橋本元司の「価値創造の知・第115夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』③インターネット的

2018年3月11日 ③インターネット的(リンク、シェア、フラット)

アナログ的、デジタル的、総合的、実用的、恒常的、・・・
『・・的』とは、「そのような性質をもった意」「そのようなようすの、それらしい、などの意」を表しています。

 本夜は、糸井重里さんが著した「インターネット的」を参考にしながら、それを『価値創造とイノベーションのあいだ』に組み込んだ世界を皆さんに想像・創造していただきます。
できれば、第112夜(3C)と第114夜を下地にしていますので、事前に読んでおいていただければ幸甚です。

さて、「インターネット」と「インターネット的」はどう違うのでしょうか?
糸井さんは下の様に解説(引用&編集)しています。
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・「インターネット」は、「伝える仕組み」です。いわば、人間の生み出す情報という「料理」をすばやくどこにでも届ける「お皿」です。ほんとうは、一番面白いのは、お皿に何をのせるかということのはずです。
・「インターネット的」とは、インターネット自体がもたらす社会の関係の変化、人間関係の変化みたいなものの全体を思い浮かべてほしい。

もっとイメージしやすいたとえでいうなら、「インターネット」と「インターネット的」の違いは、自動車とモータリゼーション(自動車が発明され、社会に広く浸透していくようになってから変化していったすべてを含む)の違いに似ているでしょう。
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どうでしょうか、イメージできましたか?
「インターネット」が社会に、生活に進展・浸透する中で、私たちのビジネス環境やライフスタイルは大きく変わっています。『スマホ』ひとつをとってもその双方に影響を及ぼしていますね。

糸井さんは、「インターネット的」といった時に、3つの軸(①リンク、シェア、フラット)を提示しています。

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①リンク:従来の「ジョイント」的つながりは、いわば、「問いと答えのセット」のようなつながりですね。
しかし、「リンク」というつながり方は、「問い」のほうにも、「答え」のほうにも、たくさんの付属する情報があるのですが、それが有機的につながりあうというのが魅力的であり、「インターネット的」。
周辺情報だとか、リンクの先のリンクにまで延々と深くつながってゆくのです。これこそが、「インターネット的」の一番の鍵になるのです。

②シェア:個人でつくったもの、個人の力をみんなで分けと。あって楽しむというシェア(おすそわけ)は、クラブ活動などで体験しています。分け合うというのは、なぜかは知らねど、楽しい、と。
その「シェア」というよろこびの感覚が、「インターネット的」。情報はたくさん出した人のところに集まります。
おすそわけをたくさんしている人や企業には、「これも、あなたが配ってください」という新しい情報が集まる交差点のようになってゆきます。

③フラット:従来は、「みんなのプライオリティが一定している」ことが、社会が安定していることと考えられていました。
フラットというのは、それぞれが無名性で情報をやりとりするということと考えられます。そこでは、情報のやりとり自体やそこで交わされる意味や思いだけが存在しています。
価値の三角形は、バタンと倒れて、平ら(フラット)になり、そこではそれぞれの人が自分の優先順位を大事にしながら役割をこなしている。
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「インターネット」自体がもたらす「インターネット的」の鍵が揃いました。
第109夜、第112夜で提示しましたが、それは、3C『①C: Computer=脳(AI)②C: Communication=神経系(IoT)③C:Control=手足等(Industry)』の「②C: Communication=神経系」が発達したのです。
そして、「①C: Computer=脳(AI)」と③C:Control=手足等(Industry)」に変化をもたらして、「三位一体の世界の扉」を開けました。

その鍵の中心が、「リンク」と「シェア」であり、結果として、フラットな世界が生まれつつあります。
(因みに、「インターネット」が世界で、「インターネット的」が世間(第80夜)です)

さて、私たちの身の回りには、
・スマホ、Facebook、LINE、Instagram、・・
・住居やクルマのシェアリング、・・
・異業種コラボレーション、企業間連携、産官学連携、官民協働、・・
・COOKPAD、アマゾン、グーグル、メルカリ、・・
・・・

次々に、社会の関係の変化、人間関係の変化があり、従来のピラミッド型価値観が大きく崩れました。
社会関係、人間関係が変われば、貴社も貴地域も逸早く変える、再定義する必要があります。

さてさて、皆さんの会社や地域に、上記の3つの軸(リンク、シェア、フラット)は組み込まれていますか?
日本経済が長く停滞している原因の一つが、広義の意味のインターネット系の産業の遅れにあります。もう、インターネット的な社会・産業になっているのです。
早速、「インターネット的」を組込んでみましょう。
それを組込んだ時に、どのような変化が訪れるのかを想像してみてください。今までの制限を外すと、いきなり「余白」が生まれてきますね。
従来の枠を外し、隆々とした将来を想像・創造するのがコツです。

そして今は、「インターネット的」に加えて、「AI的」を組込む時代が迫っています。(もう、トラックでは一周遅れではないですか?)
別に、「インターネット」「AI」の中身・仕組みまで知る必要は全くありません。
上記の「お皿(インフラ)」側でなければ、「料理」関係を把えれば良いのです。しかし、第112夜で提示しました様に、舞台(Prepare⇒Performance⇒Promote)をプロデュースすることはお薦めします。

最後に、「インターネット的」とは『リンク・フラット・シェア』する生き方であり、考え方です。そのような環境を生きています。
それを貴社・貴地域に組み込んだ途端に「イノベーション」が始動しはじめます。

その時にすぐに下記が判ります。

「このままでは進めない。足りないものがある」と。

その時に必要なのが、貴社・貴地域の新機軸です。
それを明確にするのが、「広い知(ミッション)・高い知(ビジョン)・広い知(イノベーション)」(第82夜、第89夜)であり、それによる『確信と革新』となります。
そして、それを実現するのは「人財」です。

隆々とした将来のために、「3C」「3I」(第109夜)の時代に先手を打ちましょう。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

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