SDGsシフト56「価値創造の知・第301夜」:『ウエストミンスター寺院の墓石の詞』

2020年9月1日 自分を変える

先週、
・「2030SDGs」@八王子北高等学校
・「SDGs de 地方創生」@新宿
のカードゲーム体験会サポートをしてきました。

そのレポートをFacebook等で綴ると、友人の増渕貞夫さんからの迅速な返信があり、それを拝読して嬉しくなりました。
それは、「イギリスのウエストミンスター寺院の主教の墓石に刻まれている言葉」でした。

引用します。
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まだ若く、自由で限りない
想像力を持っていたころ、
わたしは世界を変えることを夢みていた。

成長して知恵がつくにつれ、
世界が変わることはないだろう
ということがわかり、
視野をやや狭めて、
自分の国だけでも変えようと決意した。

しかし、それさえも
変化することはないように思えた。

晩年になって、最後の試みとして、
せめてわたしに最も近い存在である
家族を変えることで我慢しようとしたが、
悲しいかな、それもかなわなかった。

そしていま、死の床に就いて、
突然わたしは気付いたのだ。

もし、わたしがまず自分自身だけでも変えたなら、
それを模範として家族を変えられたことだろう。

そして、彼らのインスピレーションと
激励によって、
自分の国を改善できただろう。

そうすれば、ひょっとすると、
わたしは世界さえ
変えることができたかもしれない。

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自分は、首記のSDGs体験会等を通じて、

・「SDGs」で世界を変える

と布教活動、実践支援活動をしているようなものですが、
上記の「主教の墓石の詞」を読んで感じたことは、

①自分自身は変わっただろうか?
②参加者は変わっただろうか?

という観察でした。

①で云えば、2030年に向けたSDGsの実現を自分のライフワークに決めましたが、まだまだ自分の中の意志に甘さがあるのではないか?
②で云えば、前向きな参加者達でありますが、それはSDGs入門編なので、簡単に「わかる→かわる」(第8夜)には届かないのが通常。

という内省でした。

改めて「SDGs」の本質として、国連で採択された正式文書名は、

・Transforming our world:2030 Agenda for Sustainable Development
(私たちのの世界を変容する:持続可能な開発のためのアジェンダ2030)

つまり、「私たちの世界を変容する」

ことにあります。
『変容する』というのは、

・青虫がサナギになる(第101夜)
・オタマジャクシがカエルになる(第300夜)

のように、「姿、または、質」が大きく変質して成長することを言います。

さて、シニアの私たちよりも、ずっと人生クライシス、気候クライシス、地球クライシスを感じているのは若者たちであり、彼らは身近で将来の自分事です。
(上記体験会で高校生たちと話して実感したことです)
わたくしごととしては、2年前に、生まれたばかりの初孫を抱っこしたときに、孫たちの未来をこれ以上、抉(えぐ)られないようにしないといけない。
と強く想ったことがよみがえります。

そう、私たちは「危機意識・当事者意識・自分ゴト」を通して、「自分が変わる」ことを求められています。
自分が変わらないで、人が変わることは期待してはいけないことを再認識しました。

振り返って、2017年10月9日価値創造の知・第76夜には、「価値創造の秘訣:7つの力」を綴っていて、その一番目にその力を記していたので引用します。
(企業・地域・学校で、未来を切り拓く「価値創造」を体系的にお伝えして、「事業創生・地域創生・人財創生」のファシリテート・ナビゲートをしています)

1.自分を変える:危機意識・情熱力
2.他者を愛する:幸せ想像力
3.余白をつくる:本質創造力
4.舞台をつくる:仕組構想力
5.関係をつくる:伝える力・伝わる力
6.信頼をつくる:巻き込む力・巻き込まれる力
7.成功をつかむ:すぐやる力・やり抜く力

「SDGs」を実現するには、上記の「7つの力」が必要です。
それがこれまでの失敗・成功から得た成長に必要な力と道筋です。

そこには、「熱」「本気」が必要です。
それがないと、上記1~7を乗り越えて、一気通貫ができないからです。
そのバックアップ、ナビゲーションをご支援するのも私たちの役目です。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGs墓石の詞