新価値創造展2019

2019年11月27日 変える力、創る力、続ける力
一昨日、昨日と、ご支援企業が出展している「新価値創造研究展2019」(東京ビッグサイト)に行きました。皆さんの説明は、活気があって前向きでついつい多くの展示を傾聴してしまいました。こちらも刺激されてしまいます。
中央付近に2か所、SDGs(~あらゆる人々の笑顔と未来を支える~)の特別展示があり、SDGsを通して横串したテーマ群には日本を変える大きなパワーと将来を確信しました。
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SDGsシフト:『朝日SDGsフォーラム』

『総合的』に把えて、『統合的』に取り組む

朝日新聞社が主催の「SDGsフォーラム」のお知らせが届いたので、11月11日夕刻に有楽町朝日ホールに行きました。一番大きなホールで800人くらいの収容なのに満席でした。
どこがフォーラムの主催かで、来場される方達の年代や雰囲気がガラッと変わるので、それを観察するのも自分の仕事のひとつです。
17時の開場なのですが、すでにいっぱい並ばれていて、関心の高さが伝わってきました。全体的に中小企業の経営者が多いように感じました。
女性は20%くらい。興味深かったのが、親子連れの女子高校生が数組いたことです。いろいろな想いが集まっているのがわかりました。

 フォーラムでは、講演、パネルディスカッションを通して、SDGs策定の背景や意義、日本の現在の立ち位置や今後の期待などの話が中心でした。

プログラムは、外務大臣政務官の挨拶から始まり、コロンビア大学・ジェフェリーサックス氏の基調講演「Experctations of Japan」、後半は、著名3人のパネルディスカッションでした。
根っこにあるのは、
・人類が地球を変える力を持ってしまったこと
・「気候変動」ではなく、「気候危機!」であること
・「気候危機」を共有し、今までのやり方ではぜんぜん足りないので、自分たちで考える集団にすること
・「気候危機」は、SDGs17ゴール(目標)全てと不可分であること
・それでは、いったい「SDGs」をどう行動(経営)に結びつけるのか?

メインテーマは、「SDGsを行動に落とし込む」
主催者から、アンケート結果では、「SDGsをどう行動におとしこんだらいいのかわからない」というのが多かったのが選んだ理由と云う案内がありました。
今は、
・経営者が「実際どうやって行動に落とし込んでいいのかわからない」という悩みが多いのです。

一例として、地球の温暖化が広がることで、「顧みられない熱帯病」も温帯部にどんどん進みます。
貧困、健康、教育等々、様々な問題に広がってきます。
そう、一つのSDGsゴール(目標)だけではなく、他のゴール(目標)と「不可分なつながり」を検討されること。
この「不可分」というのが重要なキーワードの一つです。

また、「SDGs・目標5」には、「ジェンダー平等を実現しよう」があります。性別に関わらず平等に機会を与えられる「ジェンダー平等」な社会を実現したいのです。
しかし日本は、先進国といいながらこのテーマには随分と遅れています。
・いま、御社は平等な雇用、昇進、配分をされていますか?
・2030年の「ジェンダー平等」には、どのような状態がありたい姿ですか?
・なぜ御社はこれまでそれが進まないのでしょうか?
それを考えると、教育・経済・社会・環境とつながってきますね。
私たちはついつい得意なことをテーマに選んでしまうのですが、自社の「社会への『負』」を検討することで、様々な気づきとチャンスが湧出します。

大きく整理すると、「『総合的』に把えて、『統合的』に取り組む」ということです。

入門は一つのテーマでいいのですが、実践では一つの目標だけをピックアップしてはいけません。目線が狭く低くなってしまいます。
入り口は何番でもいいという心構えで、そこから17ゴール全てに広げてみること。「不可分」な中に独自のチャンスが埋もれているのです。

等の切り口がパネラーの方達から紹介されました。他にもキラリとした参考事例を紹介されました。

さて、このフォーラムでは話題になりませんでしたが、とても重要なことは、『SDGs』は自発的・自主的な取組みが基本だということです。
できる人(会社)ができるところから迅速に着手できるルールになっています。
「チコちゃんに叱られる!」ではないのですが、これまでの護送船団方式の横並びの様に、ぼーとしていると置いていかれてしまう怖いルールなのです。

