命の糧・心の糧

2017年7月22日 命ってどこにあるの?

 

日野原重明先生とは、前職パイオニアの時代に3度ほどお話しする機会に恵まれました。日本音楽療法学会の名誉理事長であり、その関係で聖路加病院内でパイオニアの音楽療法の実験をさせていただくご縁からでした。利他の師匠であり、命の糧・心の糧の中心におられる格別・別格の師匠でした。
ご冥福をお祈り申し上げます。
http://grapee.jp/363223
日野原重明

地域創生マッチング

2017年7月21日 変化するインバウンドの流れ

インバウンドジャパン2017最終日に、クライアント先の地域創生マッチングのご支援をしてきました。
インバウンド市場の順調な伸びのなかで「どのような体験ができるか」が重要になってきました。ご紹介する「スマートベンダー」の進化は素晴らしいものがあり、ビッグニュースになるようなコラボレーションにしたいですね。

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官民ならぬ「民官協働」のまちづくり

2017年7月21日 地域創生・市民主権の官民協働

本日午後は群馬県前橋市の山本龍市長講演「市民・団体・企業との協働によるまちづくり」に参加しました。
私自身も「官民協働」のご支援をしていますが、あちらこちらで行政の限界を見てきました。山本市長は市民の善意とやる気を全面的に信じているのです。「市民は頼りになる、信じる!」ことを分母にしての「民官協働」の取組みには驚嘆しました。一気に山本市長のファンになりました。「めぶく」ビジョンの展開も楽しみです。

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日本スパの伝道師

2017年7月13日 日本オリジナルのスパカチャー

昨日の文化経済研究会に、㈱ウェルネスアリーナの梶川貴子代表が登壇されました。8年前にお会いし、あなたはなぜスパに行くのですか?という問いに、『大切にされていると感じるから』というスパサービスで最も大切なコンセプトを提示されていたのを思い出しました。今回は、更に「日本には『宝物』がある」という様々な具体的な事例をスパの歴史とともに伝道師として伝えていただきました。スパのプラットフォームとして、『顧客を囲い込むのではなく、顧客に囲まれる姿』も見えてきました。
「人間として正しいことをするコトが経済合理性に叶う時代になりつつある」というメッセージが特に心に響きました。
これから、美しい日本のスパのかたち「SPA IN LIFE(Life Design Books)」を読み始めます。
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Rediscover Japan: 再考・再興・最高

2017年7月13日 地域に隠れた価値を見出す

昨日の文化経済研究会の講師は、丹埜倫氏。テーマは「再考と再興:地域に隠れた価値を見出す」でした。その中で、①合宿事業、②バジェットトラベル事業、を中心に紹介されていました。
そう、私たちは「灯台下暗し」なんですね。私も地域創生・事業創生をご支援していますが、本セミナーは、新しい視点・ヒントに溢れていました。1970年代に百恵ちゃんの歌声にのせて「ディスカバージャパン」がブームになりましたが、リ・ディスカバージャパンを超えて、「コンポーズジャパン」のコンセプトが目に浮かびました。これをブームにしてゆきましょう。笑

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価値創造の知SP・第50夜 「欠けたモノへの熱い想い」

2017年7月8日 「欠けたモノを見極めることが出発点」

「価値創造の知」の連載も区切りの第50夜になりました。
少しスペシャルな夜なので、「テーマを何にするか」を考えました。

これまでの「価値創造の知」をどんな想いで綴っているのかを第1夜から読み返してみると、「価値創造」革新への自分の①ピュアな部分と、②不足(欠けているモノ)な部分が目につきました。

①ピュアな部分: 精神的・官能的
②不足の部分:数寄的・日本流

という2本柱が浮かび上がったので、その二つを新結合して、『欠けたモノへの熱い想い』を中心テーマにすることにしました。

さて、「事業創生・地域創生・人財創生」と「欠けたモノへの想い」は関係あるのでしょうか?
結論から申し上げますと、「欠けたモノへの熱い想い(官能的)」&「欠けたモノを見極めるコト(理性的)」がこれまでの経験・体験から、価値創造・創生・イノベーションの出発点になると核心・確信しています。

ここで回り道になってすみませんが、「欠けたモノ」の「モノ」とはいったい何かをお伝えすることがとても重要と思います。
皆さん、「物語」の物(モノ)とはどのような意味を持っていると思われますか?ものづくりの「もの」とは違いますね。
「モノには精神性(心性、霊性)が宿っているという感覚」を日本人は無意識のうちに受け継いでいるように思います。これは日本が本来と将来に向けて、大切にしないといけない独自性ですね。「欠けているモノへの熱い想い」にはその様な奥深い意味を込めています。

