橋本元司の「価値創造の知・第148夜」:『真の企業再生・創生』とは? ②パイオニアルネッサンス第2弾

2018年5月19日 再考・再興「パイオニアルネッサンス第2弾」

前夜(第147夜)に、パイオニア社長交代発表と「真の企業再生のための3つの切り口」を綴りました。
そして、その中でも「③リオリエンテーション」の重要性を切望しました。
そこでは、前職・パイオニア社を切り口にしていますが、多くの業種業態や地方も同じ状況であることを体験してきました。

 本夜は、「再考・再興」の方法と心得がありますが、「心得」を中心に綴ろうと思います。
それでは、心得の「3つの切り口」から入ります。

①「未来から逃げない」こと
② 眼前の現実が「欠けたモデルである」と共通認識すること
③ 現状から「逸脱」すること

それでは、順を追って記します。
① 「未来から逃げない」こと
時代とマッチングして、過去に最盛があった「経営陣」の方たちから出てくる言葉が時
「昔はよかった」
昔を懐かしむ言葉です。その気持ちはわからないではありません。

自分が若い時、健康であった時を想う気持ちと似ていますね。
「人間」は若返らせることは、いまはできませんが、「経営」は革新することができます。

「現在の延長線上に未来はないこと」

そして、

「未来から逃げないこと」

そうすると、先ず「内側」を変えていくしかない、という気付きや想いが湧き上がります。

「パイオニア・スピリッツ」ですね。

「開拓者精神」に戻り、それを発揮するにはどうしたらいいのだろうか?

「答え」を提示するよりも、このような「問い」を投げかけることがとっても重要なのです。
自分が内省し、「当事者意識」を持つことが始まりです。

② 眼前の現実が「欠けたモデルである」と共通認識すること

それは、第136~137夜に綴りました。
「魅力」がなくなっているということです。

無常迅速ですから、「満月」と思っていたモデルが「欠ける」ことは常態です。
「月」は満ち欠けを繰り返しますが、経営は、勝手に「満ちる」ことはありません。

過去のモデルに戻るのではなく、自分たちの宝物(リソース)を半分組み込みながら、
顧客・社会から喜ばれる「新モデル」に再考・再興するという共通認識が必要です。

重要なのは、「誰」がそれを最初に認識するのか?

ということです。

③ 現状から「逸脱」すること

過去のやり方・考え方を、現在・将来の「真実の基礎」にしてはいけません。
ここでも重要なのは、「問いかけ」です。

・眼前にある過去のやり方・考え方についてあなたは同意しますか?反対しますか?
・あなたはどう思いますか?考えますか?

これが「鍵」です。

それは「価値観」を問いかけることと同じです。

過去のやり方・考え方を超えるということは、「逸脱」することです。
さて、「イノベーション」とは逸脱することです。
ただし、勘違いしてはいけないことがあります。
その逸脱の大元には、顧客・社会を「幸せ」にする“深い知・高い知・広い知”があることです。

それを持って、未来に向かう人たちを「パイオニア・開拓者」と呼びます。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
パイオニアルネッサンス

橋本元司の「価値創造の知・第147夜」:『真の企業再生・創生』とは? ①リストラではなく、リ・オリエンテーション

2018年5月17日 「真の企業再生・創生

今週の5月14日(月)に、前職パイオニア社の社長交代の発表がありました。
「また、リストラを繰り返さなければいいのだけれど・・・」というのが本音でした。

・「オーディオ事業」は約30年前の1989年をピークに落ち続けています。
・社運を賭けた「プラズマディスプレイ事業」に失敗しました。
・パイオニア社の進化に必要な「プロSV事業(DJ事業)」を売却しました。
・これから、AI時代(①センシング②プロダクティング③コンサルティングの一気通貫)に向けて、あらゆる業態が新サービス業務に激変します。

1993年の経営会議で、「オーディオ活性委員」「高密度メディア委員」を兼ねた自分が両委員会を統合したある発表をしました。
12年後の“2005年を境にして、「パッケージ系・通信系・放送系」のメディア環境が大きく変わり、当社の「CDメカニズム」を利益の柱とする構造が崩れる。
そのため、2000年までに「次の進化」をまとめる必要がある”
そのシナリオの骨格を提案しました。
そして、先ずその第一弾を「ヒット商品緊急開発プロジェクト」として、異業種コラボレーションによる連続ヒット商品を創出しました。
(詳細は、第14夜:社長直訴そしてヒット商品緊急プロジェクトへ)に綴っています。

2003-2006年に、総合研究所への異動があり、パイオニアの5年後・10年後の将来像(ビジョン)を社内外メンバーでまとめました。
それは、「シナリオプランニング」を分母にしてビジネスチャンスを4象限(シナリオロジック)にまとめ、ビデオ化したものですが、10年後の2017年を殆ど言い当てていました。
2007- には、「プロSV事業(DJ事業)」の5年後、10年後の将来像をシナリオプランニングで監修しました。
(「シナリオプランニング」については、「第15夜:危機意識、不確かな時代を読み解く方法」に綴っています)

何を言いたいのかといえば、社内外のメンバーでまとめた優れた複数の提案があったということです。
そして、重要なことは、それらはすべて「会社再建の方向性」を基盤にしていたことです。

さて、1990年前後に、「真の企業再生のための3つの切り口」を妹尾堅一郎先生が提唱・整理されていましたが、それを加筆引用します。
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「行き詰まりの打破や、新たな成長を目指して、企業再生に取り組む切り口は3つあります。
①リストラクチャリング
「構造」の見直しを意味しますが、企業を縦串で見た時に必要のない部門を削除するものです。
②リエンジニアリング
「機能」の見直しを意味しますが、企業を横串で見た時に必要のない仕事を削除するものです。
③リオリエンテーション
「進むべき方向」の抜本的見直しを意味します。
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①②がDeleteに向かうのに対して、③は「我々はどの方向にむかうべきか」
を問うものです。

これは、新しい時代の企業・事業の意味を問うことであります。
・将来に向けて、何のために事業を行っているのか?
・それには、社会に役立つどのような意味があるのか?
・真の顧客価値に根ざしているのか?