今年(2019年)のSDGs取組みは2極化(10:90)していて、これまでの啓蒙・手探りのステージから、一気にアクション(実践)モードに移っているのが現実です。どんどん差がついていってしまうのが気になります。
CSR(企業の社会的責任)で気になるところが「慈善事業」や「単なるコスト」、「守りの経営戦略」として把えていて、本業と合体して「持続可能な社会への取り組み」になっていないことにあります。サッカーで言えば、守ってばかりいたのでは、点(ゴール)が取れません。
片手間でやっていても置いていかれるだけです。

是非、「目の前の本業の課題」と「社会変化を洞察した2030年の課題」を併記してみてください。。
一段上の視座を持つことで、観える経営の姿は大きく変わって観えます。
「課題を高く大きくする」と自信を失ってしまって着手できないように想いますが、素敵な「目標」を掲げることで応援してくれる人、アイデア、お金等が集まってくる時代です。
それは、自分が第14夜「ヒット商品緊急開発プロジェクト」で「この指とまれ」で実践した経験です。今はもっとチャレンジ環境が進化しています。

さてさて、このコラムの第8夜で、『「わかる」ことは「かわる」こと』を綴りました。
SDGsの『本質』を経営者が「わかる」ことが重要です。それを「自社の本来と将来」に落とし込むこと。そうすれば、納得して「かわる」ことができます。
「かわる」とはどういうことでしょうか?
それは「できないことが、できるようになる」ということです。

「わかる」→「かわる」→「できる」の順です。

ついつい従来の癖で、「方法」に頼ってしまうのですが、SDGsの精神で持続可能にするためには、「目的をつくる」ことが重要です。
情熱・大志がそれを後押しします。
そのためには、自分ファースト、自分中心ではなく、「利他の精神」がとっても大切です。
更に、限られた市場の中で、パイの奪い合う「競争」ではなく、パイを広げて「共創・共生に届くこと」が理想の姿です。そこには、たくさんの「地球人」の笑顔・しあわせが待ち受けています。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGs朝日フォーラム

『SDGs CEOセッション』

日頃仕事でお世話になっているサーキュレーション様から「SDGsCEOセッション」のお便りがあり駆け付けました。
そこには、SDGパートナーズの田瀬CEOの名があったからです。

先週金曜(11/8)の夜のセッションでしたが熱気がありました。
そこでは、
1.SDGsとは?
2.何故、SDGsに注目が?
3.SDGsのメリットって?
4.経営者としてどうとらえる?
5.具体的に何から取り組めばいい?

という順番で、サーキュレーションCEOとSDGパートナーズCEOのセッションが続きました。

今までビッグなフォーラムやセミナーの多くに参加してきましたが、これまでの中で一番中身のある本質的な内容でした。

Q.何故、SDGsに注目が集まっているのでしょうか?
A.「お金の匂い」がし始めているからですよ。GAFA、金融等々が大きく動いています。

Q.どう取り組めばいい?
A.今までできていたことをSDGs17ゴールとマッピングしているのでは負けてしまいます。
「他社にできないことをやる、そのためにパーパスとコアコンピタンスを突き詰めること」
SDGを「スゴイゾ、ドンドン、ガンバレ」で。

Q.経営者としてどうとらえる?
A.、経営者が「社会価値」と「経済価値」の両輪で、自社を『持続可能な会社』にするにはどうしたらいいのかということを本気で検討することで、『経営者の視座(目線)』が一段上のレベルに上がることです。(ここが社員、関係者にとって大きな救いになります)
つまり、皆さんの会社の経営者が「社会課題と会社利益」を統合して、「自社の未来(10年後)ビジョン」を語れるようになることにあります。

等々、全体のほんの一部なのですが具体的で切実的な内容を散りばめながらの2時間でした。
そこでは表面的ではなく、「殻を破るにはどうしたらよいのか?」の実例が多くありました。

