橋本元司の「価値創造の知・第113夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』②本気・本質・信念

2018年3月7日文化経済研究会・第93回定期セミナー

今回のテーマは「循環型社会」。
御一人目の講師は、ユーグレナの「出雲充社長」

「人と地球を健康にする」という信念のもと、躍進を続けられています。

バングラディシュの貧困を目の当たりにして、その体験から、「ミドリムシを活かして地球規模で問題を解決し、循環型社会を実現しようと突き進む」、ダイナミックなビジョンがあります。

その新規事業を500社にアプローチして全て打ち砕かれ、501社目(ITOCHU)で繋がるという、そこに至る諦めない、くじけない信念と壮絶なプロセスが響きます。

・前例がない
・実績がない

イノベーションとはそれがあたり前です。
自分も前職(パイオニア社)で、レベルは違いますが、「オーディオの性能ではなく、ライフスタイルからの異業種コラボ」という企画を掲げた時に、大きな反発がありました。
いったい、何を目的にするのか、何を前提にするのか、何を分母にするのかという『本質』を共感できるのかが重要ですが、なかなか理解を得られないことが通常です。

ユーグレナ社のコンセプトは、「人と地球を健康にする」

社長のピュアな気持ち⇒本気⇒本質⇒信念⇒実践⇒次の本流

という図式ですね。
でも、そのような信念・取組みに、それが将来の素敵な本質をついているからこそ、神様は必ず大きな試練を与えます。
何故なのでしょうね。止めて欲しいですね。

上記、500社全てに提案が打ち砕かれた時に、「いったい、どうしてこの良さがわからないのだろうか?」
という内に秘めた『怒り』があったと想像します。
自分にも将来に向け役立つ新しい提案への社内からの反発が何度もあったので共感します。

「皆に、本質を深く捉えれば、考えて貰えばわかるはず」

でも、なかなかそう簡単にはいかないのですね。痛い目にあいます。
その分、更に考える、整理することで、提案も自分も磨かれます。
そして、それは、「信念・核心・確信」に繋がってきます。

そして、ギリギリのところで、天からロープが降りてくることがあります。
さて、先日のWBS(3/1)では、下記の取組み(コラボ)が放送されていました。

ユーグレナ社×ジーンクエスト社、ヘルスケア事業で新領域「生命科学×IT」に参入。
~遺伝子解析サービスを軸に、「未来の自分を健康にする」ソリューションを提供~

ここにも、色々な乗り超える壁がありますね。
技術が先行する中で、「個人情報の安心・安全」をどう創るのかですね。応援します。

さて、
御二人目は、ハウステンボス・ハピロボの「冨田直美取締役」です。
株式会社 hapi-robo st (ハピロボ)は、人の能力を引き出し成長させるロボットで、自分の幸せが他人にもつながる、「人々の生活を幸せで豊かにする」コト、
そして、最先端のテクノロジー、インフラストラクチャー、サービスによって新たなイノベーションを創造し、人々の生活を豊かにする「ロボットと共生する社会」を実現を目指されています。

『人のOS=考える力がKey』
元々人間が持っている脳力を最大限引き出すこと。
その為に、「3つの質問」がありました。
①あなたの幸せは?
②技術は人を幸せにしてきたか?
③楽になることは幸せか?

私たちは、『楽』になることばかり考えてきました。そこに警鐘をならしています。

楽なコト < 辛いことをすべき

これは、第112夜にも綴ってきました。同感です。
そう、「幸せ」は自分で考えるべきことですね。
そのことを事例を紹介されながら、熱く説明してくださいました。

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さてさて、御二人は、「バングラデシュの貧困」の本質、「人間・AI・ロボット」の本質、それらの本質を見極め、本気・信念で「本来と将来」に取り組まれていました。

①経験・体験の重要性、意味

②自分で考え抜くコト

③あきらめずにやり抜くコト
お二人の共通項です。そこに秘めた『怒り・マグマ』、そして「本気・本質・次の本流」のプロセスには全く同感です。

そして、出雲社長は、「価値創造のイノベーション」に必要なことを話されました。それは、

『メンター(先生)とアンカー(大切なもの)』

確かに!

それが世の中に役立つ本質的なコトであっても試練はかならずあります。
その時に、諦めずに続けられるための拠り所ですね。

これもまた、全く同感です。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
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