SDGsシフト㊱「価値創造の知・第281夜」『SDGs成長経営に必要な3つの力』

2020年2月23日 持続力・創造力・環境力

SDGsは、他とは違う『特性』があります。SDGs成長経営に踏み出すには、その「特性」に合わせた能力を自社内に持つことが求められます。
本夜は、『SDGs』を成長経営に取り込み、10年後に隆々とした会社になるために不可欠な下記『3つの力』を中心に綴ります。
(その「3つの力」は多くの業種を現場でご支援してきた中でたどりついた新価値創造研究所の結晶であり、「SDGs成長・成功の道筋」です)

A.持続力
B.創造力
C.環境力

SDGsの特性(本質・特質)を理解して、上記「3つの力」に真正面から取組み、その力を内包・実装することにより、将来に向けた強力なコンピテンシー(=高い業績や成果につながる新行動様式や特性)を内外に発信することができます。
逆に言えば、「3つの力」を持たなければ、SDGsの成長経営には届かないことを断言します。追い追い説明していきますので、納得いただけますと幸いです。。

さて、第279夜に「経営者にとって、SDGs取組みの魅力」上位3つをピックアップしました。
1.SDGsを通した「成長市場・成長経営への期待」
2.グローバルスタンダードであり、共通言語
3.求人、就職のアドバンテージ

それは、多くの経営者が本能的に「自社にSDGsを取り込まねばならない」という気持ちになる3項目です。多くの経営者が反応します。
ただ、どの様な気持ち、気概でSDGsの扉をノックするのかはあまり問題ではなく、先ずスタートラインに立ってSDGsワールドを眺めて反応していただくことに大きな意味があります。

それでは、ABCの順にご案内します。
そこには、①②と分類して記しています。
下記①は、「SDGs」そのものが持つ特性について
下記②は、自社が「SDGsの特性」を取り組むことの理由と利点について
◆A.持続力(サスティナビリティー)
①(「SDGs」そのものが持つ特性について)→「地球・人類の持続可能性」の追求・克服
SDGsの目的は、“人類社会と地球のサステナビリティ(sustainability:持続可能性)”にあります。その危機意識が根底にあります。

②(自社が「SDGsの特性」を取り組むことの理由と利点について)→自社経営の存続可能性(サスティナビリティー)
アンケート結果や実際に多くの経営者・社員とお話して出てくる本音は、「経営環境が大きく変わっている中で、これまでのやり方、考え方の延長上では会社の存続は難しい」と想われていることです。
つまり、
・「10年後の会社の持続性・継続性」
に対する不安・不満が顕在化しています。

さて、皆さんに質問しますので本音で答えてください。
・あなたの会社は、目前の数字を上げることに追われて、短視点で先が見え辛くなっていませんか?
・あなたの会社は、10年後に隆々とされるイメージを持たれていますか?
・あなたの会社は、将来に向けたコンピタンスを用意されていますか?

「従来の改善型・積み上げ型経営」や「とにかく一生懸命頑張る経営」で短期的に凌いでいるというの経営スタイルから何とか脱したい、と思っていませんか?

その様な不安・不満を解消するためには、持続可能性が中心にあるSDGsを活用することをお奨めします。
SDGsは、「10年後という時間軸で自分たちがワクワクする自社をイメージすること」で経営の風景、視座、社員のモチベーションを変えられる数少ないツールです。
それは、SDGs17ゴールと本業を結合して、10年後に持続的に生き残る(サスティナブル&サバイバル)ための「大きな成長戦略を考え、描く」ことから始まります。

さてさて、ここで福島正伸さんの言葉をご紹介します。

“どんな遠い山でも、見えるなら行ける。どんな遠い夢でも、見えるなら実現できる”

「将来イメージをつくることが難しい」と避けている経営は、結局、成長戦略が描けずに、「次の一手」が打てずに上記の「SDGs取組みの魅力」3項目の実現から遠ざかってしまうのが実情です。
経営者・社員は、ワクワクする「社会に役立つ遠い山、遠い夢」が見えなければ力を発揮できません。それは、前職パイオニア社でその失敗挫折と成功の双方を実体験してきたのでよくわかります。
(変化する環境の中で、失敗しないで隆々とした会社/地域に再興していただくことを目的として、7年前に新価値創造研究所を設立しました)

経営者のかたは、
・社員や関係者の方たちが共感する“10年後のありたい姿”を描くことをされているでしょうか?

