橋本元司の「価値創造の知」第310夜:現状は『半分』と見切るコト

2014年11月10日 「半分、一対」から「新しい全体」を考察する
 
「イノベーション」を基本からご理解していただくために、最初に三つのことをお伝えします。
1.「新結合」
 イノベーションとは、既存の二つのもの(こと)を組み合わせて、新しい全体(新しい一つ)を創ることです。
2.「一対」
 それは、対象とするものごとを「半分」であると見切ることです。まだ見えていない新しい全体(新しい一つ)のために、残り半分があると想うこと、確信する心意気が肝要です。
 一対(相手)が何かを考え、新しい全体(新しい価値)を想像、創造することです。
3.「赤ちゃん(新しい命)」で考える
 わかりやすい事例を一つあげます。
それは、赤ちゃんです。
男(半分)と女(半分)という一対があり、
新しい全体、新しい生命が生まれることです。

 さて、悪化する「地球環境、社会環境」と「経済環境」を両立することが経営の喫緊課題です。
地球よし、未来よしのWell-beingを目指して、イノベーションで解決することが必要です。
解決方法は、『本業(半分)×SDGs(半分:SDGs17目標)』から、「新しい全体(価値)」を創ることです。

 地球沸騰(GX:グリーントランスフォーメーション)やDX(デジタルトランスフォーメーション)は、後戻りしない変化(X:トランスフォーメーション)を例にすると、本業に対して、地球沸騰(SDGs17目標)やDX・AI等の課題を組み合わせる残り半分だと見切ることです。
 そこから、どの様な新しい全体(価値)を創れるかを想像することが始まりとなります。
これまでの幾多のご支援から、その想像と創造が、成長経営につながることを経験してきました。

 上記を整理すると、
①自分の対象を「半分である」と見切ること
②一対(半分と半分)が何かを炙り出すこと
③新しい全体に思いを巡らすこと

 これが、「イノベーション」理解の入り口、道筋です。
 この道筋で、
・前職パイオニア社では、異業種コラボレーション(100社)でヒット商品を連続創出しました。
・現在、「企業創生・地方創生・学生(アントレプレナーシップ)」に多くの時間を投入していますが、同様の道筋でご支援をしています。

ここで、松岡正剛師匠「千夜千冊:993夜『玄語』」から、引用させていただきます。
https://1000ya.isis.ne.jp/0993.html
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・・・この一組、あるいは一対は、私の見方ではそれ自体で「一つ」なんですね。もともとは別々の二つが寄り添ったり、並んだり、重なったのかもしれないが、それで一つになっている以上、それは一つのものとして見たほうがいい。
 ということは、半と半とで「一」になるわけで、一対にはいつも半と半とがあるということです。いいかえれば、どんな一つのことを見ても、そこには何かの半と半とがやってきていると見るとおもしろいということです。

 たとえば「中途半端」という言葉がありますね。あれはまさに物事を半ちらけでほったらかしにするということで、もっぱら非難のときに使う言葉なんでしょうが、この「半端」をそのままにしないで、むしろその「中途」のアドレスをもって活用したらどうか。私はそういうことを考えるんです。・・・
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 参考になれば幸いです。

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