2019年8月16日 何をゴールに見据えるのか
SDGs(エスディージーズ:持続可能な開発目標)の「17のゴール」は、世界の多くの人たちの「切実な望み(=ニーズ)」です。
人々の望みはそれこそ無尽蔵にありますが、「世のため、人のため、地球のために尽くす」に直結・連結している項目を絞りに絞って、セレクトしたのが「17のゴール」なのだと推察します。
なので、通常の経営会議や企画会議の中でよく議論される「いったい、その様なニーズはあるのだろうか?」
というステージはしっかりと抑えています。そこを恐れる必要はありません。
さて、前夜(第247夜)に綴りましたが、同じ目的・目標でも、結果や見え方が変わってきます。
それに向かう会社の『想い・生い立ち、生き様』が違うからです。個性があるからです。
一番大切なことは、「それが、心からやりたいことなのか?」ということです。
①その取り組みを会社の新しい儲けにつなげたい
②そのやりたいことを先導して、世界環境(地球・社会・人)をよくすることを成し遂げたい
①②のどちらに軸足があるのかによって結果が違ってきます。
つまり、「何をゴールに見据えるのか」によって見える風景が変わり、取り組むレベルと結果が変わってきます。
「ゴール」がやりたいことであれば、あらゆる行動・思考がそこにむかい、疲れを感じないで熱中します。好きなことをしているときに疲れを感じませんよね。
是非、「心からやりたいことなのかどうか?」という視点・視座で、SDGsの「17のゴール」をご覧ください。
それがSDGsに向かう私たちからの「最初のアドバイス」です。
(「不易流行」(第34夜、第245夜)でいう、「不易」でとらえるか、「流行」でとらえるかということも参考になります)
このようにアドバイスをすると不安な方たちから質問がきます。
「やりたいことに突き進むと、上手くいかない可能性のほうが高いのでは?」
その気持ちはよくわかりますが、
「心からやりたいこと」をやると、自分の思考・行動が変わり、自分の周りの世界が変わって見えてきます。
皆さんも経験があるでしょう。
自分(意識)が変わり、継続・努力すると、周りの世界が変わってきます。
これまで様々な業種業態の経営者をご支援してきましたが、一番成果が出やすいのが、
「心からやりたいことに突き進んでいる社長」です。
それは、周りからいろいろと言われても、「自分の想いが将来社会につながる、切り開く」という確信・自信があるからです。
そんなに自信があるのに、何故ご支援に呼ばれたかというと、やりたいことを実現するには、いくつかの壁があり、それを乗り越えたり、迂回する方法、そして羅針盤づくり等で水先案内する役目を期待されているからです。
呼ばれたことさえも、「社長の心からやりたいことの実現」が新しい出会いやご縁を導いたのだと思います。
①心からやりたいこと、②自分自身への確信・自信、③外部の水先案内 により、遠くにあると思っていたゴールが近くまで引き寄せるのです。
それとは反対に、新規取り組みが「心からやりたいこと」でない場合は、②自分自身への確信・自信、が不足しているので、いくつかの可能性の高い選択肢を共に検討しても、躊躇されることが多いですね。
そのような意味でも、社内の横断プロジェクトで「心からやりたいこと(WILL)・ミッション・ビジョン」を検討することで、メンバーが燃える集団となり、実行部隊である彼らの熱意・本気に背中を押されるという光景を何回も見てきました。
それが、「価値のイノベーション」につながります。その様な場合は、メンバーと経営陣が一体となるので、組織・風土もグッとよくなり、成長経営に進みます。
さてさて、本夜に、SDGsへのアプローチでお伝えしたいことは、二つです。
1.本当に「心からやりたいことなのかどうか?」という視点・視座でご覧いただくこと
2.それがあれば、自分が変わり、経営風景が変わり、個性(他との違い)の発現・発揮につながること
さて、前夜(第247夜)に綴った『1.自分事力』『笑顔想像力』の双方は、目に見えない『心・魂』を扱う領域です。
星の王子さま サン・テグジュペリの言葉に、
「いちばんたいせつなことは、心で見なくてはよく見えない」
とあります。
そう、SDGsには、心で観る力を身につける必要があるのです。
価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