“2030SDGsのありたい姿”ができていれば、そこから何が不足しているのかがわかり、「次にそれをどう実現するか」を考えるステージに向かうことができます。
そのイメージがなければ、いったい何を創造(イノベーション)していいかわかりませんものね。
SDGsは、10年後の“ありたい姿”を洞察するところから始まるのです。その“ありたい姿”の明確化が御社の一つ目のコンピテンシーになります。
◆B.創造力(イノベーション)
①「SDGs×イノベーション」
「A.持続力」に記した「人類社会と地球のサステナビリティ」は、過去のやり方・考え方の延長上では実現できないことは多くのメディアが伝えています。
2030年までの10年間が分水嶺(人類危機の方向性が決まる分かれ目)となっていることが、「2030SDGs」の強い危機意識であり活動のモチベーションです。
SDGsは、今よりも良い地球、良い未来を実現するイノベーションと共にあります。

②「SDGs×本業×イノベーション」の統合(第275夜:『SDGS成功の秘訣』参照)
SDGsには17のゴールがあり、そのゴール群は「実現を待っている世界のニーズ」です。
「本業とSDGs」を繋げると浮かび上がる「社会に役立つ遠い山、遠い夢(想像力)」は、現実との間に大きな隔たり(ギャップ)があるのは当然です。
それを埋めていきたいと自発的・主体的・継続的に考えるのが、創造力(イノベーション)です。
(この「継続的、持続的」という認識・活動が特に重要です)
(「現状維持で対応している」ということは、倒産(第13夜、124夜)に向かっているということです)
“ありたい姿(ビジョン)”から自社にできることを主体的に考え、成長機会を自ら見つけ、持続的に挑戦することが成長経営のステップです。

⇒会社を持続可能にするには、“ありたい姿(ビジョン)”をベースに前向きの燃える社員の創造力(イノベーション力)が不可欠です

さて、この「創造力(イノベーション力)のステージ」で急に腰が引けてしまう経営者・社員の方たちがおられます。
ぜんぜん心配される必要はないのです。その能力(リテラシー)を身に着ける成長環境(心得と方法)を私たちがご提供いたします。
その内容と能力については、第89夜「『本質的な違い』を生み出す3つの抽象化能力」に、図解で綴っていますので是非そちらをご覧ください。

そこには、
・ミッション(深い知)・ビジョン(高い知)・バリューイノベーション(広い知)

が創造力の源泉になっていることを明らかにしています。

上記「持続力」で記した10年後のビジョンは、「ミッション→ビジョン」の過程で生まれてきます。
これまでの経営の行き詰まりを脱する「3つの余白」を埋めるコンピテンシー(高い業績や成果につながる新行動様式や特性)をここで習得され活用することで、隆々とした将来を描き、未来を拓くことが可能になります。
そのためには、創造型人財の育成・開発が求められます。会社はその『人財』が育つことで成長します。
多くの社員の方たちが、そのコンピテンシーを習得・活用いただくことで、燃える集団が出来上がり、その方法習得が会社の二つ目のコンピテンシーになります。
そうなると、将来経営は現状の取引先の意向に従うのではなく、自らの想像力・創造力で市場を拡大、開拓する方向に変わっていくことが可能です。
それは、上記の自社の持続可能性を更に高めることにつながります。
(ここまででお分かりの様に、持続力と創造力はコインの裏表なのです)
(持続するには創造の知が必要で、創造には持続の知が必要です)