それは、企業・事業の原点に立ち戻り、生まれ変わる(創生・再生)ことを意味します。

さて、前職・パイオニア社のことです。
パイオニアは、ずっとずっと「①リストラクチャリング」をしてきました。そして、「ホームオーディオ事業」「プロSV事業(DJ事業)」を売却しました。

「カー・ホーム・DJ」を新結合(第32夜、第111夜)するだけで、「ヒット商品」「新文化」は生まれたのです。残念ですね。

経営は、縦の事業部に権限委譲していますが、経営の真の力は、将来ビジョンをイメージメントして、外部とそれらを横串して新文化を創る「プロデュース能力」です。
それを行うには、「深い知・高い知・広い知」を伴った企業の“ミッション・ビジョン・イノベーション”の明確化が絶対必要なのです。

そう、新しい経営陣には、「①リストラクチャリング」に安易に走るのではなく、“ミッション(錨)・ビジョン(北極星)・イノベーション(羅針盤)”と、真の企業再生・創生「③リオリエンテーション」が求められます。
真正面から取り組んでほしいですね。
それをナビゲート、サポートできる本物の外部パートナーを上手く活用することです。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

リ・オリエンテーション

橋本元司の「価値創造の知・第146夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ⑮「AI」⇒「生きがい」⇒「やりがい」

2018年5月11日 価値創造ダイアグラム

これから益々、終身雇用と年金制度が崩壊していく時代です。
自分のことを振り返ってみます。前職(パイオニア社)に入社したのが1977年でした。
その時は、暗黙のうちに給料は50歳にむかってだんだんと増えていくというだろう。そして「終身雇用」と「年金制度」も何とかなるだろうと勝手に想っていました。
その生活設計に基づいて、実際に住宅ローンを組み、子育てがありました。高度成長の余韻がある時代でした。

 さて、これからも「50歳」にむかって給料は上がっていく、終身雇用は維持されると思っている人達は少ないと思います。
今は、従来の「ルート」と「ルール」は過去のものになりつつあることが実感できる時代になりました。

その激変の理由の一つが「AI:Artificial Intelligence、人工知能」です。
そして、そのことで、第109夜(農業⇒工業⇒情業⇒脳業の時代)に綴ったように、
①C: Computer=脳(AI)
②C: Communication=神経系(IoT)
③C:Control=手足等(Industry)
という、①AIの進展で、3Cが三位一体として完成に向かっていることが上げられます。
つまり、工業⇒情業⇒脳業へと進化したことです。

この「AIというツール」が誕生して、否応なく進化することで、これまでの「ルール」が変わり、「私たちのロール(役割)」が大きく変わってしまいます。
将来をこの「ルール・ツール・ロール」(第54夜、第80夜)の三位一体で把えて想像してみてください。

さて、「私たちのロール(役割)」はどうなるのでしょうか?明らかに激変しますね。
従来のルーティンワーク(決まった手順で繰り返し行われる定常作業、あるいは日常の仕事)の事務職・ホワイトカラー職は、「AI」に代替される可能性が高いのは自明です。
このような「ルーティンワーク人材」をメインに養成してきたのが、これまでの日本の教育です。

上記、「AI」が「3C(Computer・Communication・Control)」と合体することで、人間が“処理”するより「AI」のほうが得意な領域が増え続けます。『教育維新』が必要なのですね。
その一方で、これは「人口減」が切実になる日本にとっては「朗報」「チャンス」の可能性が大きいのです。
なぜならば、「人口減」問題を「AI」「ロボット」が穴埋めをしてくれます。その先陣を切ろうとする「構想」と「決意」がジャパンに見えないコト、具体的アクションが見えないコトが残念ですね。

そのように激変する時代の中で、「いったい、将来の世の中で、人間がどう役立つのか」ということが切実な問題です。それは、「AI」ができない「人間の価値」をどのように「創造」できるのかということが鍵になります。
つまり、「価値創造」という「価値のイノベーション」が中心になる時代が到来するという共通認識です。

ここでクロスして抑えなくてはならないことが、「ロール(役割)」の奥にある「生きがい」(第145夜)です。
「AI」と「生きがい」という距離があると思われていた二つの横綱を“新結合”してみましょう。

“新結合”とは、「広い知」のことであり、「イノベーション」(第32夜、第75夜)の本質です。
それを活用して“価値創造ダイアグラム”(第40夜、第83~84夜)で図解します。
(このダイアグラムは、前職のヒット商品緊急開発プロジェクトで開発したイノベーションメソッドです。イノベーションの殆どがこのメソッドで説明できます)
両サイドの二つの三角形(「AI」:コンシェルジェーション)」と「生きがい」:モチベーション」)を寄せて、新結合して大三角形を創ります。
下部の交差した小さい三角形が、二つの「共通点」です。それは、“幸せ”ではないでしょうか。
大切なコト(左サイド)は、生きがいに必要な「安心・自由・やりがい」です。
「安心・自由」には仏教的な深い意味があります。
・安心:自分が自分で良かったと思えること
・自由:別のところにあるのではない。もともと自分に備わっている。

