橋本元司の「価値創造の知・第252夜」:SDGs(持続可能な開発目標)⑦『実現されることを待っている未来』

2019年8月28日 この時代に生きる私たちの矛盾

前夜(第251夜)の『核心・確信・革新』は、成長経営/革新経営へのゴールデンステップです。
SDGs(持続可能な開発目標)の「17のゴール」は、世界の多くの人たちの「切実な望み(=ニーズ)」です。
「私たちの未来がえぐられてしまわないように、17のゴールが実現されることを待っている未来」という視点が重要と思いませんか。

例えば、下記の項目を含め、すべての項目が改善や従来のやり方、考え方の延長上では達成することができません。
それは、「誰ひとり取り残さないことを目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき目標で構成」されているからです。
No.3:すべての人に健康と福祉を
No.7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
No.12:つくる責任 つかう責任

ここで、第167夜に綴った『ジョージ・カーリン:この時代に生きる私たちの矛盾)』を引用します。
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ビルは空高くなったが人の気は短くなり
高速道路は広くなったが視野は狭くなり
お金を使ってはいるが得る物は少なく
たくさん物を買っているが楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが家庭は小さくなり
より便利になったが時間は前よりもない
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それらの矛盾の前に、私たちは疑問を感じています。そのような「疑問」がとっても重要です。

今まさに求められているのは、「三つのエコロジー」(フェリックス・ガタリ著)です。特に「心のエコロジー(ココロジー)」(第9夜)の共有です。
“従来のエコロジー運動がいわゆる「環境問題」(自然環境を中心とした)に限定されてきたことに疑問や不満を感じ、それだけでは現代世界の全面的危機に対処しえないとして、「環境のエコロジー」に加うるに、「社会のエコロジー」と「精神(心)のエコロジー」の三位一体理論を提唱する”

さて、多くの経営者の方たちから、
「SDGsに取り組みたいと思っているが、どのような切り口でどのようなステップで進めたらよいかわからない」
という声が聴かれます。

さて次夜からは、これまでの7夜(第246~252夜)を土台にして、SDGsに向かう具体的な方法をお伝えしようと思います。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGs⑦