解と行動が大幅に違ってきます。
それでは「価値」「価格」について、どのように
記されているかを調べてみましょう。
[価値]
・どれくらい大切か、またどれくらい役に立つかという程度。
またその大切さ。ねうち。
・ 哲学的には,人間主体の欲求や関心に対して対象のもつ意味をいい,
それゆえ欲求や関心の度合いにより価値は相対的なものともなる。
・古来,真,善,美,有用性などが哲学上の絶対価値とされてきた。
[価格]
・有形・無形の各種の商品(サービスを含む)の取引に際して提示される金額をいう。
値段(ねだん)とも呼ばれ、サービスについては料金(りょうきん)ということもある。
・価格は、購入される個々の財貨・サービスなど1単位に支払われる貨幣の量のことを指す。
広義には、賃金、利子率、為替レート、地代も含まれる。
有名な投資家のウオーレン・バフェットは、
・「価格」とは、何かを買うときに、支払うもの
・「価値」とは、何かを買うときに、手に入れるもの
と、定義しています。
さて、自分が何について綴りたいかと言えば、
・『価値とは主観的』なもの
ということです。
それでは、添付写真の「空気イオンカウンター」を元に綴っていきます。
私の娘たちは、小学校・中学校時代の夏休みに、埼玉県が主催する「科学展」に毎年テーマを決めて、実験を行い3枚の模造紙に展示発表していました。
ある年、「今年は何のテーマにする?」と中学生の次女に聴くと、
「マイナスイオンについて、調べてみたい」
ということなので、
マイナスイオンの数を測定できるポータブル機器を調べました。
すると、「空気イオンカウンター」が定価7万円くらいでありました。
如何でしょうか?
今この時、あなたは7万円を支出して、手に入れたいですか?
多くの人たちは、その「価値」を全く感じないので千円でも購入しないと想います。
そう、とても主観的なものですよね。
『価値』とは、その人にとって、どれくらい大切か、役立つか、というものです。
私たち新価値創造研究所では、
『新価値 = 世の中に役立つコト』
と定義しています。
それは数値化・客観化できないので、それを説明・説得するのは難しいものがあります。
これは、企業・地域で「今までの枠をはみだす事業企画・商品企画」を経営陣に発表・評価される時の難しさに現れます。
前職のパイオニアスピリッツ・ヒット商品緊急開発プロジェクト(第14夜)の立ち上げで実感したのは、
「経営陣を説得することはできない。納得させることができるか」
にありました。
「主観的なもの」を説得ではなく、納得してもらうコト!
新しい試みには、説得できない、納得しない経営陣が多くいるのです。
「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ。」
心で観ようとする経営陣の共感レベルが、その後の判断と速度を決めていきます。
星の王子様の一節(第63夜)が響いてきますね。
でも、企業・地域の成長の本質は、「価値創造」にあります。
これを重点にして行動している企業・地域とそうでないところとは結果的に大きな差ができます。
さてさて、我が家では、早速その測定器を購入して、
あちらこちらで、「マイナスイオン」を測定しました。
軽井沢の白糸の滝では、凄いレベルのマイナスイオンがありました。驚いたことは、同等のプラスイオンが発生してたことです。
パソコンとプラズマテレビのある締め切った部屋には、
多くのプラスイオンとマイナスイオンが殆どない。
・・・。
そう、それを手に入れることによって、日常の空気の見える化がはかれ、五感と次女との会話と家族の日常が豊かになりました。
もちろん、科学展では素敵な評価とご褒美がありました。
この14年前の経験が、これからの『AIoT』の本質を知る
有用な経験となりました。
一歩踏み込むことで、世界は拡がるのですね。
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