橋本元司の「価値創造の知・第167夜」:ジョージ・カーリン この時代に生きる私たちの矛盾

2018年7月31日 人生で大切なコト

https://feely.jp/9763/ この時代に生きる私たちの矛盾

『ジョージ・カーリン』が最愛の妻を亡くしたときのスピーチです。

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ビルは空高くなったが人の気は短くなり
高速道路は広くなったが視野は狭くなり
お金を使ってはいるが得る物は少なく
たくさん物を買っているが楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが家庭は小さくなり
より便利になったが時間は前よりもない
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多くの人たちが「人生において大切なコト」の深い話に共感されているのですね。
ただ、共感だけしていても未来は拓けません。

「5年以内に約500万人の雇用が失われる!?」(2016年1月に開催された「世界経済フォーラム(ダボス会議)」)

フォーラムの創始者であり会長でもあるスイスの経済学者クラウス・シュワブ氏が『仕事の未来』というレポートを発表しました。
「AI、ロボット技術、バイオテクノロジーの発展で5年以内に約500万人の雇用が失われる」というショッキングな報告を行ったことで大きな注目を浴びましたね。

実際には、雇用は失われるコトと創出されるコトの両方が進行すると洞察しますが、カーリンのスピーチの中の矛盾は更に加速させることは間違いありません。

いつの間にか私たちは、「上記の科学技術やお金・資本主義」が上位にいて、その下に「人間」が置かれているような状況になってしまいました。何かがおかしいと思いませんか?
ミスマッチが顕在化し続けているのです。「科学技術やお金・資本主義」は、“手段”なのですが、その手段の上にある『上位目的』を明確にして共有・認識することが肝要です。

その様な意味で、これまでの「古い価値観/パラダイム」の呪縛から早急に解き放たれることが必要ですね。
「古い価値観」に依存し続けるとどうなりますか?そのような価値を次世代に引き渡せますか?
その奥底にある古い価値を明確にして、「創造的破壊」することが求められます。

前夜まで連載していた「スティーブジョブズ」はその「創造的破壊」を行いました。顧客がそれを選択しました。「既得権益」は吹っ飛びました。
それは、「情業の時代」の覇者でした。「脳業の時代」には、「人間優位」の価値観/ポリシー/スタイルのルネッサンスが必要です。

さて、人生を豊かにするのは「深い知」です。カーリンのスピーチが促しているのも「深い知」「深い行動/更新」です。
「深い知」を共有すれば、これまでと質の違う「高い知」を望むことができます。「深い知」と「高い知」を認識できれば、「広い知」が拡がります。
それは、「価値創造の知」シリーズで綴ってきた「TI:トリニティイノベーション」そのものです。

今ここで、求められているのは、「三つのエコロジー」(フェリックス・ガタリ著)です。特に「心のエコロジー(ココロジー)」(第9夜)の共有です。
“従来のエコロジー運動がいわゆる「環境問題」(自然環境を中心とした)に限定されてきたことに疑問や不満を感じ、それだけでは現代世界の全面的危機に対処しえないとして、「環境のエコロジー」に加うるに、「社会のエコロジー」と「精神(心)のエコロジー」の三位一体理論を提唱する”

そして、もう一つ必要なキーワードは『おもてなし』(第2夜)です。日本伝統の「①ZEN、②間(ま)、③おもてなし」が上記の課題をジャンプアップします。
日本が上位目的実現の大きな役割を担って進化してゆく可能性大ですね。

このシリーズで綴ってきた「意味のイノベーション」「認識のイノベーション」「価値のイノベーション」が表舞台に上がってくるのは時間の問題です。
それは、『人間の進化(エヴォリューション)』の序章です。

だって、『進化』できなかったら「人生一切皆苦」になってしまいますから。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生へ」
ジョージ・カーリン