「AI」により、人材の価値が大きく変わってしまいます。
残念ながら、これまでの「ルーティンワーク」は役立たないことが明らかになっています。

①「AI」ができないこと:“意志”“情熱”“本気”“志”“使命感”
②「AI」と共創できること
の項目が「AIに使われない」ための本質です。これからの生きる道です。

その双方の「心得と方法」が「価値創造」/「価値のイノベーション」なのです。

そう、中央の赤い枠のダイアモンドが、“価値創造”です。
これが「AI:コンシェルジェーション」と「生きがい:モチベーション」の境界がなくなる将来のコンセプト(=「価値のイノベーション」)になります。
新しい成長・成功の時代の「人財教育」・「経営」の扇の要(かなめ)になります。

従来のやり方・考え方の「オペレーション/マネジメント」から脱皮して、「バリューイノベーション/イメジメント」(第77夜)が牽引する時代なのですが・・・。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
鍵AI生きがい結合

橋本元司の「価値創造の知・第145夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ⑭「AI」と「生きがい」との関係

2018年5月9日 AIが苦手なこと

前夜(第144夜)に、「AI」「BI」「CI」を綴っていましたが、
突然に、第52夜の「想い・本気(Will)、方法・本質(Skill)、笑顔・幸せ(Smile)」の“価値創造「ルル3条」”が脳裏に浮かんできました。
それらは、おそらく「AI」には苦手なことであり、人間の「生きがい」に繋がる領域だと想います。
本夜は、上記について綴ってゆきます。

最初に、「シンギュラリティ」から入ります。
ソフトバンクの孫さんが、Pepperくんをお披露目した時に使っていましたね。
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シンギュラリティ(技術的特異点)とは、人工知能が発達し、人間の知性を超えることによって、人間の生活に大きな変化が起こるという概念を指します。
それは、人工知能の権威であるレイ・カーツワイル博士により提唱された「未来予測の概念」でもあります。

科学技術の発展により、人工知能(AI)の研究開発が加速することで、我々の暮らしは豊かなものになると考えられています。
一方で、2045年には人工知能は人間の脳を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)に到達するといわれています。
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「AI」の成果は、あちらこちらで見かけるようになりました。
それは、何かよほどのことがない限り、人間や社会に大きな変革(構造改革、ライフスタイル改革)を及ぼすことになるでしょう。
10年先にも多方面に亘る変化が想像できます。

さて、そのプロセスで立ち現れる「AI」と「人間」の関係を3つの群を記します。
① 人間が、「AI」の下僕、下請けになる。
つまり、「AI」に使われるということです。
② 人間と「AI」が共生する
・「AI」と「顧客」との間で、「人間が仲介する(インターフェイス)」
・「AI」と「人間」が共創する
③ 人間が、「AI」を使いこなす

「生きがい」という観点からは、「③ 人間が、“AI”を使いこなす」が望ましいですね。
「荒海の波に飲み込まれずに、波を乗りこなす」というイメージです。

その様なこれからの「AI」時代に、「生きがい」というテーマが対となって切実にクローズアップされますね。
丁度、現在NHKで「100分で名著:生きがいについて」が放映されています。
その第1回で、「生きがいとは何か」についての問いを、神谷美恵子さん(1914-1979)は著書で4つにまとめられていました
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1.(自分) 自分の生存は何かのため、またはだれかのために必要であるか。
2.(自分)自分固有の生きて行く目標は何か。あるとすれば、それに忠実に生きているか。
3.(社会)以上あるいはその他から判断して自分は生きている資格があるか。
4.(社会)一般に人生というものは生きるのに値するものであるか。(33-34頁)

「生きがい」を感じて生きている人とはどんなタイプか。神谷の答えはこうである。
「自己の生存目標をはっきりと自覚し、自分の生きている必要を確信し、その目標にむかって全力をそそいで歩いているひと―いいかえれば使命感に生きるひとではないであろうか。」(38頁)
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ここに記されている「使命感に生きるひと」というフレーズに釘付けになりました。

・「AI」には“使命感”があるのだろうか?
・“意志”“情熱”“本気”“志”があるのだろうか?

と考えた時に、これが「AI」と「人間」の本質的な違いと直感しました。

これまで、「価値創造の知」連載で綴ってきたのは、
価値創造のプロセスは、「本気⇒本質⇒本流」の様に、

・「本気」:“意志”“情熱”“志”“使命感”

が初めにあることです。
そして、図解の「Will・Skill・Smile」の主体性が「AIをつかいこなす」本丸です。

そして、次の本質には、前夜(第143夜)に繋がる「日本の方法」(禅、わびさび、守破離、間)を組込んだ「深い知・高い知・広い知」が控えています。
これも「AI」ができない苦手なことです。

つまり、これまで「価値創造の知」連載で綴ってきたことは、「AI時代」に必要な“方法・心得・能力”そのものであることでした。
日本人が、「AI」を使いこなすために、“「AI」×「生きがい」×「価値創造の知」×「修教養」×「日本」”が一気通貫でつながることが“解”になると洞察しました。
今の、小学生・中学生・高校生・大学生に迅速に伝えたいですね。

そのために、もう少し中身と構造を整理しなければと思います。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
AIが苦手なこと

橋本元司の「価値創造の知・第144夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ⑬「AI」「BI」「CI」って?

