橋本元司の「価値創造の知・第229夜」:松下幸之助のことば「道」

2019年5月14日 休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる

今年3月の中旬に、「チーム創発」のメンバーで関西圏ツアーに出遊しました。
2日目、3日目は、大阪パナソニックミュージアム(大阪)、PHP研究所(京都)を訪問しました。

「チーム創発」のメンバーの一人が、松下幸之助のエバンジェリスト(伝道師)第一期生ということがあり、その真髄と多くの学びを得られた素敵な旅となました。

それまでの自分の松下幸之助氏のイメージは、「経営の達人」が占めていたのですが、

・モノゴトの根源に身をおいている道(タオ)の人(第177夜・老子の知)

であることに気づかされ、「商術ではなく、商道からの本質」を学ぶことができました。

本夜から、そこにある「知」を言葉足らずですみませんが、そのエッセンスの複数をお伝えすることで、皆様に何かのお役にたてれば幸甚です。

最初のワードは、「道」です。
大阪パナソニックミュージアム(大阪)の入り口(写真参考)に足を踏み入れるとそれが目に飛び込んできます。
それでは引用(出典『道をひらく』)します。

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「道」

自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。どんな道かは知らないが、他の人には歩めない。自分だけしか歩めない、二度と歩めぬかけがえのないこの道。広い時もある。せまい時もある。のぼりもあればくだりもある。坦々とした時のあれば、かきわけかきわけ汗する時もある。

この道が果たしてよいのか悪いのか、思案にあまる時もあろう。なぐさめを求めたく時もあろう。しかし、所詮はこの道しかないのではないか。

あきらめろと言うのではない。いま立っているこの道、いま歩んでいるこの道、ともかくもこの道を休まずに歩むことである。自分だけしか歩めない大事な道ではないか。自分だけに与えられているかけがえのないこの道ではないか。

他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、道はすこしもひらけない。道をひらくためには、まず歩まねばならなぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。

それがたとえ遠い道のように思えても、休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。深い喜びも生まれてくる。
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冒頭に、「チーム創発」を記しました。
会社を退職や早期退職した「志のあるメンバー」が集まって、この変化の時代に、会社や地域の右腕となって、再興・成長のご支援を通して社会に役立つことを目的としています。

「人生100年の時代」「少子高齢社会」「AIot・ロボット社会」等は、従来の延長線上に未来がありません。
それを企業の現場で体験・実践・革新してきたメンバーが共創・革新に並走します。

・思案にくれて立ちすくんでいても、道はすこしもひらけない。

退職して「年金リタイア」するだけでは、若い人達から「嫌老」に見える時代になります。「リボーン」するのが、令和の時代の基準です。
さて、ビジネスの現場では、従来のマーケティング・マネジメントだけでは太刀打ちできなくなっています。

激変に対応するには、イノベーション・イメジメント(構想)のwillとskillが必要です。そこに新たな道が拓けてきます。
「商術」というテクニックではなく、「商道」という深い知が源、根源となって将来が拓けてきます。

もうとっくに単なるアドバイザーのご支援の時代は終わりました。
水先案内人としてのナビゲーター、パートナーが求められているのを実感してきました。

・道をひらくためには、まず歩まねばならなぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。

不易流行で歩みます。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
松下幸之助ことば①