2018年12月20日 コミュニケーションロスを無くすために
YAHOOニュースで来春の大型の10連休(GW)について、45%が「うれしくない」というニュースが目に入りました。
内訳は、
・男性は「うれしい」43%が、「うれしくない」40%より少し多い。
一方、女性は51%が「うれしくない」と答え、「うれしい」は28%にとどまる。
・「うれしい」は若年層ほど多く、18~29歳は58%、30代は43%に対し、60代は25%、70歳以上は18%だった。
職業別では事務・技術職層の51%が「うれしい」と答える一方、製造・サービス従事者層の「うれしい」は35%にとどまり、50%が「うれしくない」。
主婦層では53%が「うれしくない」と答えた。
この結果を見て、皆さんどのように感じられましたか?
同じニュース、情報なのに、人によって受け取り方が変わるのがわかりますね。
さらに、時系列や欧米と比較することでその差がどこから生まれてくるのか、その課題が観えてきます。
自分ゴトの前職・パイオニア社に従事していた素直な感覚で云えば、自分は「うれしい」に丸○をつけたと思いますが、製造・サービス従事者層半分の50%が「うれしくない」とつけたことに関心を持ちました。
それは、「働き方改革」と多いに関係がありますね。
恒常的に忙しくて余裕がなくなると、ますます「配慮のない情報のやりとり」「本質的でない情報のやりとり」で誤解と失意に陥ることになりやすくなります。
「夫婦喧嘩」も同様で起きやすくなりますね。自分も経験してきました。良好的、本質的な「情報の受け渡し」は、人間生活のもっとも基本的な要素のひとつです。
そこで、本夜から「働き方改革」や「価値創造革新」に直結する「情報のやり取り」にまつわる構造や事例を、「理解の秘密」(リチャード・ワーマン:松岡正剛監訳)を参考にしながら綴ろうと思います。
それでは、この本の序盤を加筆引用します。
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・・・ インストラクションは人間生活のもっとも基本的な要素のひとつである。これは、はっきりとあるいはそれとなく、コミュニケーションを推進する役目をする。
・・・
インストラクションとコミュニケーション。この二つは表裏一体のものである。このふたつは、
・周囲の人々とどのようにかかわったらいいのか、
・どうやったら仕事がうまくいくか、
・身の回りの世界をどれだけ理解できるようになるのか、
こういったことに重要な役割を果たしている。
・情報を手にいれる方法、
・それを体系だてて理解する方法、
・コミュニケーションを通じて情報を交換する方法、
このような方法は、人間の生活のなかでもっとも大切な働きである。
インストラクションがなければ、大半の情報は役に立たない。
ファイルキャビネットに情報が入っていても、その場所や内容や使い方を知らなければなんの価値もない。
インストラクションがあってはじめて、これらの情報の価値は発揮される。
つまり、情報を利用する人に、それをわかりやすく説明するのが「インストラクション」なのである。
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インストラクションは、知識や情報を理解する鍵なのである。
ほとんどすべての活動に、なんらかの形のインストラクションが含まれている。
・何をすべきか指示を受ける
・何をすべきか相手に伝える
・何かの利用方法、見つけ方、決め方、やり方を見出すなどである。
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そう、インストラクションは毎日の仕事や生活に浸透していて、まばたきや呼吸のようになっています。私たちは、ほとんど無意識のうちにインストラクションを与えたり、それに従っています。
その構造と活用法を理解することで、
・クライアント先とのコミュニケーション
・対象事業の顧客価値の明確化
・対象事業の本来と将来の羅針盤
・社員へのパワハラ
・退職希望者へのインストラクション
・組織改革
等々、「働き方改革」「価値創造革新」に役立ったことを実感しています。
経営のご支援(コンサルティング)の現場では、インストラクションを意識しながら実践・遂行しています。
それを理解することで、夫婦関係、友人関係や職場の上司との関係、政治・社会・経済の視点・視座が拡がり、解決への道筋が明確になります。
次夜は、自分の体験と関連付けながら、皆様に役立つことを狙いとしながら、「理解の秘密」(マジカル・インストラクション)をひも解いていきます。
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