2018年5月8日 「CI」:Community Identity、長屋的共同体同一性

メディアでは、下記「AI」「BI」「CI」の論議が盛んです。

1.「AI」:Artificial Intelligence、人工知能
⇒ 人口知能が労働者から職を奪っていく
2.「BI」:Basic Income、最低限所得保証
⇒ 働かなくても、政府は無条件に毎月一定額を国民全員に配る
3.「CI」: ? ?
⇒①ContinuousImprovement、継続的な向上
・非効率性、障害、および無駄の低減で、プロセスの有効性を向上させる
⇒②Collectioninheritance
・ベーシックインカムの財源は故人の遺産を国家が全額回収して賄う
⇒③Community Identity、長屋的共同体同一性
4.「EI」: ? ?

・「近い将来に、“AI”“ロボット”が職を奪っていく」
・「賃金格差が是正されない」
・・・
が大前提となっています。

それは、2018年ダボス会議でも話題になりました。

個人的に整理してみると、それらは、
1.「AI」:技術
2.「BI」:経済
3.「CI」:文化

として把えたいところです。

「AI」は間違いなく進展します。
「日本の労働人口職が49%が人工知能やロボット等で代替可能に」
という記事が踊っています。

不安や恐れおののくのではなくて、
「どうやって次の産業革命を乗り超えて行くのか?」
「どのようなコミュニティが相応しいのか?」
という視座に立って本質的な“ミッションとビジョンとイノベーション”を描くことが不足しています。

それらを踏まえて、『ジャパン』は、次の時代の「教育、経済(経営)、文化」を三位一体で把えることが必要と想います。

それが、欧米と一線を引く、第119夜に綴った「苗代的(なわしろ)思考」です。
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『いま日本に足りぬものは苗代(なわしろ)。グローバリズムの直植えではありません』
苗代とは灌漑によって育成するイネの苗床である。 もともとは種籾(イネの種子、籾殻つきの米粒)を密に播いて発芽させ、田植えができる大きさまで育てるのに用いる狭い田を指した。
「苗代」は日本特有の文化で、苗を直植えしないで仮の場所で育ててから植え換えをする方法です。
「外来のコード」をつかって、これを日本文化にふさわしい「内生のモード」に編集しなおす、植え換えをするという方法が脈々と受け継がれています。
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そのような意味合いで、「新コミュニティ」「新文化」の観点から、

3.「CI」:Community Identity、長屋的共同体同一性

を『ジャパン』として選択することが望ましいと考えます。
江戸時代の「長屋コミュニティー」と現在の「シェアリング・リンク・おすそ分け」は相性がいいと思いませんか?
「個人」で立ち向かうではなく、多様な「チーム」としての“共創”です。
勿論、それは「依存ではなく、各人の自立・自律が基盤」となって花開くものです。

温故知新:「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」

元々日本にある「本来」を将来に活かす知恵と方法と物語を集結しましょう。

これまでのやり方、考え方では間尺があわないのですね。

湧きたつ、隆々とした「将来像」を「物語化」することが肝要です。「AI」「BI」「CI」の将来から、「日本の教育」を見渡した時に、ギャップと課題がくっきりと浮き彫りになります。

「将来はもうすでにここにあります」

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
AIBICI

橋本元司の「価値創造の知・第143夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ⑫「感情」「思考」「体験」

2018年5月6日 「物質」から「実質」「本質」へ

前夜(第142夜)は、教育の「一途の競争」から「多様の共創」への転換について綴りました。
この「多様」「共創」が不足しているのが課題なのですが、「多様」の中身が重要です。 それは、「中身が薄くなること」ではありません。むしろ、逆です。

それが、「物質」から「実質」「本質」へのシフトです。

対象の「背景」「分母」を豊かにすることです。
そのことについては、第105~107夜に記しました。
「事業創生・地域創生」の為には、『本分』という「分母」を明確にすることが必要です。それは、「事業創生・地域創生」だけではなく、人にも、社会にも、日本も同様です。

「人」「社会」「日本」「地球」の“分母・本分”を考えることが「教育の本分」と言い換えたほうがいいのではないでしょうか。その先に(上に)、「事業創生・地域創生」がみえてくるという順番です。分母が豊かになることで、分子(将来)が豊かになるのですね。

これまで「価値創造の3つの知(深い知・高い知・広い知)」を綴ってきましたが、「深い知」(第87~88夜)が「背景・分母の豊かさ」のことを指しています。
何か(対象)について、その「実質」「本質」を知りたいと思ったときに、素直に自分がそのことについてどう感じるかを探ってみることから始めます。「どう感じるか」という“感情”はなかなか見つからないものです。

しかし、最も深い感情の中に、最も高い“真・善・美”が隠されています。その深い感情をつかむことが“禅的思考”(第48夜)です。大切なものは引くコトで見えてくる(=禅的思考:従来の執着を手放すコト)のです。

そこに、隠れていた“特別な意味”“新しいな意味(目的)”が浮かび上がってきます。その「実質」「本質」「本分」が重要です。

それは難しいと思いますか?
昨日、九品仏浄真寺に行ってきました。そこは壮大な寺院で、9体の阿弥陀如来像や閻魔様、そして枯山水等がありました。
そこで見せる幼児の反応や親に発する問いは驚くべき内容です。
・こんな恐ろしいところに居たくない
・(「枯山水」を見て)海のようだ
・いつもと違う透き通った気持ち
等々

例えれば、最中の皮が無い状態です。
幼児のほうが、“真・善・美”に近いのですね。
そのことが、とっても重要です。

ここで、「実質・本質」を把える重要な3つを提示します。
それは、①「感情」、②「思考」、③「体験」です。

①「感情」
上記の「感情」をつかむことが重要です。
それは、“禅”の「無」と「空」を感じることです。

②「思考」
それは、図解(第86夜)の方法です。
『深い知』に辿り着くためのエクササイズ方法を記していますのでご覧ください。

③「体験」
それは、第136夜(量が質を生む)に記しました。
できるだけ「質」の良い・高い体験をすることです。
その「体験」「経験」をないがしろにしてはいけません。

