2024年12月26日 『松岡正剛師匠の言葉』
昨夕は、師匠の3番目の活動拠点となった世田谷区赤堤の『本の館』で行なわれた「松岡正剛師匠を偲ぶ『玄月惜影會』」に出席しました。
未詳俱楽部会員の懐かしい方たちと本楼で再会して師匠の面影を語らいました。

私が師匠の門を叩いたのが1995年の目黒区青葉台事務所の満開の桜の季節でした。
それから、1999年に、港区赤坂への事務所移転があり、下記のコラボレーションで何回も通いました。
2012年に、いまの世田谷区赤堤『本の館』への事務所移転がありました。
入門から20数年にわたる師匠主宰の未詳倶楽部では、知性、心性、脳性が揺さぶられ、私の将来を、人生を、刺激的に豊穣にしてくださいました。
感動、感激、感謝しかありません。耳窓拝
■パイオニア賞
さて、港区赤坂の事務所時代は、前職パイオニア社と編集工学研究所の「編集学校」の学衆さんとの数回のコラボを師匠にお願いしました。
価値創造の「編集術」を学んでいる学衆さん(チーム)に「将来の超テレビや超インターフェイス」等のお題を出して、
たくさんの提案を審査させていただいて、パイオニア目黒本社で数回の「パイオニア賞」授賞式を開催しました。
学衆さんとそのチームの方たちの提案は、通常の考え方や発想では生まれない、表現されないコンテンツに溢れていました。
プラズマテレビ事業部や総合研究所にフィードバックして打ち合わせしてきました。
■「超テレビ」の授賞式後の師匠の私への言葉です。
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「多くの大企業は、『マネジメント』はそこそこできているけれど、『イメジメント』ができていない。
これからは、『イメジメント』の出来が企業の将来を左右する。
この「イメジメント」のできる人財を輩出しなければならない」と。

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オペレーションの時代は、『マネジメント』ができることが重要でした。
「効率的な実行力」が求められる、鉄道の時代、昭和の時代です。(第225夜、第309夜、第336夜)
いまは、イノベーションの時代です。
そこでは、事業プランを策定する前の段階、『構想のフェーズ』における試行錯誤が重要になります。
・課題発見
・コンセプト化
・事業モデル化
という『構想力』の強化です。
そこには、正剛師匠の「編集術」がたいへん有効でした。
■「構想力」・「イノベーション力」
これまで、多くの企業、自治体をご支援してきましたが、
この『構想力』と『価値創造力(目的)=イノベーション力(手段)』の不足が目立ちます。
でも、どこもそれを体系的に教えてくれるところが不足しているのです。
(私は、前職パイオニア社時代に、大手のコンサルティング会社の窓口を複数回していましたが、どこの会社も「オペレーションの時代」のテンプレートを持っているだけで、こちらが求めている「構想」&「イノベーション」に踏み込めるところがありませんでした)

ここにきてやっと、日本国が「アントレプレナーシップ/スタートアップ」に予算をつけるようになりましたが、
もっと迅速な判断・決断が必要でした。
その原因は、
・「構想力・価値創造力」を体系的に的確に伝える方法が決定的に不足していることが一番
→いまでも、学校では教えていないコト(教えられないコト)
・経営層や指導層が、「オペレーション時代」の昭和スキルの人たちであること
・いまでも「既得権」が強く働きすぎていて、「イノベーション」踏み出しに消極的なコト
にあるように思っています。
■イメジメント力
その様な事情で、「イメジメント」という言葉が、早く速く本格的に流通して欲しいと思います。
・境目・境界を乗り越える能力
・発想⇒創発⇒構想
正剛師匠からは、多くの言葉、指南をいただきましたが、以降の「価値創造の知」で紹介していきます。
価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