◆C.環境力
①SDGs(3つのエコロジー)の「自分ゴト化」(第277夜)
SDGs(心・社会・地球の三つの環境)と多くの賛同者・関係者が主体的・有機的につながっていることで大きな価値が生み出されます。
是非、ジャパンSDGsアワードの受賞企業をみてください。、SDGs達成に対し前向きで積極的な意識を全社員で共有できているという点が共通しています。
参考ですが、第277夜(三つのエコロジー)を理解することで、SDGsの全体像が腑に落ちて、「SDGsの自分ゴト化」が加速します。

②成長経営の環境づくり(場・仕組み・人財)
SDGs成長経営を推進するときには、「持続力/想像力」「創造力/構想力」を生み出す「場・環境・仕組み」が必要なことが判ります。

・Outer:10年後を考える場づくり
・Interface:10年後の成長エンジン、プラットフォームを検討する場づくり
・Inner:創造型人財を育成、開発する場づくり

という成長環境の「場・仕組み・人財」が多くの現場で圧倒的に不足していることが判ります。
その不足やハードル越えを、誰が代行(ファシリテーション、ナビゲーション)するかで結果も違ってきます。

さてさて、多くの経営者が期待する「SDGsで成長経営を目指す」ということは、上記、「A.持続力、B.創造力、C.環境力」の3つの力を自社に内包することを意味しています。
その実装そのものが、自社のコンピテンシー(=高い業績や成果につながる新行動様式や特性)につながるがお分かりいただけたでしょうか。

それゆえに、先行した会社は上記の不足に気づくことが早くなり、SDGs成長経営を決断した会社は「SDGsコンピテンシー」に挑戦(構想・実行・更新)して、迅速に隆々とした会社に近づいてゆきます。

新価値創造研究所は、上記「SDGs・3つの力」を理論と実践の両輪でご支援・代行することで、再考・再興する企業・地域・人財が、日本中に溢れることに貢献したいと思っています。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGs成長経営3つの力

SDGsシフト㉟「価値創造の知・第280夜」『SDGsカードゲーム体験会』

2020年2月17日 『SDGsカードゲーム×SDGs成長経営』

これまで様々な業種業態に、SDGs勉強会、SDGs講座、SDGs実践プロジェクトのご支援をしてきたのですが、「SDGsカードゲーム」というものがあることを知り、ご縁があって「2030SDGsカードゲーム体験会」に参加してきました。
そこで、
・いったい、どのような内容なのか
・どのような方たちが興味関心を持たれているのか
・上記の自分の活動とつなげると新結合となるかもしれない

というSDGs絡みのマーケティングとイノベーションを兼ねて申し込みをしました。

当日、そこには、小学生から高齢者まで老若男女・12名の集合でしたが、興味深かったのは、二組の親子が参加され、その一組は4人(小学生・高校生・夫婦)で勉強にきていたことでした。
更に、高校の校長先生も第2の人生を模索されていたことです。そして、素敵な会場とファシリテーターが我々を疑似SDGs体験に誘いました。

さて、カードゲーム「2030 SDGs」とは、SDGsの17の目標を達成するために、2030年までの道のりを体験するゲームです。、
・「なぜSDGsが私たちの世界に必要なのか」
・そして「それがあることによってどんな変化や可能性があるのか」
を体験的に楽しみながらSDGsの本質を理解することができるようになっています。

ルールはいたってシンプルで、与えられたお金と時間を使って、プロジェクト活動を行うことで、最終的にゴールを達成するというものです。

プロジェクトを実行する時の大きなポイントの一つは、参加者全員が写真のようにホワイトボードに張り付けられたマグネットを共有しています。これは参加者全員で創り出す世界の状況を表していて、青は経済、緑は環境、黄は社会を意味しています。

どのプロジェクトを行うかで世界の状況が刻々と変わっていき、参加者全員が行うプロジェクトの結果、2030年の世界があらわれていく、という風にゲームが進んでいきます。