これからの「AIoT」の時代に必要な「三種の神器」です。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
『深い知』=「抽象化能力」演習

橋本元司の「価値創造の知・第142夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ⑪「競争」から「共創」へ

2018年4月30日「一途に競争」から「多様に共創」へ

 

20世紀後半:一途に「競争」する。
21世紀前半:多様に「共創」する。

 21世紀の社会は、20世紀の其れとは大いに異なります。
そこでは、
・「いったい、何を大切にするのか」
・「何が魅力/価値となるのか」
・その際の、「ルール・ツール・ロール」(第80夜、第54夜)
を「21世紀の本質」をイメージして共通認識することが重要です。
そして、それを後述するように、「フィードフォワード」展開すること。
(フィードバックは「ダメ出し」の過去思考。フィードフォワードは、「変えられる」未来思考。)

それらを通して、何を目的に、何を目標にするのか、という道筋を考えましょう。
「すでに起こった未来」(第126夜)として、現在の中に散りばめられて点滅しています。
その本質を洞察することは難しくありません。

その中の一つのキーコンセプトが、首記の

・多様に「共創」する

となります。

さて、「副業」を認める会社が10%を超えました。
「終身雇用」という慣習がもたない実例がいっぱいでてきています。
また、年金問題で未来が抉られていることも影響を及ぼします。
更に、「AI・Iot」の進展が「働き方」の本質を大きく変えていくのが必然です。

「副業」について、
・新入社員向けに、「副業」メニューを提示して先進的な会社をアピール。
・中堅に、社外のイノベーション獲得や人脈づくりを推奨する
・50歳以上の社員に、第2の人生プランを検討してもらう
・政府は、年金問題で未来が抉られているので一億総活躍をうたう
等々、様々な対応があり、副業の率は速い時期に50%を超えるでしょう。
それは、「学校教育」と無縁と考えますか?
それをネガティブorポジティブに把えるかで見方は変わってきますね。

それは、“終身雇用”の「一途に競争する」から“自立・自律”「多様に共創する」時代の転換期です。

・「魅力/価値」があると人(対価)が集まる。
・従来のやり方・考え方を超えた「イノベーション(価値創造)」が求められる。
・その価値創造の中心は、①「引くこと=深い知:禅的思考」、②「将来を見通すこと=高い知:温故知新」、③「連結すること=広い知:主客一体」にある。
・それを実践できる「内部人財」の開発・育成と「外部人材」の積極的活用が肝要。
・上記を実現するための本気の「ビジョン/ビジョン」「組織体制」「仕組み」の一気通貫を覚悟・実践する。
という現状突破の認識と実行が求められます。

上記のコトに自分が気づいたのが、30年前のことです。
それで、前職(パイオニア社)の年一回開催の技術発表会のコンセプトを「新価値創造」にしてプロデュースしました。
20年前には、③「連結すること=広い知:主客一体」を異業種コラボレーションによりヒット商品をプロデュースしました。
15年前には、②「将来を見通すこと=高い知:温故知新」に挑戦して見える化につなげ実践、多くの業種・業態をご支援してきました。

“教育”をクルマの運転に例えると、バックミラー的に「フィードバック」するものではなく、将来を洞察して「フィードフォワード」するのが本来の在り方です。
国際比較の「イノベーション能力」が20位台後半に低迷しているのは、“日本教育”の遅れにあると思っています。
2000年に、ビジネスの現場に顕在化(=すでに起こった未来)したことを“学校教育”にフィードフォワードしていれば、今の「日本のイノベーション能力」は変わっていました。

さてさて、

「美徳(横軸)」と「創造(縦軸)」

が“教育の課題”のキー2軸(シナリオロジック)です。
それは、図解の様に、
・横軸:「マーケティング能力:美徳/共感」
・縦軸;「イノベーティング能力:創造/革新」
に繋がってきます。それらが全く不足していますね。

それを数式にすると、「価値創造の方程式」(第53夜)に繋がります。

バリューE(幸せ・愛のエネルギー)=M(ミッション)×C(Combination:情報編集力)×C(Communication:情報受発信力)

価値創造のエネルギーを大きくするには、「顧客・会社・地域・社会の幸せ(E)」をベースに
「ミッション(何に命を使うのか)×イノベーティング×マーケティング」で成立します。
縦軸:最初のC(Combination:情報編集力)は、『新結合』のことであり、「イノベーティング」そのもの。その本質が「創造/革新」です。
横軸:後方のC(Communication:情報受発信力)は、広義の「マーケティング」のことであり、その本質が「美徳/共感」です。

時代は、“心の豊かさ”の時代に転換しています。

是非、“学校教育”の中に、
・バリューE(幸せ・愛のエネルギー):自分、社会の「魅力/価値」とは何か?
・M(ミッション):自分、社会の「志/使命」とは何か?
・C(Combination:情報編集力):自分の「広い知・新結合」
・C(Communication:情報受発信力):自分の「伝える力・伝わる力」

そして、それらを「一途の競争」から「多様の共創」に転換すること。

それが、学校教育の「2020プロジェクト実践」としてフィードフォワード展開できることで、子供たちが、会社が、地域が、日本が隆々となる将来にリーチできることを望みます。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
将来社会

 

橋本元司の「価値創造の知・第141夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ➉NEXT「道徳教科」の本質を図解

