2018年7月19日 Enrich lives.
Your customers dream of a happier and better life. Don’t move products. Enrich lives.
(顧客はより幸せでよりよい人生を夢見ている。製品を売ろうとするのではなく、彼らの人生を豊かにするのだ)
営業で、「ノルマ(半強制的に与えられた労働の基準量)」を与えられたりすると、ついつい「製品を売ろう」という供給側の論理になってしまいますね。
「枕」を例にすると、顧客は「枕」が欲しいのではなくて、人生を豊かにする「快眠」が欲しい、という需要側(カスタマーズ)の「視点・視座」に転換できることが重要です。
何年か後に、「枕」ではない革新的な何か(サムシング)が登場することで、「枕」という市場がなくなっていることも十分に考えられますね。
「枕」の奥に潜むカスタマーズの「快眠=人間の根源の欲求」に到達することで、目の前に広がる“風景”が変わってきませんか。
重要なことは、『彼らの人生を豊かにする』『人間の根源の欲求を実現したい』という“想い”が船の錨(アンカー)のように下半身(土台)にあることです。
このことが前夜(第162夜)に綴った「ひとたびそこに到達して、山を動かす」ことに繋がってきます。
それが『伝統』の元になります。
そして、「新しい価値観」を提示して前に進んでいく。それを継続する。
それが、「伝統と革新」の両輪になります。
セミナーや研修では、ここで「虎屋」さんを一つの事例として活用しています。
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虎屋さんの“変えるべきもの”と“変えてはいけないもの”とは何だったのでしょうか?
私たちは、“変えてはいけないもの”と言えば、“伝統の味”と、直ぐに思いますが、実は、「味」というものは、時代やライフスタイルによって変化するもので、それは“変えなければいけないもの”なのだそうです。(今、私たちが食べている虎屋の羊羹と500年前の羊羹とは、味が違うのですね。)では、“変えてはならないもの”とは何なのでしょう?
それは、お客様に対する“感謝の心”なのです。虎屋さんにとってお客様は、まさに生命線です。確かにどんなに美味しい和菓子を作っても、どんなに大きなお店をつくっても、お客様が買ってくれなれば、500年も続けていくことは不可能です。
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変えるべきものは、「味」。変えてはならないものは、“感謝の心”
それが、「しつらい・ふるまい・こころづかい」に現れてきます。
上記は、スティーブジョブズと相通じるところがありませんか。
経営とは奥深いものがあり、その価値観をどこにおくのかという重要性を感じていただければ幸甚です。
さて、新価値創造研究所の錨(アンカー)は、『「価値創造」で人々を幸せにしたい』においています。
この日本ほど、“価値創造”の必要な国はありませんね。
“価値創造立国”の水先案内として貢献したいと想っています。
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生へ」