SDGsシフト㉗:橋本元司の「価値創造の知・第272夜」『経営者・社員のお悩みゴト』

2019年11月22日 「SDGsシフト」取り組みの本質

新価値創造研究所のホームページ(https://shinkachi.biz/)を6年ぶりに全面リニューアルオープンしました。
2030年を見越したときに、新価値創造研究所の「コア・コンピタンス(他社に真似できない能力)」と「SDGs」を、つなげることが「社会(会社・地域)、地球、未来に役立つ」ことが確信できたからです。
そのコンセプト「SDGsシフト」と共に、リニューアルオープンをこれまでお世話になった多くの方達にメールを差し上げました。

そうすると多くの方から「本音のお悩みゴト相談」がありました。
現在、「SDGs」ビジネスは、先行する大手企業の動きに反応して、「お金のにおい」がプンプンしてきていることを含めて、「SDGs」を取り組む必要性があると答えている企業は昨年の倍になっています。
その様な中で、いま、巷間(こうかん)のフォーラムやセミナーのテーマは、
・「SDGs」の理解
・「SDGs」をどう本業に紐づけるか?
・「SDGs」をどう経営に落とし込むか?
が中心になっています。

目を転じて、今回の「お悩みゴト相談の現場」には下記の様に大きく二つありました。
1.「SDGs」を経営に取り込む以前の課題
①「SDGs」よりも「右肩下がりの目の前の売上をあげること」が経営者の最優先事項である
②社員たちの多くが「現状の延長上に未来はない」と肌で感じている
③経営者が「SDGs」に興味を示さず、それをチャンスにしたい社員達の閉塞感のギャップが広がる

2.「SDGs」を経営に落とし込むときの課題
④「SDGs」をこれまでできていたことをマッピングするだけで満足してしまう
⑤「SDGs」と紐づけて「新展開」「次の一手」に踏み出す検討・議論をしない
⑥社内で検討したが、「SDGs」を紐づけた「成長戦略」がなかなか描けない

上記1.の「お悩みゴト相談」が全体の70~80%くらいでしょうか。
自分も前職パイオニア社で、かなりの右肩下がりになってしまった現場で格闘していましたから、その状況や気持ちはよくわかります。
行き詰っている時には、八方ふさがりの様に見えていても、違う視点、視座で観ると「成長の余白や種」(第22夜、第76夜)が必ずあります。
それを経営者と共感・共有できるかがポイントなのですが、それが結構難しいことを痛感してきました。
(そのため、多くの人のその様な痛さ、辛さをなくすために新価値創造研究所を立ち上げました)

課題解決の糸口、心得、手順をこの「価値創造の知」第246~271夜にわたって綴ってきました。
「1.「SDGs」を経営に取り込む以前の課題」の場合は、まず、「経営者」を外部の人たちとの会合、フォーラム等で、「SDGs」のメリット、本質について触れて感じて貰うことです。あるいは、外部を交えた勉強会に出席していただくことが有効です。

1.2.を含めた、「多くのお悩みゴトを整理」したものが下記(及び添付図)になります。
・現在のやり方の延長上に「自社の未来」はないと思う
・社会変化の中で「10年後の姿」がイメージできない
・経営者・社員が「質の高い」仕事に移行できていない
・将来への「持続可能な成長エンジン」が描けていない
・顧客、社会、世界から「感謝」される会社になりたい
・「社会に役立つ」&「儲ける」ことを同時に達成したい

ズバリ、その本質は『将来構想(あり方)、成長エンジン(やり方)、経営羅針盤(進み方)』の不足・不備にあります。

課題解決の手順は、「SDGs」と「本業(現事業)」をわかりやすく具体的に重ね合わせ、一段階上のレベルで方向を定め、
・「SDGs(あり方・目標設定)」
・「成長エンジン(やり方・コアコンピタンス)」
・「経営羅針盤(進み方)」
と共に新しい事業を生む企業改革活動を推進することにあります。

『将来構想(あり方)、成長エンジン(やり方)、経営羅針盤(進み方)』は経営革新が伴うため、自前の構築が難しいのが通常です。
令和時代の経営革新ができる外部パートナーを活用されることをお薦めします。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGsお悩み相談999