さて、ここのセッションでも、「CSR」「CSV」「ESG」というキーワードが多く飛び交いました。
自分が講演やプロジェクト支援している際に、お伝えしているものを説明します。

・「CSR」は、守りの戦略、土台です。
・「CSV」は、攻めの戦略、社会価値と経済価値の統合です。

「CSR(守りの戦略:土台)」と「CSV(攻めの戦略:社会価値と経済価値の統合)」の双方を新結合して、「SDGs(ゴール」/「ESG(プロセス)」に向かう図式になります。CSR・CSV・ESG全てがSDGsには必要です。
(SDGsとESGはコインの裏表です)
殻を破れない会社や地域は、「本業とSDGs」を合体しないで、CSRで表面的に取り繕うレベルにあるのが多いパターンです。

・CSR(守りの戦略)→CSV(攻めの戦略)→SDGs/ESG(中期経営戦略)

やはり、ポイントは、2030年の経済・社会・環境の変化を俯瞰して、「社会価値(=社会に役立つ)」と「経済価値」(=利益を創出する)の両輪(=SDGs新機軸)」を描く力(自力・インナフォース×外力・アウターフォース)にあります。
そこに、本質的な日本流(トリニティイノベーション、おもてなし、「匠」)の心得と方法を組み込むことで、アドバンテージのある大きな「違い」と「共感」が生まれます。
(新価値創造研究所HP「コラム」:「価値創造の知」第246~269夜に、『SDGs』について綴っています:https://shinkachi.biz/

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スポーツは「観戦」から「同化」へ

2019年5月24日 高専生が生み出した『シンクロアスリート』の可能性

知人からリアルタイム配信・VR「シンクロアスリート」体験会の招待があり、本日、五反田TOCに行ってきました。
幾つか課題はありますが、5G時代の体験メディアとして可能性を秘めています。最初は、高齢者免許返納向けに最適と感じました。全面的に応援します。

http://hero-x.jp/movie/5735/ から引用します。
従来のスポーツ観戦スタイルといえば、映像、あるいは会場での生観戦。手法は違えど、試合を俯瞰するという行為によりその“視点”は共通している。そこに新たなスタイルと注目されるのがVRを使った観戦だが、独立行政法人国立高等専門学校機構東京工業高等専門学校(以下:東京高専)のチームが開発した『シンクロアスリート』は、VR(ヴァーチャル・リアリティ)やモーションベースといったテクノロジーを活用し、アスリート目線の臨場感あふれる体験を提供する。選手たちを俯瞰するのではなく、選手と同化する。
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マーケティング&戦略制定実践セミナー(@東大)

2019商道・商術」と不易流行

 
中国のIT企業の30名強の方達に、首記セミナーのオブザーバーとして参加しました。
 
メインテーマは、『マーケティング』
マーケティングも守備範囲と攻撃範囲が広いのですね。
更に、マーケティング2.03.04.0と進化していますので、いったい何を前提にするのかで、人それぞれに解釈が異なります。
 
本来のマーケティングを大きく二つに分けてお伝えすると、
① 商道
② 商術
となります。
 
①の商道とは、「理念(天の理を念じた)・目的・使命」を持った商いの道理です。
②の商術とは、狭義のマーケティング、広義のマーケティング、マーケティング2.0N.0等といわれる手段ものです。
 
巷のセミナーは、「②商術」のマーケティングが殆どなのですが、今回のセミナーでは、「①商道」を松下幸之助とパナソニック社を実例として説明されました。
 
ここで、関連して「価値創造の知・第34夜:不易流行(ふえきりゅうこう)」を引用します、
 
・「不易(変わらぬもの)と流行(変わるもの)」
 
不易流行の『不易』とは、時を越えて不変の真理をさし、『流行』とは時代や環境の変化によって革新されていく法則のことです。
上記と関連付けると、
 
・『不易』が「①商道」(下半身)
・『流行』が「②商術」(上半身)
 