2018年4月26日 2軸:「美徳/共感」&「創造/革新」

前夜(第140夜)は、21世紀に望まれる“道徳教科”を踏まえ、超えた“共感・創造”教科について記しました。
本夜は、第139~140夜に綴った内容をもう少し明らかにして図解します。
ここでは、二つの重要な軸(「美徳/共感」と「創造/革新」)を提示して、それらを個別に対応するのではなくて、
「二つでありながら一つ」(第33夜:禅の修行で一番大切なコト)として右上の象限を実践に移すことが望まれます。

さて、横軸の「美徳/共感」は「心の問題(=心性)」です。この認識が重要です。
“いじめ”がクローズアップされていますが、真因の一つが、「心がネガティブに内側に向いている(=内向き)」ことにあります。
そこには、“競争”“格差”“仲間外れ”“貧困”等の社会問題の縮図が絡んでいます。
一人ひとりの「心」を、「内側に向かった負のエネルギー」を外に向かせることが肝要です。

その切り口に必要な一つが、“美意識”です。
(実は、美意識だけでは足りなくて、後述する「自立・自律のための創造性」がセットで必要です)
・「いじめているコト」が格好悪い
・「いじめているコト」がみっともない
という「意識=ココロ」です。

例えば、社会生活の中で、電車ライフを上げると、
・電車の順番待ちで割り込んでくる。
・電車の中で化粧をする
・電車の中で痴漢をする

人が嫌がることを「格好悪い」「みっともない」と強く思う“ココロ”です。
自分中心(ジコチュウ)ではなく、“公(おおやけ)”“他分”からの視点です。
そこから、「大切にしたい心のあり方」「大切に想う心の在り方」を共有するコトです。
幸せなことに、この日本国民には、“公意識”がまだ息づいていますね。

“徳”とは?
-------------
・身についた品性。社会的に価値のある性質。善や正義にしたがう人格的能力。
・広く他に影響を及ぼす望ましい態度。のり。おしえる。めぐむ。
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“道徳”とは?
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・社会生活を営む上で、ひとりひとりが守るべき行為の規準(の総体)。
・自分の良心によって、善を行い悪を行わないこと
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そのような意味では、“道徳”よりも“美徳”という言葉が相応しいと思いました。
“美徳”とは?
--------------
・ほめるべき、うるわしい徳。人として望ましいりっぱな心のあり方や行い。
・ 美しい徳行。道徳の基準にあった性質や行為。
--------------

その様な“美徳”“徳行”“美意識”というものが、
・将来の世界に
・将来の日本に
・将来の社会に
・将来の地域に
・将来の家族に
・将来の学校に
・将来の友人関係に
・将来の自分に
備わっていた方が「いいのか?」{必要ないのか?」
ということを大きいところ(マクロ)から考え、気づいてもらうことが望ましいと思いませんか?

それが、前夜から力説する“魅力”です。
・魅力ある日本
・魅力ある社会
・魅力ある地域
・魅力ある学校
・魅力ある友人
・魅力ある自分
という視点・視座から把えて貰えると「道徳/美徳」の目的実現には、入門しやすい、とっつきやすいのではないでしょうか?

それらの「美徳/魅力」について、“アンパンマン”は子どもたちに色々なシーンを用意して教えてくれましたね。
大きな役割を果たしていただきました。

さて二つ目は、縦軸の創造性です。

横軸の“美徳”は、「心性」「共感性」を扱っていますが、
縦軸の“創造性”は、「知性/体性/匠性」「革新性」を扱っています。

20世紀は、決められたルールに従うことが求められました。
それが、列強に「追いつき追い越せ」の工業の時代(第56夜、第140夜)の“レール・ルール・ルート”でした。
自分の小学校、中学校は、朝礼で「前へならえ! なおれ」と何回も訓練させられました。

それまでのやり方、考え方の“ルール、ルート”に適応する、習得するにはそれなりの意味がありました、
“守破離”(第5夜、第88夜)で云えば、“守”のステージです、
1990年代から、レールのある「鉄道の時代」から、レールのない「航海の時代」という“破離”のステージに移っています。
詳細は、第30夜「経営革新のすすめ」に記していますので、ご関心のある方はご覧ください。

20世紀のやり方・考え方の“レール・ルール、ルート”が錆びついています。
これまでの依存体質から抜け出て、「創造・革新」が強く求められているのです。
・ルート変更
・ルール変更
・レールのある「鉄道の時代」から、レールのない「航海の時代」

それらは、「依存」体質から「自立・自律」体質への転換です。
AI・IoTがそれを後押ししています。

そこに求められている能力/才能が、殻を破る、常識を超える3つの力である
・想像力
・創造力
・構想力
ということを第122夜、第127夜に綴ってきました。

上記の3つの力(想像・創造・構想)が革新となり、将来の「魅力」「価値」を生み出す「知性」です。
そこに、「匠の技」という「体性」が交差/交流します。

それが「幼な心」から醸成されると、
・羽生結弦
・大谷翔平
・藤井聡太
につながります。
従来は、出る杭は打たれたのです。

彼らには、「美徳/共感」と「創造/革新」が両立していると思いませんか?

