2019年5月17日 「価値」とは「社会に役立つコト」
「道」「人」について引用してきましたが、それ続いて「企業」についての大切な言葉を「実践経営哲学」から引用します。
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『企業は社会の公器』
一般に、企業の目的は利益の追求にあると言われる。たしかに利益は健全な事業経営を行う上で欠かすことができない。しかし、それ自体が究極の目的かというと、そうではない。
根本はその事業を通じて共同生活の向上をはかることであって、その根本の使命を遂行していく上で利益が大切になってくるのである。
そういう意味で、事業経営は本質的には私の事ではなく、公事であり、企業は社会の公器なのである。
だから、たとえ個人企業であろうと、私の立場で考えるのではなく、常に共同生活にプラスになるかマイナスになるかという観点からものを考え、判断しなければならないと思う。
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「利益は手段であって、究極の目的ではない」ということを言っているのだと思います。
ビジネスとは何でしょうか?(写真参照)
それは、『顧客に「価値」を提供して、顧客から「対価」をいただくコト』です。
「価値」とは「社会に役立つコト」です。
顧客に「価値」を提供できなくなると、右肩下がりになり倒産にむかいます。
前職・パイオニア社も上記ができなくなって、リストラを繰り返して上場廃止にむかいました。
ピータードラッカーは、著書「マネジメント」の中で、
『企業の目的は。顧客価値を創ることである』
と綴っています。
松下幸之助は、「根本」「根源」という言葉をよく使います。
実用的なノウハウは一過性のもので盛衰があり長期的には役立ちません。根源的な知を身につけ思考の土台を作り、実際に役に立つところまで落とし込んでいくことを松下幸之助さんは実践されていました。
フォッサマグナの様な激変の曲がり角の時代には、上記の根源的な知を身につけ思考の土台を作る必要を痛感します。
その様な意味で、不祥事の多い時代に、いま多くの経営者に求められるのは
『企業は社会の公器』
という認識と実践と思います。
価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