となります。
その双方を「二つでありながら一つ」(価値創造の知・第82夜 ビジネスで最も大切なコト)でビジネスを実践することが重要なのです。
 
さて、日本のビジネスマンはますます短期の視点が多くなり、時代の波に流され、飲み込まれやすい傾向にあります。
そのような意味でも、これからの「デジタルトランスメーション(DX):デジタルによる事業構造などの変革」の時代には、下半身である足腰のしっかりした「①商道」が肝要な視点となります。
 
さてさて、セミナーの後半は理念(行き先)から戦略制定実践セミナー」(行き先)という流れでしたが、前半・後半と、濃厚な2時間を受講生はみな熱心に聴かれていました。
それから、真剣な質問が飛び交いました。
さて、ここで蒔いた種が、将来の社会の役にたつようになることを期待しています。
 
本当は、日本の多くのビジネスマンにもっとお伝えしたいのですが・・・。
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秋田県の「本来と将来」(産業労働部)

2018年9月20日 「この指とまれ」の成長ビジョン・プラットフォーム

昨日は、秋田県産業労働部の方達と事務所で打合せをしました。
日本で最高/最低の各指標を持つ珍しい、厳しいポジションにいます。
「隆々とした未来の物語(シナリオ)」の構想・実行・更新が急務です。

企業誘致の箱モノよりも大事なことは、
「この指止まれの魅力」が何かを明確にして、その魅力あるストーリー(見立て)を創ること。そして、それをベースにした内外の人々が交流、発信するオープンプラットフォーム(仕組み)をつくることにあります。将来の成長を維持する人財開発も必要です。

それは、従来の「お客様を囲い込む」のではなくて、クックパッドさんやクラブツーリズムさんの様な「お客様に囲まれる」モデルの実践です。秋田県には魅力的な素材が揃っているのでプロデュース(仕立て)するのみですね。
応援します。

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「建築とアートの融合、ライゾマが切り開く世界」

 6月7日 「RHIZOME:リゾーム/地下茎」発想

文化経済研究会第2部は、ライゾマティクス代表取締役の齋藤精一氏でした。
テーマは、「建築とアートの融合、ライゾマが切り開く世界」

 その中で、二つの内容に深く共感したのでそれを綴ります。
一つ目は、「アリとキリギリス」
・「前例がない」と聞いて「だからやらない」アリと「だからやる」キリギリス
・ブランドや権威に弱いアリと気にしないキリギリス
・知識をため込んだ人が偉いと思うアリと知識も「使ったらすぐ捨てる」というキリギリス
・「常識」と聞いて、身につけるべき当然のものとして絶対視するアリと全く気にしないキリギリス
・「ばらつきは悪である」と考えるアリと「バラつかないならロボットがやった方が良い」と考えるキリギリス
・ベストを尽くしてもうまくいかないのは組織や環境のせいだと思うアリと自分で環境まで変えてしまおうとするキリギリス
・本流にいることを良しとするアリと傍流に生きがいを見出すキリギリス
・規則に人を合わせさせようとするアリと、人に合わせて規則を変えようとするキリギリス
・専門家が多数集まれば良い結果が出ると考えるアリと、人が集まれば集まるほど結果が凡庸になると考えるキリギリス……

日本では、圧倒的に多数の「アリ」ですが、21世紀は「キリギリス」的発想と行動が経営に求められると思いませんか?
塩酸(アリ)をいくらかきまぜても、塩酸(アリ)ですが、塩酸(アリ)に硫酸(キリギリス)を混ぜると化合物ができます。
それがイノベーション(=価値創造)です。さまざまな価値観を組合せ、新しい価値を生み出す時代です。

工業社会の反転軸として未来社会を構想してみてください。
従来のオペレーションから、イノベーションにシフトしてみると様々な気づきがあります。
それには、「キリギリス」的発想と構想が求められます。

どうしたらいいのでしょうか?
「巣の常識が全てである」というアリの前提を変えていく必要があります。
それに方向性と着地点を示していくのがリーダーであり、リーダーシップです。

