2020年4月3日 新しい価値が生まれる
いま新型コロナによって、世界中が大きな試練の真っただ中にいます。
「社会」「経済」は、大混乱に陥っていますが、「地球(環境)」という視点からみれば、CO2排出等は改善されています。
そこでは、金子みすずの詩「大漁」が浮かんできます。
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大漁
朝焼け小焼だ、 大漁だ
大羽鰮(おおばいわし)の 大漁だ。
浜は祭りのようだけど、
海のなかでは 何万の、
鰮(いわし)のとむらい するだろう。
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「SDGs」は、地球・社会価値と経済価値という両輪をどう超克(困難を乗り越え、それに打ち克つ)するのかということが求められていて、それは、今回の「新型コロナ」によって突き付けられている課題です。
そう、私たちは「大局的な視点と生活(暮らし)の視点」の双方を複眼的に把えることが求められています。
同様に「新型コロナ」問題は、「医療崩壊と経済崩壊」をどう超克していくのかということが喫緊の課題です。
その様な「パラダイムコロナ」という世界的共同体験で、私たちは新たな価値観が次々に生まれてくることがはっきりと洞察できます。
一つ事例を上げると「テレワーク」があります。
学校、企業、自治体等で、授業や会議、コミュニケーション、コンテンツのあり方、仕事のやり方が変わっていくのは必然です。
高齢社会、医療体制の仕組に歪や課題がみえましたね。
今後の南トラフ巨大地震、関東大震災のことを考えれば、「都市(機能)と地方」のあり方を迅速に変えていく必要があります。
そして、「グローバリゼーション」の行きすぎ(過剰)による問題が眼前に露呈しました。
さて、その様な「コロナ環境」を超克して、『世界中の持続的なより良い暮らし、未来を実現する』ために、これまで以上に『SDGs』への取り組みが脚光を浴びるのは間違いありません。
『SDGsシフト』の本格的出番であることが見えている人、会社、自治体、国は、いまのこの時に次の一手の用意をしています。
『SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)』とは、
「いまよりもっと良い未来を創りたい切実な国際目標・目線」であり、
その目標が「実現されることを待っている未来=世界ニーズ」です。
それは、地球環境・社会環境・心の環境の3つが繫がり合っています。
今は、時代の分かれ目(パラダイムコロナ)となると認識することが肝要です。
新型コロナの激震、世界的体験は「時代の分かれ目」と確信していますが、それにピントを合わせたかの様に、谷口正和師匠が次の時代の大ヒントを「何が資産か。」に上梓(先月3/26)されました。
これからの時代の視点、視座と練られたワードによるヒントが散りばめられています。
参考となる記述の3か所を引用します。
①<はじめに>
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今、暮らし方ではなく、生き方が問われている。
自らの生き方に問題意識もなく、甘い認識のまま過ごしていては、その意識を基準にした未来しか訪れない。
あなた自身が自らの手で未来を切り開き、夢や目標を成し遂げてきたわけではなく、ただ楽をして生きていきたいという甘えはもう捨てなければならない。—
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②「常識という呪縛の奴隷」
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—つまり、過去の価値観や認識を引きずっていると、一般的な常識に縛られてしまい、変化に対応しきれなくなる。当然ながら、過去の価値観から新しいアイデアは生まれることはない。だからこそ、常識の隷属状態から抜け出し、これまでになかった新しい選択肢や方策を創り出す必要がある。
昨今、自らが人生の主体であり、唯一無二の存在であるという認識によって様々なことをジャッジする時代。自らの考えや解釈を持たずに、慣例や先例ばかりを並べていても、それは旧社会の常識の中にあぐらをかいているに過ぎない。
変えられるのは、自分自身と未来だけであり、強い意志と意図をもって、昨日までの常識を超えていくことが求められてくるのだ。—
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③「ディレイドジャパン」
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—あらゆる場面で多様性が求められる現在、積極的に外に出て日本を見つめ直すことが必要だ。つまり、社会全体を地球規模で考える着想を持つことが重要となる。
日本にのしかかる課題は、一国の問題としてではなく、「地球社会構想力」として解決することが求められている。
にもかかわらず、自分たちにとって都合のいい話に終始し、批判的な意見に聴く耳をもたない内向的な姿勢では、固定観念を超えた新しい発想やイノベーションを生み出すことはできない。
世界はすでに日々変化が起こり、それをチャンスの発芽とする時代が到来している。—
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・暮らし方ではなく生き方が問われている
・昨日までの常識を超えていくことが求められる
・「地球社会構想力」として解決する
上記は吹荒れる「パラダイムコロナ」を乗り越えるための「心得と方法」ですが、それは「SDGsシフト」の精神そのものです。
「2030SDGs」を本格的に進展・実現する(=SDGsシフト)ために、今回の「パラダイムコロナ」の世界的体験が触媒となります。
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