2024年11月21日 ビジネス編[既存事業(B2B)と戦略事業(B2C)の両立へ]
第313夜は、「2+1(プラス1)」を異業種コラボレーションを通してお伝えしました。
異業種先の100社位とコラボレーションして、連続のヒット商品と事業展開の新しい道筋を開拓しました。
さて、本夜は、私が、企業ご支援で活用する「2+1(プラス1)」の活用事例をご紹介します。
ここ3〜4年で「下請けから脱皮したい」という中小企業経営者の依頼が急増しています。
・発注先の経営が右肩下がり
・度重なるコストダウン要求への嫌気
・自社の将来成長の要素、道筋が見えない
・近年政府が謳う賃上げに対応できない
等々
『従来と同じやり方では将来がない(埒が明かない)』
というのが「脱皮したい」一番の想いです。
より、本質的な観点からお伝えすると
『大変化が常態化し、新しい価値(=イノベーション)を社会に出し続けなければ生き残れない!』
『ひとつのことを長く続ける戦略』がリスクになっている!
という時代になっていることです。(両利きの経営から加筆引用)
このような状況を打開、脱するのが「2+1(プラス1)」になります。
ゴールは、「現状の切実」から脱皮して、「新しい全体、新価値、将来成長」を創ることです。
上記の「2+1(プラス1)」の構造を改めて考えて見ましょう。
その重要な心得は、
自分(会社、学校、自治体)の現在、現状は、
・道半ばである(半分である、途中である)
・まだ不足している(完成していない)
という認識です。
「両利きの経営」という経営書が刊行されてベストセラーになりましたが、この本で記されていることを橋本流に「2+1(プラス1)」編集して組み立てると、
“「2+1(プラス1)」を認識して、右手(A.既存事業)も左手(C.戦略事業)も使える経営を実現することです。”
(第311~312夜では、右手(テクニカルポイント)と左手(アーティスティックポイント)を両利きにした「2+1(プラス1)」を紹介しました)
今回のビジネス編では、「B2B(既知)」と「B2C(未知)」の両立です。
A.(半分):既存事業→B2B
B.(半分):まだ未決定(X-1)
C.(新しい全体)戦略事業の探索→B2C
プラス1はまだ未決定(X-2)

上記を実現している会社の一つをご紹介します。
近年の講演で必ず参考事例として説明しています。
「(株)佐藤製作所(東京都目黒区)」は、令和3年度・東京都女性活躍推進大賞、令和4年度・第20回勇気ある経営大賞特別賞を受賞された会社です。
https://www.city.meguro.tokyo.jp/sangyoukeizai/shigoto/sangyou/satouseisakusho20210216.html

金属加工、特に銀ロウ付け溶接の展開を得意とされている会社ですが、10年前は、連続赤字で倒産を考えられていました。
取引先が5社(B2B)だった10年前から、現在は約500社(B2B、B2B2C、B2C)の取引先となり、7年連続の賃上げを実現されています。
A.(半分):既存事業→B2B:金属加工
B.(半分):女性の積極採用・活用・活躍(SDGs目標5:ジェンダー平等を実現しよう)
C.(新しい全体)戦略事業の実現→B2B2C、B2C
10年前の倒産危機の『切実』から、全社員の反対を押し切って女性新入社員を採用し、活用し、活躍という『逸脱』を推進されました。
そのことで、『別様』の新しい事業展開の道が拓けました。
(現状は、10年前の高齢男性だけの職場から、現在は社員数16名のうち、半分が20代、6名が女性に代謝さています)

10年前の赤字状態が 「会社バージョン1.0」
現在の連続賃上げ状態が、「会社バージョン2.0」
これからの10年の経営が、「会社バージョン3.0」
という次のバージョンアップが楽しみな成長企業です。
翻って、将来の打開、展開が見えない会社・企業(第(個人・学生・自治体)は、[A]のやり方が行き詰って滞っています。
それが、私の多くの企業ご支援での実感です。
・A:今は、まだ半分(中途)の状態である
・C:どのような状態に脱皮(=逸脱)したいのかを自由に探索する
・B:Cを実現ためには、何が不足しているのかを探索してみる
そして、「2+1(プラス1)」のA~Cの素敵な物語(想像と創造)を空想・妄想してみる。(第313夜)
さてさて、いま、MLBで大活躍の大谷翔平選手の高校時代の「人生設計シート(目標目標シート)」がよくメディアで取り上げられています。
その「人生設計シート」は、当時は、皆(野球界)から「こんなの絶対無理」「非常識」と言われる項目が並んでいます。
夢を書き、恥をかき(そんなの無理)、汗をかくことで願いを実現してゆきました。
この「人生設計シート」「マンダラチャート」のど真ん中が、『C:新しい全体』にあたります。

私の講演・研修・SDGsファシリテーション、企業ご支援等で、「2+1(プラス1)」「マンダラチャート」をセットにして自在に活用させていただいています。
是非、「2+1(プラス1)」とのセットで、「個人・学生・企業・自治体」等で、活用されてみてください。
効果抜群です。ww
これまで「2+1(プラス1)」を『空間軸』で観てきましたが、次夜(第315夜)は、「2+1(プラス1)」を『時間軸(過去・現在・未来)』で観て進化する方法をお伝えします。
価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