その二つは両方とも、「自分ゴト」です。
①美徳/共感(心性): 将来の『魅力』をつくるために、心を磨く。自己を確立する。
②創造/革新(知性/体性): 将来の『魅力』をつくるために、殻を破る。常識を逸脱する。

将来の自分を「自分ゴト」として把えて、「美徳/共感」&「創造/革新」に向かう授業です。
21世紀は、今までなかった「AIoT」が出現しています。
20世紀の成功体験は、そのままでは通用しません。

「将来を生き抜く、受け継ぐ若者たち」にどのような環境が必要なのか、その本質を真剣に洞察しましょう。
これまでの延長線上に、未来はありません。それは、会社も地域も同じです。

自分も常識の殻を破る「異業種コラボ・ヒット商品プロジェクト」を提案・実践した時には大いに叩かれました。
何か新しいことをすると、衰退している既存の勢力から妬まれる、恨まれることが多いのです。それはやむをえないことです。
ただし、成功すると潮目が変わります。
メディアでもそのような光景がよく放送されますね。
なにせ変革時を生きているのですから。
時代の波に飲み込まれずに、乗り超えましょう。

まとめです。

・“いじめ”等対策で「マイナス」を潰すよりも、「将来」からの発想/構想で、「プラス」に転換して包みこむ。
・キーワードは「自分ゴト」になれるかどうか。
・そして、彼らの幸せづくり(成長・成功)に役立つかというコト
・その為に、「将来の魅力」という視点から、早くから気づき、主体性が芽生えるコト
・「美徳/共感」&「創造/革新」が相乗効果を生むコト、そしてその仕組みが肝要
・「美徳/共感」&「創造/革新」の授業が他の教科との間で好循環が生まれるコト
・「美徳/共感」&「創造/革新」の達人をいっぱい輩出しましょう。
・隆々とした人財/会社/地域/日本を創りましょう。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
美徳創造教科
違いと共感00.jpg

橋本元司の「価値創造の知・第140夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ⑨「道徳」教科から「共感創造」教科へ

2018年4月25日 「A:修養」⇒「B:教養」⇒「C:修教養」

前夜(第139夜)は、“道徳”が“価値”とコインの裏表であること、そして、その切り口として、“いじめ”ではなくて、“魅力”が得策であるということを綴りました。

いま、日本の教育の大きな課題は何でしょうか?
それは、
①相手をいつくしむ心、おもてなしの心
②自己を磨き高める力、創造力
がかなり不足していることではないでしょうか?

①の問題が、「いじめ」であり、
②の問題が、「創造性・イノベーション」の欠如につながります。

それに対応できない理由は何なのでしょうか?
「教育」というものを歴史から紐解いてみることが必要です。
それは、第27夜(志:修養と教養)に記しました。
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過去の江戸時代に大事にされていたのは、『修養』(徳性をみがき、人格を高めること)です。
その中心は、肚(丹田)にあり、肚の文化でした。茶道も柔道も相撲もそうですね。弁証法で把えると、その修養が『正』です。
明治維新で、列強を追いつき追い越せという切実な状況があり、その中心が頭のほうに上がってきて『教養』重視になったのが明治です。その教養が『反』です。
それが今でも続いて、「歪(ひずみ)」を生み出しています。
さて、21世紀の「知」はどのようになるのでしょうか。
弁証法でとらえれば、それは、「修養(正)」と「教養(反)」が結合した『修教(合)』の時代ではないでしょうか。
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「A:修養」⇒「B:教養」⇒「C:修教養」

という進化形です。
ここの「B:教養」で、二つの問題が切実なものになりました。

それは、「A:修養(徳性をみがき、人格を高めること)」が時代の変化とともに、廃れてしまったのです。
そのために、「道徳教科化」というものが浮上してきました。

そして、「B:教養」の問題も顕在化しました。
相変わらず、「答えがわかっているものを速く答える」という教育です。
いま、求められているのは、「答えのわからないものを導き出す力=創造性」です。
そのための方策ができていません。

それは、第135夜(=幼な心にもとづいた逸脱)に綴りました。
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さて再び、「将来の魅力/価値」です。
・『日本、会社、地域、自分』の魅力はいったい何なのか?
・ 自分/社会の「魅力」をどのように創っていくのか?
・ 自分/社会の『将来』をどう考えているのか?
・ 自分/社会の『価値』は何なのか?
・ いったい何を伝えたいのか?何が伝えられるのか?

それらは、
・「魅力とはいったい何か?」を考える
・「価値をつくるコト」を考える
・「大切なコト、将来の可能性」を考える
という様に、「魅力」や「価値」という主観性(第102夜)と、自分ゴトとしての『主体性』を伸ばすことにあります。(第131~134夜)

そのために必要なのが、「幼な心にもとづいた逸脱」です。
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この「幼な心にもとづいた逸脱」というのが重要です。
小さい時から、目を輝かせて逸脱することが必要で、北欧の教育はそれに基づいています。
では、日本の教育は「北欧の真似」でいいのでしょうか?

それについては、第138夜(イノベーションの御三家)に綴りました。
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右肩下がりや停滞している状況から抜け出るには、『イノベーション(革新)』が必要という認識は一致しています。
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それは、従来の価値観から、新しい幸せの価値観/魅力に移行することです。
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さて、その「イノベーションの御三家」ですが、それは日本人ならよく知っています。
それは、
①禅思考
②守破離
③間(ま)
という「日本流」です。
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「日本の方法が、創造性の大元(おおもと)」にあります。
それを、事業開発/ヒット商品/地域創生で実践してきました。

さて、整理します。
「A:修養」⇒「B:教養」⇒「C:修教養」

「C:修教養」をどうするか?
ということです。

足りない修養(=徳)、足りない教養(=創造性)を合わせた「C:修教」をつくる。
ここに、「日本の方法(禅・守破離・間)」を組込みます。

それは、上記の「魅力」から入り、気づいてもらうことから始まります。
それが、二大問題の「いじめ」&「創造性」の特効薬になります。

さてさて、次夜(第141夜)は理解をすすめていただくために「2軸」で図解します。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
共感創造

