2019年5月15日 自らハシゴをつくること
本夜は、前夜の「道」に深く関連する松下幸之助のことば②です。
『熱意が道を切りひらく』
早速、「社員稼業」より引用します。
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『熱意が道を切りひらく』
私は今までたくさんの人に働いてもらっておりますが、なるほど偉い人、というとおかしいが、ほんとうに間に合うという人は熱心です。熱意のある人です。
早く言えば、この二階に上りたい、なんとかして上りたいという熱意のある人は、ハシゴを考えましょう。
非常に熱意のある人は、どうしたら上れるのか、ということでハシゴを考える。
この二階に上ってみたいなあ、というくらいの人ではハシゴは考えられません。
おれの唯一の目的は二階に上ることだ、という熱意のある人であればハシゴを考えると思います。
仕事の上の熱意がなかったらお豆腐みたいなものです。人間はなんといっても熱意です。皆さんの習った技術、知識というものも熱意があればぐんぐん生きて決ます。
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上記テーマについてこの「価値創造の知」連載では、
・第44夜: 危機意識・情熱・本気
・第45夜: 自らハシゴを創る&リオリエンテーション
・第61夜:(前編)1.自分事力@7つの力
・第62夜:(後編)1.自分事力@7つの力
に綴っています。
第44夜を編集しますので、参考になれば幸甚です。
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—人口減少社会、AIot社会で人々の価値観や市場そのものがが激変する中で、如何に事業を創生するか、地域を創生するか、ということが喫緊の課題となっています。
企業や自治体をご支援する時に、トップが「本当に本気で強い危機感を持たれているいるのかどうか」が最大のポイントになることを痛感しています。。そのような本気の当事者意識を持っているトップやメンバーがプロジェクトに参加しているかどうかが成否の鍵を握ります。いいプランも実践もそれがなければ間に合いません。
トップに、「他(他社や他地域)も同じだ。リストラでまだ何とかなる、国が手が差し伸べてくれる」等というぬるい意識があるときは、だいたい上手くいきません。それは、従来のやり方や考え方で進めるほうが面倒がなく「楽」だからです。けれど、そのままの延長では、惨な方向に向かう数々で溢れています。
現在のやり方、考え方の、延長線上に未来はありません。その重いツケは、次世代の若い人達に向かいます。
そう、「事業創生、地域創生」のスタートで肝要なのは危機感の共有であり熱意です。創生に向かって変化対応の意志のある「企業・自治体」だけが道を切り拓いていることを痛感しています。
強い危機感・熱意があれば、従来のやり方・考え方に固執することなく、顧客・市場の今と未来に真摯に向かいあうことができます。そして、そこから顧客・市場との双方向のコミュニケーションが始まります。
成功のポイントは、先ずこれまでの対象の中心にあるやり方・考え方から意識的に離れることです。それは「守破離」(第5夜)です。
変革・進化は、通常「中心」から起こすのは難しく、「周縁」から音連れるからです。外部が必要なのはその視点・視座を持っているからです。「中心」にはこれまでの制約や言い訳があるから変革できないのです。ここがジレンマであり大きな問題です。周縁や未常識から観るメガネと熱意があれば乗り越える道が必ずみつかります。
常識の枠を外すと、対象の将来成長に向けた「鍵と鍵穴」が見えてきます。これまで業種の違うベンチャー企業をいくつかご支援してきましたが、彼らの鍵穴を見つけるスピードは迅速です。危機感・熱意があり本気モードだからです。—
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「事業創生・地域創生」の道筋は、
・本気(パッション)⇒本質(ミッション)⇒次の本流(アクション)
にあります。
次の本流を切り拓くには、最初に、『本気・熱意・当事者意識』が必要なのです。
『熱意が道を切りひらく』 とは上記を引き寄せ、手繰り寄せるためのはじめの大きな一歩を言っているのではないでしょうか。
これまで綴ってきたことで皆様ももうお気づきのことと思いますが、「事業創生・地域創生」の前には「人財創生」が必要なのです。
・自分が変わること
・自らハシゴをつくること
価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
