2019年3月28日 未来の自分にとって、大きな支え
ICHIROさんは、それまでの世間の常識や価値観を超える挑戦をしてきました。
知の連載では、第157~166夜のスティーブジョブズ編にそれを綴ってきましたが、そこには多くの壁や中傷、いやがらせ等があります。
レベルはぜんぜん違うのですが、自分も「ヒット商品プロジェクト、シナリオプランニング、事業創出プロジェクト」等で同様の体験をしてきました。
その真っ只中はたいへんなのですが、心と脳は集中してワクワクしていたりしています。
人にもよりますが、作用としてのプレッシャー(重圧)は、反作用としての「やる気や集中力」を倍加させます。
「不足」や「負の反動」(第3夜:負(マイナス)の美学、第206夜:落合陽一・負の想像力)が価値創造の重要な要素になります。
さて、引退会見の最後の質問にICHIROさんは下記の様に答えています。
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Q.孤独を感じながらプレーをしていると言ってたが、孤独感はずっと感じていたのか?
A.現在は全くその孤独感はない。それとは少し違うかもしれないけれど、アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと。アメリカでは僕は外国人ですから。
このことは、外国人になったことで、人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れた。
この体験っていうのは、まぁ、本を読んだり、情報を取ることができたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので。
「孤独を感じて苦しんだこと、多々ありました」
ありましたけど、その体験は、「未来の自分にとって、大きな支えになるんだろう」と、今は思います。
だから、
『辛いこと、しんどいことから逃げたいと思うのは当然のことなんだけど、エネルギーのある、元気な時にそれに立ち向かっていく。そのことはすごく、人として重要なことなんじゃないかと感じています』
締まったね?最後。
長い間ありがとうございました。—
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「辛いこと、しんどいことから逃げたい」という気持ちはよくわかります。
しかし、それを突破した先には「自分の成長」「人生の充実」が待ち受けています。
それを、「エネルギーのある、元気な時にそれに立ち向かっていく」
そのことはすごく、『人として重要なこと』なんじゃないか、と言っています。
そんな珠玉の話の数々を多くの人たちが聴けたことが、ICHIROさんからのギフトでしたね。
自分は昨日64歳になりましたが、まだまだ内側に沸々としたエネルギーがあることを感じています。
掲げたミッションとビジョンに立ち向かっていきたいと思います。
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