どのようなことが体験できたのか、という詳細をここでは綴りませんが、途中で、JAL(羽田)で特別に体験させていただいた「パイロット用フライトシミュレーター」を思い出しました。
ここでは自分を含め、12名がどうアクションするのかで、刻々と世界の状況が変わっていくこと、わたしたち一人ひとりの小さな行動が未来を変えることを疑似体験できました。

後半は、ゲームの振り返りと各人の気づき・感想と続き、13:30~17:30の4時間があっという間に過ぎました。
体験場所によっては3時間のところがありますが、内容理解と次のナビゲーションとして4時間は欲しいと思いました。なのでちょうど良い時間配分でした。

さてさて、やはり疑似体験なので、よりよい将来実現・実践のためには「SDGsコンピテンシー」の応用能力が必要です。
ビジネスでは、「①本業×②SDGs×③価値創造(コンピテンシー)」の統合が求められます。

入門レベルの人たちを、応用・実践としての下記「深い知・高い知・広い知」能力を実践レベルに辿り着いてもらうとSDGsシフトの良循環につながると思いました、

・ミッション:大切にすること、命を使うこと(深い知)
・ビジョン:ありたい姿、社会から選ばれる理由(高い知)
・イノベーション:現状と上記ミッション・ビジョンを埋める能力(広い知)

その意味で、
・ビフォー(入門):2030SDGsカードゲーム公認ファシリテーター
・アフター(実践):SDGs成長経営ナビゲーター(新価値創造研究所)

を一気通貫で二本柱としてご支援していくことが、社会から要請され、貢献できると洞察しました。
これから、公認ファシリテーターを取得してゆきます。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGsカードゲーム体験会

SDGsシフト㉞「価値創造の知・第279夜」:『SDGs勉強会』

2020年2月13日 「SDGs勉強会(半日)」のメリット

昨年の後半から、大企業・中堅企業の自社内へのSDGs取込み・取組みが加速していて、その様な定量データも多く見られるようになりました。
それに伴って、そこに連なる中小企業が本格的に動き出しているのが今年です。
(企業の大小にかかわらず、先行と遅行の2極化が進んでいます)

多くの経営者にとって、SDGs取組みの魅力は、
1.成長市場・成長経営への期待。(社会変化、ゲームチェンジ)
ゼロサム事業(現状維持・右肩下がり)から、市場が大きくなるプラスサム(ノンゼロサム)事業への転換
2.グローバルスタンダードである。(大きい潮流であり、世界市場に直結している)
世界共通目標であり、言語、活動であるため、「SDGs・ON」にないと社会から相手にされなくなる「OFF」
3.求人、就職のアドバンテージ。(選ばれる会社になる指標)
「世の中に感謝されたい」会社・自治体に、自分の生きる時間を使うことへの強いニーズがある

上記①②③は、「価値創造の知」第276夜に綴った下記「五方よし」につながります。
①売り手よし
②買い手よし
③世間よし
④地球よし
⑤未来よし

実際に、SDGsの勉強会、セミナー、実践ご支援を実践する中で、
関西・東海の地域の方たちのほうが、関東・東北・北海道よりも「五方よし」の意気込みが高いことが興味深いです。
(近江商人、船場商法等が影響しているのでしょうか)

それは、トップの方や経営層の「危機感・当事者意識の強さ」と比例しているようにも感じます。
ただ、それはしなやかな、たおやかなトップダウン型にみえます。

さて、新価値創造研究所主催の「SDGs勉強会(半日)」のメリットを図解を交えてお伝えします。

経営は、縦糸(あり方・道理)と横糸(やり方・営み)で織物になります。
日頃の仕事は、図の横軸の「やり方・営み」が中心ですが、社会変化の中で競争が激しくなり行き詰っていることが多いものです。
行き詰まりから脱するときに、常識となっていた縦糸(あり方・道理)をこれからの時代にあった目線・視座で把えることによって観える風景が変わります。