私は「経営品質」のプロですが、そこには、「事業戦略」と「組織戦略」がバランスされています。
その仕組みを取り入れられては如何でしょうか。

二つ目は、非分野主義(Anti-Disciplinary)です。
これは、MITラボの伊藤穣一氏が、「逸脱からはじまる学びの実践」で話されていました。
「MITメディアラボではAnti-Disciplinaryという理念を掲げており、単一の学問に収まるような研究は行いません。
また、研究者や学生といった垣根はなく、指導よりも創造を重視しています。異分野の人々が試作と対話を
重ねていくことで新しい価値を生み出し、世の中に投げかけています。
・・・
AIの時代になり、世界中の人々とコラボレーションするためのコストは劇的に低下しました。
今後はそれと同様に、ハードウェアの開発や生産、物流などにおいてもコストが劇的に下がっていくと思います。
そして、教育や学びも今後は大きく姿を変えていくでしょう。MITメディアラボが行う活動の焦点はここにあります。
内外の異質な人々を柔軟に組み合わせ、創造と対話を繰り返しながら、次代の学び方を模索しているのです。」

ライゾマティクスの齋藤氏は、一つの分野に限るのをやめる。分野をまたぐことの必要性を述べられていました。
「RHIZOME:リゾーム/地下茎」という発想をされていました。
頭に残りました。

「固定化した発想を覆す提案って、業界外の視点を持っているからできるんです」
領域をはみ出す、逸脱する異端児です。

これって、上記の「アリとキリギリス」ですよね。
齊藤氏は、ご自身のことを「キリギリス発想、構想と行動をもったアリ」と言われました。

「アリギリス」ですね。

始めに必要なのは、「キリギリス」的発想・構想です。
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「面白い」こそ価値の軸

2018年6月8日 次代を創る空飛ぶ思考

6月7日の文化経済研究会第1部は、面白法人カヤックの柳澤大輔・代表取締役CEOでした。
テーマは、「面白いこそ価値の軸、次代を創る空飛ぶ思考」

 その中で、二つの内容に焦点をあて、それを綴ります。

一つ目は、「早く気づくコト」
カヤック社は2012年に、それまで登り龍のように上手くいっていたゲーム事業が続けて6作が不振となりました。
社外取締役の指摘で、経営の立て直しに素早く着手して乗り切られたそうです。
そして、その一年半後に東証マザーズ上場がありました。

そう、経営の要諦は「早く気づくコト」にあります。
それは、
・事業の創生
・事業のコモディティー化
・事業の再生
経営の改善、革新等のあらゆることに通じます。

そして、「とにかく早く決断する」
それが、面白法人カヤック社長日記No.31に綴られています。
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意思決定の早さは、チームを勝利に導く上で、ものすごく重要です。
決断が遅いことによって致命的な危機が訪れることばかりでなく、早く決断することで致命的な危機が訪れることも、もちろんありますが、
どちらが多いかといえば、前者の方が多い気がしないでしょうか。僕はそう思っています。 ですので、まず心構えとして、とにかく早く決断することを意識しておかなければなりません。

問題を注視したくないから先送りにする。失敗したくないから、決断をしない。こういうことがないようにする。もちろん早く決断することが目的ではなく、決断によって成功をもたらすことが目的です。
だから、時にはじっくり時間をかけた方がいいこともある。けれども、自分の実力を磨いていけば、決断するスピードは必ず速くなりますし、過去に同じような問題が起きていたら、以前よりも決断は早くなるはずです。

そして世の中には、正解か、不正解か、いくら考えてもわからないことがある。であれば、最速で決断した方がいい。
決断には、失敗がつきものです。失敗をたくさん繰り返して、決断の精度をあげていく。経営者は日々そのサイクルを繰り返しているので、自ずと決断の達人になる。
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カヤック社も早く気づかなければ、そして決断して、素早く手を打たなければ経営危機になっていたかもしれないと柳澤氏は云われてました。
そこで、決断することで上場があり、その経験が一段と経営基盤を強くするのですね。

