2018年3月21日 「想像力」⇒「創造力」⇒「構想力」
本夜お伝えしたいことは、『創造力/イノベーションには、想像力が不可欠である』ということです。
「創造性」と「想像性」のあいだには、とても密接な関係があります。
「想像力」とは、夢・想いの世界を描く力であり、「創造力」とは、独自の夢・想いを実現する力です。「創造力」を生み出す触媒が、「想像力」といってもいいと思います。
それでは、「想像力」を違う角度から見てみましょう。
先日TV放送「SWITCHインタビュー達人達」で、声優の緒方恵美さんが出演されました。
アニメの声を2役3役と別格で演じられるアニメ界のプロフェッショナルですね。
その中(声優)で、
「想像力で自分が変わる」
「自分の想像力で自分の中の体の中を変えちゃう」
「中身がともなった人としての声で出していないと説得力がない」
上記が、価値創造/イノベーションと何の関係あるの?
と思われる方もいると想いますが、
将来に対する熱い夢・想いが脈々とあり、その光景、イメージが目の前にありありと、まざまざと浮かんでいるとその人の中身は『将来』になってしまうのではないでしょうか。
自分も全く同じ体験を何度かしています。
それを、声優の緒方恵美さんは、「自分の想像力で自分の中の体の中が変わる、変えちゃう」と表現されました。
「想像力」(イマジネーション)が明確にあれば、それをどう実現するか、という「創造力」(イノベーション)に移ります。
さて、私たちが企業/地域のご支援でうかがった時に、トップの方が選出されたメンバーに求める『創造性』について二つのパターンがあります。
①やたらにメンバーの「創造性」に期待する
②あまりメンバーの「創造性」に期待していない
会社の大小にかかわらず、仕事の分業化、効率化で、「全体を見る力」「先を見る力」が弱っています。
情業/脳業時代(第109夜)に綴った「不確実性」「不確かさ」がそれに拍車をかけています。
いきなり、将来を切り拓く「創造性」を期待されても困りますよね。
なので、いきなり「創造力を発揮しなさい」と社員や関係者にいっても彼らは困ってしまうのが現実です。
だいたい「ビジョン」が時代にあっていない、ズレていたり、何を目指しているのかが統一されていないことが多いのです。
指し示す「ビジョン・志」が明確であれば、イノベーションは発揮しやすいのです。
なので、「想像性」から入ることをお薦めします。
しかし、ここで気をつけないといけないことがあります。
それは、「人」は自分の知識、情報や体験以上の発想ができないことです。
ここで必要なことは、
①一人ではなく、異能の人財を集めて『衆知を結集』することです
②そして、全体を読んだり、先を読んだり、本質を読むのが得意な『外部人材』を投入することです。
そして、『想像力』『創造力』『構想力』を自由自在に働かせるのです。
『想像力』のステージでは、、
先ず、そこでは従来のやり方、考え方から意識的に離れることが必要です。離れることができなければ、意味がありません。
ただ、「離れる」ということは、必ず「新しいアプローチ」をすることが必要になります。その『覚悟』はトップに必要です。
次に、個性や独自性という「偏在」を良しとすることです。そうでなければ、「顧客から選ばれる理由」(第37夜)を創れません。
そこに、その会社/地域に看過できない現在情報、将来情報のボールをこちらから適宜、提供します。
そうすると、複数のイメージが出来上がってきます。
そのステージの最中に、『新価値創造研究所』が同時並行で巡らせているのは、
①顧客にとっての効能
②従来の価値観に代わる新しい価値観の可能性(=新しい目的)
③バリュープロポジションの候補
④成長のシナリオ(従来⇒開発⇒開拓⇒開際:第66、67夜)
⑤異業種連携等による実現性
・・・
等々です。
さてさて、上記を全員で汗をかき、描き、整理することで、
「想像力で自分が変わる」
ことを全員が体験できます。これがとっても重要です。
「想像力」と「創造力」を繋げるには、「3つの抽象化能力」(第89夜)と「物語り的な感情(エモーション)」が必要です。
それが、「価値創造の知」連載で多くを綴ってきた『深い知・高い知・広い知』(第66夜、第89夜)です。これで全員の自信がつきます。
更に、「学ぶ⇒真似ぶ⇒翔ぶ」(第114夜)ための、異業種や先行事例の情報・図解・ビデオを多数用意して『創造力』『構想力』の橋渡しを行います。
・多くの事例を知る、体感する(集合の「知」となり、自分たちの考えの自信につながる)
・「3つの抽象化能力」で、本質的・本格的な違いを生み出す(=意識的に余白をつくる)
・新しい価値観を創る、これまでの価値観を変える、(これまでの殻、常識を破る)
・顧客に選ばれる理由を明確にする(=ゆるぎないコンセプト)
「想像力」の共感で、気持ちが合わさり、「やる気・本気」のモードになっていきます。
つまり、「想像力」が「創造力」の触媒となり、その二つが、「構想力」の触媒になります。
そして、次のステージの「構想力」に向かうのですが、「創造力」には「想像力」が必要なことがおわかりいただけましたか。
隆々とした将来を望まれるのであれば、「想像力」⇒「創造力」⇒「構想力」です。
是非、メンバー全員に習得させてください。人生と会社/地域が変わります。
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