更に加えると、「あー、それ勿体ない」の「勿体」とはどのような意味があるのでしょうか。
実は、まだ20代の頃に、草柳大蔵さんが「『勿体』とは、そのモノが本来持っている可能性のコト」と講演で話されていたのが自分の脳に強く残っています。
モノ、個人、会社、地域の中にある「気がついていない勿体」を発見することが重要です。

「事業創生・地域創生・人財創生」においては、上記の「欠けたモノ」・「勿体(もったい)」をどう新しい視点で把えるか、どう編集するかが、日本流価値創造の鍵になります。(あとは、鍵穴を見つけることが続きます)

さて、「事業創生・地域創生」のご支援のきっかけは従来のやり方、考え方の「行き詰まりの打開」及び「生まれ変わり」にあります。
過去に上手く行っていた、維持できていた成熟期から、右肩下がりの衰退期に向かうのは辛いことです。しかしそれは「諸行無常」であり、この世の宿命なので逃げられません。
どの事業・地域も現在の延長上には未来はありません。新しい自分、新しい成長の道筋を描き、構想し、実行・更新していくことが求められます。

すべて「成熟・充足」から「衰退・不足」に向かうのですが、ここの気づき、悔しさが生まれ変わりへの出発点になります。(第11夜 イノベーションの心得:「本気・本質・本流」)

再び回り道になりますが、ここで「西洋」と「日本」の美意識の違いを明確にします。「西洋の完全(充足こそ真なるもの)と違って、日本が醸成した美意識は、枯山水や侘び寂びに代表されるように、「不完全(欠けている) の中の美意識」、「コト足りぬ美」にあります。

絵画で例えれば、画面全体を充足する西洋画と、その真逆の「余白」の長谷川等伯「松林図屛風」です。「欠けたもの」「余白」「負」があることによって、その先にある、奥にある精神を揺り動かすモノです。

それは、自分が持っている本質的なもの、数寄なものをどう出したら人に伝えられるかの違いですが、それは いい悪いということではなくて、「西洋」と「日本」の精神性・美意識の違いです。
ビジネスにおける「西洋流」の行き詰まり・限界から、いま、美意識・価値創造・イノベーションが「日本流」に向かっています。

さてさて、行き詰った時というのは、モノゴトの把えかたが西洋流の「完全・充足・八方塞がり」の状態です。打破するポイントは、「余白」「負」(価値創造の知・第3夜「負」と「余白」の価値、第22夜「余白」が大数寄)を新しい視点・視座で創り出すということです。

「負」=「余白」=「欠けたモノ」です。
( 言い方を変えると、過去の成功体験の「完全・充足の意識」を残したままでいること、つまり執着していると残念ながら次のステップには行くのは難しくなります)

この「負」・「余白」・「欠けたモノ」を無理なく創り出すのが、トリニティ・イノベーション(第21夜)です。それを創り出すことで、前夜(第49夜)に綴った「過去・未来」が『本来→欠けたモノ→将来』に価値創造します。

「事業創生・地域創生・人財創生」を隆々とした方向に向かわせるステップを「欠けたモノ」という極上のキーワードで整理すると、

①欠けたモノへの強い思い:  情熱を沸かす(PASSION・精神)
②欠けたモノを磨き上げる力: 想いを組立てる(MISSION・心身)
③欠けたモノを共創する力: 周りを巻き込む(ACTION・共振)

の順番となります。とても感情的・官能的・共感的なものです。
(思えば、「男と女」「夫婦」も欠けたモノの代表例でした)
上記日本流の心得・方法をビジネスモードに磨き上げて具体化して、多くの成長・成功をご支援・体現してきました。

繰り返しになりますが、「欠けたモノを見極めることが新しい対象を生み出す出発点になる」のです。これが日本流の本質です。それは、とても心的・霊的・体的で、そして間(ま)的、守破離の日本的な方法です。それこそが私たち日本人がDNAで持っている『欠けたモノ・勿体の価値』なのです。

スティーブジョブズさんもその方法・美意識(ZEN的思考)で「iPhone/iPad」を創造しました。対象の本来と将来から新しい主流(オルタナティブ)を生み出すコトが事業創生・地域創生の秘訣です。

