2020年8月16日 「愛・力・知」
2016年12月6日から「価値創造の知」を綴り始めて、本夜は記念の「第300夜」になりました。
もともとは、松岡正剛師匠の「千夜千冊」(本日時点で1749夜)に大いなる刺激をもらって記したのが始まりです。
その量・質ともに、ぜんぜん及ばないのですが、大師匠のアドバイスをいただきながら、後先のことを考えずに挑戦してきました。
大きな変化としては、海外からのアクセスやダウンロードが飛躍的に増えてきたことです。
さて、第100夜は2017年の年末、第200夜は2018年の年末にそれぞれアップしました。
本来であれば、昨年末(2019年)までに第300夜をまとめなければいけないのに、ここまで時間がかかってしまいました。
大きな理由の一つは、第246夜から、「SDGsシフト」に傾注したことがあると思っています。
ただ嬉しいことに、第245夜以前のコンテンツと「SDGs」を組合わせ、掛け合わせ、時代の潮流を洞察することで、自分の2030年までのライフワークが立体化して浮かび上がったことでした。
さてさて「記念の300夜」なので、10年先の2030年も踏まえながら、自分がどのように時代を洞察しているのかの筋を披露します。
[時代の流れ]
・貞業→農業→工業→情業→脳業→興業(幸業)→浄業→
上記は、28年前の前職パイオニア社の経営会議(1992年)で、これからの時代の流れを自分が発表したものです。
時代は、工業(製造)の時代から、工業が進化した情業(2005年~)にシフトして、その先には、脳業(AI)の時代(第109夜、第209夜)がくるというものです。
その「情業の時代」に適応した会社に変容しましょうというという基本的な考えと具体策を提案しました。
いかがでしょうか。30年前の構想でしたが、その通りに進展してきたのではないでしょうか。
その構想に基づいて、1995年、情業の時代に対応して、社長直轄・異業種コラボ「ヒット商品緊急開発プロジェクト」(第14夜)を第一弾として実行しました。
その後、シナリオプランニングの第一人者のJ・オグルビー氏を東京・目黒本社に招聘し、直伝のもと、将来洞察と具体策に磨きをかけました。(第15夜、第86夜、第126夜)
時代の流れを俯瞰すると、現在は「AI」が牽引する『脳業』の時代です。
と同時に、工業時代・情業時代・欲望の資本主義に傷ついた地球環境・社会環境を取り戻す『SDGs』の時代でもあります。
マクロ(世界)でとらえれば、添付図のように、『SDGs×脳業』の両輪を融合させた『価値創造』がこれからの本筋(メインストリーム)になることは間違いありません。
ミクロ(世間)については、どこかで綴ろうと思います。そのキーワードは『匠』です。
[時代をけん引するトライアングル]
図のように、このステージでは、
・力 技術:Computation
・愛 環境:Environmentation
・知 価値:Value Innovation
の3つの調和が肝要であることがわかります。
自分は、それらへの挑戦・調和を『SDGsシフト』と名付けました。
これまで「54夜」の連載で、その「心得と方法」を綴ってきました。
これから、マクロでみると産業や生活は、2030年に向かって、この『SDGs×脳業×価値』が新機軸、求心軸になって動いていくと妄想・確信しています。
それを前提にすると、日本国はどこに遅れがあるのでしょうか?(第299夜)
(今回のコロナ禍で、私たちは、政治・行政の遅れ、弱みを目の当たりにしましたね)
さて、皆様の会社・地域・教育(人財養成)は、これからの変化の激しい将来に、何を求心軸にされていますか?
◆2030年という10年後の社会に、持続可能などんな会社(地域・学校)を目指すのか?
これが、日本国・企業・行政・個人に求められていることです。
最も大切なことは、当事者意識をもって、自分たちでプラン・ビジョンをつくることです。
これまで、多種多様な会社・地域をご支援してきましたが、実践プロジェクトで「燃える集団・次の人財」が生まれることが成長・成功につながります。
上記を検討するときに重要なことは、「脳業」の次の時代を洞察することです。
それは、「脳業→興業(幸業)→浄業」です。
・幸業:「幸せ」を追求・実現すること
・興業:新たに産業・事業をおこすこと
そのような価値観の「生活革命の時代」がきっときます。
そう想うと、いま何をしたいのか、するべきなのかが見えてきませんか?
隆々とした日本にするために、大学・教育界がどのような人財を社会に輩出するのかという役割も見えてきませんか。
「愛・力・知」を持ち寄って創発する。
隆々にできるかどうかは、ここからの10年の私たちの想い・志と行動にかかっています。
皆で、顔晴って頑張って、私たちの未来を切り拓いていきましょう。
価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