二つ目は、次代を創る空飛ぶ思考
カヤック社の経営理念は「つくる人を増やす」
“経営理念こそが、その法人の存在理由”と言い切られていました。

その為の手法として、本格的に「ブレーンストーミング」に取り組まれていました。
「ブレーンストーミング」とは、 ある問題やテーマに対し、参加者が自由に意見を述べることで、多彩なアイデアを得るための会議法です。皆さんも経験されていますね。

柳澤氏は、そのポイントを二つ述べられました。
① しっかりと仲間のアイデアに乗っかる
つまり、しっかりと仲間の云っていることを聴くということです。
効能として、そのことで、自分では考えも及ばないアイデアが出てくる。結果、チームワークが良くなる。
② とにかくたくさんの数を出す。
否定しないことが何よりも重要です。
効能として、そのことで、仲間(社員)の性格がポジティブになる

アイデアには2種類あって、
1.横軸:とにかくたくさん出す
2.縦軸:本質をつかむ

この「2.縦軸:本質をつかむ」ことができるヒトが少ないのです。
この二つを統合できるヒト、経営を意識的に開発、育成していることが、この会社の継続的な強みであり、経営理念「つくる人を増やす」につながっていますね。
応援したい経営者に出会いました。

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文化経済研究会「本気・信念のヒト」

2018年3月7日 「本気・本質・本流」のプロ講師二人

文化経済研究会・第93回定期セミナーに行きました。今回のテーマは「循環型社会」。
「経営品質プロフェッショナル」の仕事仲間の二人を同伴しました。

御一人目の講師は、もう、3回お会いしているユーグレナの「出雲社長」
「人と地球を健康にする」という信念のもと、躍進を続けられています。
ミドリムシを活かして地球規模で問題を解決し、循環型社会を実現しようと突き進む、ダイナミックなビジョンがあります。
500社にアプローチして打ち砕かれ、501社目(ITOCHU)で繋がるという、そこに至る諦めない、くじけない信念と壮絶なプロセスが響きます。

先日のWBS(3/1)では、下記の取組みが放送されていました。
ユーグレナ社×ジーンクエスト社、ヘルスケア事業で新領域「生命科学×IT」に参入
~遺伝子解析サービスを軸に、「未来の自分を健康にする」ソリューションを提供~

御二人目は、ハウステンボス・ハピロボの「冨田取締役」。
『人のOS=考える力がKey』
元々人間が持っている脳力を最大限引き出すこと。それを事例を紹介されながら、切々と説明してくださいました。

「ロボットで人々を幸福に ハピロボが描く未来の風景」
氏が取り組むのは、人を楽にするロボットでなく、その人の能力を引き出し、発展・成長させる事ができるロボットの開発。最先端の技術に固執せず、企業の理念を実直に追い求め、人々の生活を豊かで幸せにするために邁進されています。

御二人は、バングラデシュの貧困の本質、ハウステンボスの変遷、AI・ロボットの本質、それらの本質を見極め、本気で「本来と将来」に取り組まれていました。
①経験・体験の重要性、意味
②自分で考え抜くコト
③あきらめずにやり抜くコト
お二人の秘めた『怒り・マグマ』の中に、「本気・本質・次の本流」がドカーンと脳と心に響きました。多くの方達に、その『セミナー場』のライブ体験をしていただきたいと思いました。
セミナーの後、仕事仲間三人で表参道で懇親し盛り上がりました。三人でセミナーを体験したコトが自分たちの『次を創る』ことに繋がりそうです。
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誰かの犠牲で成り立つ経済を終わらせよう。

2017年9月15日 社会性と経済性の両立

昨日(9月14日)の文化経済研究会の第2部講師は鎌倉投信(株)の新井和宏取締役でした。
「三方よし」ではなく、「八方よし(あらゆる側面から見て好もしく判断されるさま、非が見当たらない経営)」を真正面から把へて、社会性と経済性を両立させる「きれいごとの信頼と共感」で成り立つ経営と投資の実際を聴きました。
とっても清々しくなりました。鎌倉投信に全面的に共感しました。

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