第48夜(ジャパンウェイ「バリュー・イノベーション」)でも記しましたが、激変する環境の中、私たちには、新しい時代に適応した発想を生み出すことができる「日本流バリュー・イノベーション」が求められています。

「事業創生・地域創生」のあちらこちらで、「西洋流」の限界が見えて、「日本的」「日本流」のキーワードが聴こえてきます。その本気・本質・本流を、スペシャルな本夜に綴りました。少しでも日本流の真髄が皆様に届きましたら幸甚です。

価値創造から事業創生・地域創生・人財創生へ

 

橋本元司01

価値創造の知・第49夜 未来と将来の違い

2017年7月6日 時間と価値創造の関係

本夜は、「時間」と「価値創造」の関係について綴ります。
この「価値創造の知」の連載の中で、「過去・現実・未来」や「自分の将来、会社の将来」という時間の言葉の使い方をしてきました。
「未来と将来」はどう使い分けているのでしょうか?一体どう違うのでしょうか?

諸説はあると思いますが、橋本の理解では、時間には2種類あって、
①「未来」は、時計が刻む客観時間・ニュートン時間(絶対時間)
②「将来」は、主観時間・ベルグソン時間
と定義しています。

 何かに 夢中になっていると、実際の客観時間よりも、短く感じたり、長く感じたりすることはよくありますね。
『ベルグソン時間』とは、上記の自分の意識(心)により変わる「主観的な時間」の流れのことをいいます。
「将来」は主観時間を表すので、300年先のコトに殆ど使われることはありませんね。
(前職では、音・音楽、将来オーディオを検討していたので、その世界を深く高く広く洞察してきました)

さて、未来を洞察する時には、「シナリオプランニング(第15夜)やフォーサイト(第21夜・第48夜)」を使い、将来を洞察する時には、「守破離(第5夜)」を使います。
(シナリオプランニング・フォーサイトも後半は、主観時間・ベルグソン時間を活用します)

「事業創生・地域創生・人財創生」をご支援する時には、課題・テーマについて「将来」より先に、「未来」について客観的に検討します。
ただ、これまで綴ってきたように、「未来・将来」を洞察する時に、過去を豊かにすることがとても重要(=温故知新・第48夜))です。
なので、「過去」はどうだったのかを検討した上で、現状認識して「未来」に向かっていきます。

そこで観える「未来」にどのような心・志・構想で向かっていくのかが「将来」です。
「未来」は観ているだけでは何も変わりません。そこに「困難をチャンスに変えるための危機意識・情熱・本気(第44夜)」と「価値創造・3本の矢(第48夜)」が合わさって、「将来」が明滅し始めます。

「ベルグソン時間の集中力が持続するプロジェクトチーム」と「当事者意識のない客観時間・ニュートン時間が流れるプロジェクトチーム」では、結果に歴然とした差異が出てきます。
上記はプロジェクトチームで説明しましたが、それを個人に置き換えても同じですね。
「価値創造」に「どのような時間」を活用するのかがとっても重要、ということがお伝えできれば幸甚です。

終わりに、「過去と未来」から『本来と将来』(第11夜)に変換・革新できるかどうかが共創パートナーとしての「コンサルティングの価値&腕」と心得ています。

「本来と将来」のイメージが出来上がったら、あとは、実行・更新するのみです。

価値創造から、事業創生・地域創生・人財創生へ

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価値創造の知・第48夜 ジャパンウェイ「バリュー・イノベーション」

2017年7月1日 日本流価値創造

事業創生・地域創生・人財創生のあちらこちらの現場から聴こえてくるのは、「日本流」というキーワードです。

激変するビジネス環境の中、私たちには、新しい時代に適応した発想を生み出すことができる「日本流バリュー・イノベーション」が求められています。

 スルガ銀行のd-laboをご存知でしょうか。d-laboは、銀行と人が対等の関係で、新しいライフスタイルを創造していく場です。
そこでの私の下記イベントレポート(日本流価値創造)にエッセンスがありますので是非ご覧ください。

http://www.d-laboweb.jp/event/report/150516.html

テーマは、ビジネスパーソンのための「仕事と人生に活かす3つのリアル価値創造法」
ポイントは3つの法則です。
1.深く読む:大切なものは引くコトで見えてくる
=禅的思考(従来の執着を手放すコト)
2.高く読む:過去を観ることで未来を豊かにする
=温故知新(過去を吸い込むコト)
3.広く読む:新しい全体(命/文化)を創る
=主客一体(ご縁に感謝すること)

価値創造から,事業創生・地域創生・人財創生へ

 

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