2018年3月19日 企業(事業)の目的
従来のやり方、考え方では「事業の先細り」や「衰退の危機」を感じている会社や地域が多くあります。
その「世界」におけるルール、常識に縛られて身動きがとれないのが勿体無いですね。
本夜お伝えしたいことは、
・「次の柱」、新規事業を生み出したい
・「将来」を切り拓きたい
・「社会」に役立ちたい、「幸せづくり」したい
という会社/地域に向けた「突破口の『3段階』」(基礎)について綴ります。
1.先ずは、売上(利益)からではなく、「人・社会・地球の幸せ(3つのエコロジー:第9夜)」から考える
2.そこから生じる「夢・想い」から、自社・自地域の前向きの「存在意義」「使命」を考える
3.実現したい将来と従来の価値観、ルールとの違い、「新しい価値観の本質」を考える
「新しい切り口」から見え隠れするものが必ずありますから、情熱と当事者意識を持って『洞察・行動』することが肝要です。
ほら、心身にムズムズと暖かい電流が流れ始めたことでしょう。社員や関係者の方達の生きがい、やりがいにもつながってきます。
モノ不足の20世紀後半は、『技術ファースト(=性能・機能)が軸足』の時代でした。
モノ余りの21世紀前半は、コモディティー化(一般化したため差別化が困難となった製品やサービス)が進み、
『人・社会・地球の幸せファースト(=効能)が軸足』の時代です。(第111夜)
・性能⇒機能⇒効能(第77夜)
・モノ⇒心の豊かさ(第85夜)
・技術のイノベーシ⇒価値のイノベーション(第111夜)
現在、そして、未来に向けた3C、3I時代(第109夜、第112夜)には、それが顕著になります。
私たちは従来の価値観の古いメガネを新しい価値観のメガネに掛け変えねばなりません。(第20夜)
新しいメガネ、新しいものさしが必要不可欠ですね。
もう一度、原点を確認しましょう。
いったい、「企業(事業)の目的」は何でしょうか?(第75夜)
ピーター・ドラッカー(経営の巨人)は応えます。
「事業体とは何かと問われると、たいていの企業人は 利益を得るための組織と答える。
たいていの経済学者も同じように答える。この答えは間違いではない。
⇒「的外れ」である。
事業の目的として有効な定義はただひとつである。
それは『顧客を創造』することである」と。(現代の経営より)
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・「売上(利益)を上げるにはどうすればいいのか?」という問いでは、
⇒「従来のサービス・商品・ルール」が前提となり、視点・思考が内向きになってしまいます。
そうすると、従来のやり方・考え方となり、革新(イノベーション)に向かいません。
・「顧客にとっての価値あるものを提供できているのか?」 という上記の『顧客を創造』の問いでは、
⇒「従来のサービス・商品」の改善や前提ではない、「顧客創造や社会貢献」に視点・思考が変わり、
『顧客を創造』を革新(イノベーション)しなければならなくなる。(利益は活動の結果です)
上記の様に、「設問」の違いで結果が大きく変わってきますね。
「売上(利益)」は自分中心であり、「顧客創造」は顧客中心です。どちらに対価は巡るか明らかですね。
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従来の狭い世界・ルールから、「人・社会・地球」の視点・視座・視界に移すと、必ず今までと違った世界が見えてきます。その事例はこれまで「価値創造の知」連載でご紹介してきました。
是非、トライしてみてください。上記の「洞察し、考える」ことをしなければ、留まるだけです。足を踏み出してみないと何も始まりません。
それは、幸せづくりからの「新しい価値観」を意味します。
それは、従来の「価値観を変えるコト、価値観が変わるコト」です。
それは、自動的に「違いと共感を創るコト」(第82夜)に直結します。
今まで気づいていない世界・世間(第80夜)を見つけ、磨き上げることにより、新しい価値として社会的に受け入れられて、経済が発展した状態のコト。
つまり「価値のイノベーション」の時代です。
そういう時代を私たちは生きています。
皆様の「気付き(自分革新)」「次の一手」「経営革新」にお役に立てれば幸甚です。
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