2018年6月8日 次代を創る空飛ぶ思考
6月7日の文化経済研究会第1部は、面白法人カヤックの柳澤大輔・代表取締役CEOでした。
テーマは、「面白いこそ価値の軸、次代を創る空飛ぶ思考」
その中で、二つの内容に焦点をあて、それを綴ります。
一つ目は、「早く気づくコト」
カヤック社は2012年に、それまで登り龍のように上手くいっていたゲーム事業が続けて6作が不振となりました。
社外取締役の指摘で、経営の立て直しに素早く着手して乗り切られたそうです。
そして、その一年半後に東証マザーズ上場がありました。
そう、経営の要諦は「早く気づくコト」にあります。
それは、
・事業の創生
・事業のコモディティー化
・事業の再生
経営の改善、革新等のあらゆることに通じます。
そして、「とにかく早く決断する」
それが、面白法人カヤック社長日記No.31に綴られています。
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意思決定の早さは、チームを勝利に導く上で、ものすごく重要です。
決断が遅いことによって致命的な危機が訪れることばかりでなく、早く決断することで致命的な危機が訪れることも、もちろんありますが、
どちらが多いかといえば、前者の方が多い気がしないでしょうか。僕はそう思っています。 ですので、まず心構えとして、とにかく早く決断することを意識しておかなければなりません。
問題を注視したくないから先送りにする。失敗したくないから、決断をしない。こういうことがないようにする。もちろん早く決断することが目的ではなく、決断によって成功をもたらすことが目的です。
だから、時にはじっくり時間をかけた方がいいこともある。けれども、自分の実力を磨いていけば、決断するスピードは必ず速くなりますし、過去に同じような問題が起きていたら、以前よりも決断は早くなるはずです。
そして世の中には、正解か、不正解か、いくら考えてもわからないことがある。であれば、最速で決断した方がいい。
決断には、失敗がつきものです。失敗をたくさん繰り返して、決断の精度をあげていく。経営者は日々そのサイクルを繰り返しているので、自ずと決断の達人になる。
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カヤック社も早く気づかなければ、そして決断して、素早く手を打たなければ経営危機になっていたかもしれないと柳澤氏は云われてました。
そこで、決断することで上場があり、その経験が一段と経営基盤を強くするのですね。
二つ目は、次代を創る空飛ぶ思考
カヤック社の経営理念は「つくる人を増やす」
“経営理念こそが、その法人の存在理由”と言い切られていました。
その為の手法として、本格的に「ブレーンストーミング」に取り組まれていました。
「ブレーンストーミング」とは、 ある問題やテーマに対し、参加者が自由に意見を述べることで、多彩なアイデアを得るための会議法です。皆さんも経験されていますね。
柳澤氏は、そのポイントを二つ述べられました。
① しっかりと仲間のアイデアに乗っかる
つまり、しっかりと仲間の云っていることを聴くということです。
効能として、そのことで、自分では考えも及ばないアイデアが出てくる。結果、チームワークが良くなる。
② とにかくたくさんの数を出す。
否定しないことが何よりも重要です。
効能として、そのことで、仲間(社員)の性格がポジティブになる
アイデアには2種類あって、
1.横軸:とにかくたくさん出す
2.縦軸:本質をつかむ
この「2.縦軸:本質をつかむ」ことができるヒトが少ないのです。
この二つを統合できるヒト、経営を意識的に開発、育成していることが、この会社の継続的な強みであり、経営理念「つくる人を増やす」につながっていますね。
応援したい経営者に出会いました。