橋本元司の「価値創造の知・第139夜」:『魅力がなくなるコト』が根本原因 ⑧道徳教科化と新価値創造研究所

2018年4月24日 “道徳教科”成功の核心は、「魅力」&「創造力」革新にある

昨日(4/23)、クロースアップ現代+で「“道徳”が正式な教科に密着・先生は?子どもは?」が放映されました。
そこには、新価値創造研究所のミッションである『価値』という言葉が何回か出てきました。
そう、“道徳”と“価値”はコインの裏表なのです。

“道徳”とは?
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・社会生活を営む上で、ひとりひとりが守るべき行為の規準(の総体)。
・自分の良心によって、善を行い悪を行わないこと

社会の成員によって承認され,かつ実現される倫理的諸価値ないし規範の総体。
その原理は,主観的内面的規制原理として,主体のうちに現れる自然的本能,自保全の欲求,名誉欲,権力欲,所有欲などの利己的,本能的欲求と正義,真理,愛,誠実,信頼,平等,国益などの普遍的ないし社会的諸価値の対立あるいは現実と理想の相克を調整し,社会的成員にふさわしい行為を選択するようにしむける。
さらに道徳は内面に深く関わるものとして実存の重要な構成契機となり,個人の世界観に重大な影響を及ぼす。
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通常の教科が「客観的」であり、「合理性」を扱うのに対して、“道徳”のポイントは、「主観的」であり、「主体性」を扱うことです。
この「価値創造の知」連載の第102夜に、「価格(客観的)と価値(主観的)の違い」を綴りました。同じ構図です。
『価値』とは、その人にとって、どれくらい大切か、役立つか、というものです。
「主観的・精神的」なので評価することが不向きです。“愛”を評価できないのと同じです。

・「価値」とは何か?
・「価値観」の本質
というものを「深く・高く・広く」理解していくことが望まれます。
この“道徳”を教科にすることは、新価値創造研究所として他人事ではありません。

“道徳”とは、「主観的」「主体性」「価値感」を対象にすることを認識しておくことが重要ということがおわかりいただけたでしょうか?

そのような視点で「クロ現代+」を観ると、そこで見え隠れする道徳教科化の目的と大局観に少し違和感がありました。
「こうしたら、いいのに」
という想いが浮かんできたのでそれを勝手に綴ります。

道徳の授業では、教えなければならない「価値」が定められています。「家族愛」「親切・思いやり」「礼儀」「国や郷土を愛する態度」など、その数は22に上ります。
図にそれをアップします。

そもそもなぜ、道徳は教科化されたのでしょうか?
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森並慶三郎記者(社会部):道徳の教科化というのは、戦前に道徳的価値を教えていた「修身」という教科が軍国主義的教育の中心となっていたという反省から、戦後一貫して見送られていたんですね。
しかし、全国でいじめによる自殺が相次いだことなどから、国は子どもたちの規範意識を高める必要があるという理由で、方針を転換して、教科化することを決めたんです。
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“いじめ”をきっかけにして、“子どもたちの規範意識を高める必要がある”という切り口は切実性があると思いますが、もっと違う切り口のほうが得策です。

それは、
・大目的は、「輝かしい将来の自分/社会/日本/地球をつくるため」に置いてみてください。
・「変化が激しい時代をどうやって乗り切っていけばいいのか?」という問題意識。
・ポイントは、「共感性」と「自立(自己の確立)」の両立です。
(ここに、「主観的」と「主体性」がつながってきます)
・“切り口”の中心は、「魅力」&「創造力」です。

少し説明します。
必要なのは、「輝かしい将来(自分/社会/日本/地球)」から考えることです。
あるいは、狭くなりますが、「インバウンド外国人」の目からです。

⇒ 魅力的な日本は?
⇒ 魅力的な社会は?
⇒ 魅力的な自分は?

当事者意識として、魅力的な将来を考えると、“いじめ”はつまらないものに見えてきます。
是非、皆さんも考えて下さい。

「魅力」を考えると横軸の「共感性:いたわり・慈しみ・やさしさ」と、縦軸の「主体性・創造性:価値づくり、イノベーション」が見えてきます。
それを気付いてもらうことがポイントです。
日本政府が実現したい2軸そのものです。
それは、将来に向けた私たちの一番の課題であります。

助け合うという気持ちの元は、人を慈しみ、いたわる、やさしさという感情です。
その根っこの感情が自己の中でしっかり根付くこと。
それをここでは「共感性」と置いておきます。横軸です。

もう一つ重要なのが、「主体性(自己の確立)」です。
共感性(横軸)は、「人にやさしく」なのですが、主体性(縦軸)という、他に依存するのではなく、自分に厳しく社会/日本/地球を良くしていこう、切り拓いていこうという自立・自律の精神です。
それが、一人ひとりが元々持っている「創造性」の掘起しであり、それを花開かせる「創造性」です。
それが将来の「魅力的な自分」を考え、育むきっかけになります。

そのこと(「創造性」)は、この「価値創造の知」で多くを綴ってきました。

「魅力」(横軸)から入り、考えて、「(想像力)・創造力」を伸ばしていく。
それが基盤にあると、通常の教科がまるで違って見えてくることでしょう。

上記の
・「共感性」(横軸)と「主観性」(縦軸)
・「魅力」と「創造力」
の双方を「二つでありながら一つ」(価値創造の知・第33夜)で教科にすることが一石二鳥です。

その意味で、縦軸(主体性・創造性)を組込み、構想することが重要です。
それを手にした時に、「学校」のあり方、「入試」のあり方が変わります。

それを第131~139夜に綴ってきました。
まるで、それを待っていたかのように「道徳教科化」が出てきました。そこには、大きな不足があります。
「本来と将来」から取組みましょう。
今の「道徳教科」を革新しましょう。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
道徳教科