① 本気の自分ゴトへ
経営の「やり方」からではなく、「経営のあり方×SDGsの本質」を深く考え、気づいていただくことで、本気の自分ゴトになること
② ありたい姿と自社の存在価値を考える
これまでの制約を外して、10年後(2030年)のありたい姿と、その時に感謝される自社の存在価値をイメージする(イメジメント)
③ 「イノベーション・革新」の方法と心得を身につける
それを実現するときには、これまでの延長上では実現できないので、「SDGs×イノベーション」の能力が必要なことを共通認識する

つまり、「本気→本質→次の本流」の土台を、自ら気づいて前向き・前のめりになっていただけるかがポイントです。
そこでは、「構想したい、挑戦したい、実行したい」というレベルまで受講メンバーたちの熱いマインドアップができているかどうか。
その上で、「(2030年)自社の本来と将来」のワクワクする物語を磨き上げるのが次のステップです。

グローバルスタンダードのSDGsと本業を統合して、「深く・高く・広く」読み、検討することで「隆々とした未来の輪郭」が浮かび上がってきます。
それを推進する経営層の強い想い、本気があることが、(2030年に向かう)成長経営の肝(きも)になることを数多く経験してきました。

将来は強い想いから創られます。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGs勉強会

SDGsシフト㉝「価値創造の知・第278夜『SDGs×バロック思考』

2020年2月11日 「バロック思考」×「SDGs成功の秘訣」

本夜は、「SDGs」を検討し、展開するのに不可欠な「バロック思考*」を綴ります。

*baroque(バロック)とは、ポルトガル語「barroco(ゆがんだ真珠)」が語源。6世紀末から18世紀に欧州で流行した芸術様式。
均整と調和のとれたルネサンス様式に対し、自由な感動表現、動的で量感あふれる装飾形式が特色です。

この「バロック」の本質を松岡正剛師匠主宰の未詳俱楽部(第26夜)で下記の様な表現を師匠がされていて、
その意味するところがとても印象的で、現在の「価値創造思考」の重要なイメージと方法になりました。

千夜千冊1181夜から加筆引用
---------

— 一つの世界しかあらわさなかったルネサンスを脱却したのが(複焦点的な対比性、二焦点的な楕円の)バロックであった。
ルネサンスが円の一つの中心をめざしたのに対して、バロックは楕円の二つの焦点のように、複数の中心をもちかかえることを選んだ。—

--------

典型的で皆さんに判りやすい現代事例として「iPhone」を取り上げます。

「iPhone」が登場する前は、「iPod」「デジカメ」「ネット」「電話」の一つ一つが市場を持っていました。
前職パイオニア社のオーディオもその一つでした。オーディオという一つの世界を追求すれば良かったのが20世紀後半でした。
上記それらは、一つ一つがルネサンスの様に、性能機能を追求する一つの世界でした。

ここに、一つだけではない「複焦点な楕円」を統合して、一段階上の「バロック世界(新市場・新文化)」を生み出したのがスティーブジョブズ(第157夜~)です。
これが代表的な『イノベーション』の実例です。

自分ゴトでは、この連載で何回か取り上げましたが、
前職パイオニア社で、社長直轄でプロデュースした、異業種コラボ・ヒット商品群(第14夜)の実例です。

・ウィスキー×音楽: ピュアモルトスピーカー
・ファッション×音楽: ループマスター
・インテリア×音楽: ハッピーチューン
・お風呂×音楽: ハッピーアクア

それまで、「性能・機能」を中心に成長してきた「ルネサンス」では限界が見えてきて、
上記の様に、自社だけではできない動的な、バロック世界をつくり、新市場、新ライフスタイルを生み出しました。

さて、バロック的に「SDGs」を体感する方法に、普及が進んでいる「SDGsカードゲーム」があります。

ここでは、『経済・環境・社会』という3つの要素がいったいどうつながりがあって、そのゲームの自分たちのやり取りの中で、世界の状況が変化する様子を実感しながら、未来を良くしていくための気づきを参加者全員に与えてくれます。

