橋本元司の「価値創造の知・第135夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ④幼な心にもとづいた逸脱

2018年4月16日 「新・学問のすすめ」

本夜は、日本の将来のための21世紀型「学校の革新」提言です。

その問題意識の中心は、第131~132夜に亘り綴ってきました。
それは多くの会社や地域において、従来のやり方・考え方の延長線上では、
・経営危機が訪れる
・地域の衰退・崩壊
という「維持できない衰退」への現実があり、転換しなければならないからです。

 そこに必要なのは、会社/地域を自分ゴトとして、
①「将来の価値観」から創りなおす
② そのために、顧客/社会が求める「魅力&価値」を創る
ことにあります。

それが苦手である背景は構造的であることをこれまで何回か綴ってきました。
第112夜、第130夜に詳しいのですが、要約すると、20世紀は、縦割り業界の「技術のイノベーション」が中心の時代で成長しましたが、
21世紀は、それは全体の一部(第130夜)となり「意味/価値のイノベーション」の時代に移行しています。それは、前夜(第134夜)に綴った「自動車業界の将来」の事例からもおわかりいただけると思います。

今(21世紀)は「深い知・高い知・広い知」を通して、業界を越境し、既存の価値観を超える「将来の価値観/魅力」を創り出すことが強く望まれています。

私が過ごした「小学校~大学」の20世紀型教育は、
・「答えの分かっているもの(客観性)」を如何に早く効率的に対応するか。
・それは、「追いつき追い越せ」の1940年体制に基づく護送船団方式型教育(体系)
にありました。
これでは、既存の価値観を超える「将来の価値観/魅力」を創り出すことが困難です。

企業(会社)/地域(行政)のご支援をしている時の当初にいつも感じることがあります。上記教育の影響のせいだと思いますが、なかなか縦割り(サイロ型)の業界から抜け出る発想・構想・覚悟が乏しいところがあります。
そのままで留まっていては、「境界をまたいで領域を広げる」という方針・戦略・行動に届きません。

そのような中で、キラリと光る「人財」がいます。

それは、ご支援するベンチャー企業社長や地方の若手市長であったり、第133夜にご紹介した老舗文具店「伊東屋」の伊藤社長やユニクロの柳井正会長兼社長等です。
その方達に共通するのは、「幼な心にもとづいた逸脱」があることです。

それは、今大活躍している「大谷翔平選手」、「羽生結弦選手」にも見えます。
私の二人の師匠(松岡正剛師匠、谷口正和師匠)はその達人です。御二人から「逸脱の系譜」を受け取ってきました。

さて再び、「将来の魅力/価値」です。
・『日本、会社、地域、自分』の魅力はいったい何なのか?
・ 自分/社会の「魅力」をどのように創っていくのか?
・ 自分/社会の『将来』をどう考えているのか?
・ 自分/社会の『価値』は何なのか?
・ いったい何を伝えたいのか?何が伝えられるのか?

それらは、
・「魅力とはいったい何か?」を考える
・「価値をつくるコト」を考える
・「大切なコト、将来の可能性」を考える
という様に、「魅力」や「価値」という主観性(第102夜)と、自分ゴトとしての『主体性』を伸ばすことにあります。(第131~134夜)

そのために必要なのが、「幼な心にもとづいた逸脱」です。
それを、
・学校教育
・大学入試
・新入社員
・企業研修
に組み入れることが肝要です。

それは、速く正確に答えを出す20世紀の教育ではありません。それは、コンピューターやAIが得意なことです。
「平等を旨とする」今の大学入試のあり方では、それらは『無駄』と見なされそうですね。
小学6年生の時に、「将来の夢」を書かせることでお茶を濁す時代から脱皮しましょう。

「あっ、やはり日本人は違うな、先行しているな」

「偏差値」ではなく、「幼な心にもとづいた逸脱」からの「魅力⇒価値⇒将来」の才能を若い時から磨く「環境」「場」「仕組み」を用意しましょう。
日本には、「魅力・価値・物語」が埋もれているのです。原石でいっぱいです。
それらを「想像力⇒創造力⇒構想力」(第122夜・第127夜)を体系的に磨き上げることで花開かせることが可能です。

「公立」が過去のしがらみでできないのであれば、「私立」が先行しましょう。そのための「私学」です。
「新・学問のすすめ」というイノベーションが必要です。
それは、横割り、横串(第80夜、第133夜)対応の実践の「魅力学」「価値学」「物語学」の「体系知」です。

そんな21世紀型の「学校教育の革新」を実践・実現したいと想っています。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

学校教育の革新