2018年4月11日 「次の一手」「次の柱」を創る
私たちが招聘される理由の70%くらいは、
・成長のために、「次の一手」「次の柱」を見つけたい
・成長のための「将来の価値観」を明確にしたい
・「将来の構想」を描きたい
にあります。
「答え」がわからない時代、不確実な時代と云われます。
そうでしょうか?
「従来のやり方・考え方のメガネ」で見ればそうなのですが、「新しい価値観のメガネ」で見れば輪郭は観えています。
それは、環境が変わり「経営の質(次元)」が変化しているのに、「新しい価値観」に追いついていないことが大きな要因の一つです。
それに伴って、売上/利益が右肩下がりになり、組織や従業員に「軋み」が現れています。
それは、
・改善する
・悪いところをなくす
という処置では対応ができません。
「将来の価値観(北極星)」に向けて、会社/地域を創りなおすことが肝要なのです。
そのために必要な作法があるのですが、それが
前々夜(第129夜)の「なぜ?」であり、前夜(第130夜)の「新しい意味」です。
図解で説明しますと、トリニティイノベーション(「深い知・高い知・広い知」)の上方の二つ(深い知・高い知)の洞察(Insight・Foresight)です。
そう、洞察(=物事の本質を見通すこと。見抜くこと)であり、「アブダクション」(第123夜)です。
そして、その能力の「おおもと」は、「禅的思考」(第33夜、第76夜)、「深い知」(第85夜)にあることを綴ってきました。
この「本質を見抜くコト」が、特に経営陣には望まれます。
実は、ベンチャー企業の社長には「本質を見抜く洞察力」を持つ方が多く、私たちとの二人三脚で「構想⇒行動⇒更新」が迅速です。
ここで過去の成功体験に引きずられる最近の例を示します。
今、日本相撲協会や日本レスリング協会の問題が連日メディアを賑わしています。
この両協会に共通するのは、
「協会を守る、或は、自分を守る」
というスタンスが、世の中の価値観と大きくズレていることにあります。
「開かれた、拓かれた協会」
という「将来の価値観」を共有したいのです。
相撲協会でいえば、私たちは今までのやり方(八百長、暴力体質等)を排除してゆきたいのですね。でも、今の親方衆は「従来のやり方」で生きてきたのです。これがなかなか改革できない難しいところです。しかし、日本柔道協会は改革できましたね。できないハズがありません。
「ナゼ?」から考えてみてください。
さて、上記の問題の両協会のことは他人ゴトでみていられますが、それが自分ゴトになったときに、やはり「守り」に入ってしまうのです。
それは、今の会社・事業の成功者達が経営陣だからです。それが成功のジレンマです。「既得権」を持っていたくて、「新しい価値観」には重い腰です。
自分のスキルが通用しない可能性が高いからです。
そのような中での「革新・改革」には難しいところがあります。この人的問題には、丁寧に誠を持って対応することが必要です。その方達と「将来の価値観」を共有することが、その後の展開にはとても重要です。
そして、「将来の価値観」を図解のトリニティイノベーションで共有してから、
①Small:最初は、小さく
②Open:世の中に共感されるように「開く、拓く」
③Share:それをインターネット的(第114夜~116夜)に
されると成長・成功に向かう確率が高まります。
本当に、本気で成長・成功を望むのであれば、従来のしがらみ・考え方を超えて、
「将来の価値観」に基づいて、会社・地域・協会は創り直していかなければなりません。
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