これも複焦点(経済・環境・社会)の楕円統合です。一つ一つをバラバラにやっていては、世界をより良い方向に導くことに無駄な時間と労力を費やしてしまいます。

最近のイギリスのEU離脱が象徴的ですが、グローバルを推進してきたアメリカ・イギリスがグローバルの限界を感じて、ポスト・グローバルに向かう世界の潮流の中で、「地球よし、未来よし」を実現するときに、

『SDGsの果敢な国連推進』

の可否がより意味を持つものになってくるのは間違いありません。

SDGsの成功の秘訣は、「①本業(経済価値)×②SDGs(社会価値)×③価値創造(成長価値)」の統合にあります。

ここでは、「バロック思考」が不可欠です。。
通常のSDGs勉強会、研修、講座は、②の理解の入門であり、①②③統合には踏み込みません。踏み込めないといった方が適切な表現かもしれません。

一番重要なことは、①②を認識しながら、一段階上の③をバロック的に生み出すことにあります。
それが、2030年にむかった「個人、企業、地域、国の成長の源」になります。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGsバロック思考

SDGsシフト㉜「価値創造の知・第277夜」『三つのエコロジー』

2020年2月4日 『SDGsと三つのエコロジー』はコインの裏表

前夜(第276夜)では、日本企業にとって追い風となる『三方よし、五方よし』を綴りましたが、本夜は、SDGsの中心概念となる『三つのエコロジー』を取り上げます。

SDGs業界で、それ(『三つのエコロジー』)を取り上げているところをまだ見かけたことがありませんが、
『三つのエコロジー』の本に心を響かせていた人であれば、『SDGs』と『三つのエコロジー』の世界観がコインの裏表であることがすぐにわかります。
おそらく、欧州の方からそれが伝わってくるのではないかと洞察しています。

この「価値創造の知」では『三つのエコロジー』を、2016年の第9夜という早い段階で取り上げています。そこでも記しましたが、「三つのエコロジー(1991年初版)」フェリックス・ガタリ著は、自分の人生に大きな影響を与えてくれました。

この本は、30年くらい前の1991年の初版を熟読したのですが、フェリックス・ガタリ氏の先見性に驚くとともに、そこで警告してきた「地球危機・人類危機」を一部の人を除いて、人々(政治・国連)はずっと放置してきたことを残念に思っていました。

さて、昨年、新価値創造研究所の進むベクトルを『SDGsシフト』に大きく舵を切りました。
SDGsの根幹にある『三つのエコロジー』にある思想・哲学の上に、経営(本業)に、将来を切り拓く「新価値創造(イノベーション)」を組み込んで、社会・会社を変革して役立ちたいと思いました。

第9夜『三つのエコロジー』から少し加筆引用します。
---------
—従来のエコロジー運動がいわゆる「環境問題」(自然環境を中心とした)に限定されてきたことに疑問や不満を感じ、それだけでは現代世界の全面的危機に対処しえないとして、「環境のエコロジー」に加うるに、「社会のエコロジー」と「精神(心)のエコロジー」の三位一体理論を提唱する。

自分(橋本)の理解・編集では、
「人間は下記3つの世界(エコゾフィー)の中に生きている。
①地球環境   :物の公害(地球危機、気候危機)
②人間社会環境 :社会の公害(戦争、離婚等)
③心の環境    :心の公害(ストレス、ハラスメント等)

これを別々に切り離すのではなく、三位一体で直視して展開すること

---------
人間は上記の3つの世界(環境)に包まれていることを実感・納得するところから始まります。上記の①②③は切り離すことはできません。

強いて言えば、人間の精神・意識が①②に強く向かわなければ、変革にむかわなければ地球も社会・会社も個人も立ちいかなくなることが自明です。

さてさて、2015年9月の国連総会で、193ヵ国全会一致で採択されたのは、

⇒「Transforming Our World(我々の世界を変革する)」
:持続可能な開発のための2030アジェンダ

が正式文書になります。

それは、一人一人の精神・意識が、「わかる⇒かわる⇒実行する」(第8夜、第32夜、第70夜)にステップアップに向かわせたいツールであり、17の目標(ゴール)がSDGsです。

そのためSDGsは、地球危機・人類危機を謳いながら、社会・人間の課題からビジネスにも踏み込んでいるのです。
ビジネス(利益)と公益を結び付けなければ、解決に向かわないことを経験してきたからです。

今でも「SDGsは環境がメインのツール」だと思い、SDGsがビジネスに踏み込んでいることに違和感を持たれている多くの方たちがおられます。
逆に、ビジネスに踏み込んでいるために、それまで「静脈産業」だったものが、「動脈産業」「金融業」「政治」と連携して前進・進化が図られています。

そこに、この『三つのエコロジー』を理解することで、SDGsの本質(コア)を掴んで、それを起点として自身や会社の頭の金型(常識)を変えることができます。

新価値創造研究所の本格的なSDGs勉強会/セミナー/成長経営プロジェクトでは、それらに時間をかけて図解とともに説明しています。
そうすると出席メンバーの見える風景が変わってきます。

基本的な構図は、『三つのエコロジー』をベースにして
『ミッション・ビジョン・イノベーション』(新価値創造研究所HP)を3本の矢として
・バックキャスト・イメージ(時間軸:未来から現在を観る)
・リンケージ(空間軸:連携思考)
をそれぞれ縦軸・横軸としておくと、隆々とした将来の姿が浮かび上がってきます。

→基盤(『三つのエコロジー』)を豊かにすると、将来の社会・会社・個人が豊かになります。

ポイントは、『ミッション・ビジョン・イノベーション』の3本の矢を明確にすること。

そうすることで、
1. 売り手よし
2. 買い手よし
3. 世間よし
4. 地球よし
5. 未来よし

へ共にステップアップしましょう。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGs三つのエコロジー

SDGsシフト㉛「価値創造の知・第276夜」『三方よし、五方よし』

2020年1月17日 SDGsと『三方よし、五方よし』

昨日のニュースで、

“伊藤忠、企業理念を近江商人の原点「三方よし」に改定”

が飛び込んできました。
それは、SDGsと深く関係しています。
早速ネット記事(読売新聞)を引用します。

ーーーーーーーーー
伊藤忠商事は、4月1日から伊藤忠グループの企業理念を
「三方よし」に改定すると発表した。
近江商人の経営哲学として知られる
「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」
を理念として商いの原点に立ち返り、
急激な経営環境の変化に対応するという。

「三方よし」は、伊藤忠の創業者である初代伊藤忠兵衛が
重んじた言葉とされ、売り手と買い手だけではなく、
地域経済に貢献することで、経済活動が許されるという考えだ。
持続的な企業価値の向上と、社会課題の解決を図る
という現在の取り組みにつながっている。

現行の理念は、「豊かさを担う責任」で、1992年に策定した
改定は28年ぶり。広く知られた言葉を取り入れることで、
グループの結束力を高める狙いもある。
鈴木善久社長は年頭のあいさつで、
「20年は三方よしの原点に立ち返る年にしたい」
と述べていた。
---------

因みに、SDGsの世界では、その「三方よし」をベースにして

『五方よし』
1. 売り手よし
2. 買い手よし
3. 世間よし
4. 地球よし
5. 未来よし

というワードがよく使われています。

「持続性」が4.5.の空間軸・時間軸にも投影されています。
「グローバル」のビジネス競争や「自国中心主義」で
政治経済社会がとげとげしくなり、人間関係もストレスフル
なものになっています。そこに、地球危機・人類危機です。

「会社」という言葉をひっくり返せば、「社会」となり、
この二つはコインの裏表のようなもので、会社が善循環の源となる『五方よし』が
令和時代のキーワードになることを宣言します。

地球よし(空間)、未来よし(時間)のように自分たちの
立ち位置や意識を動かすことで観る風景が大きく変わってきます。
変わるということは、これまでできなかったことを
できるようにするということです。

この『三方よし、五方よし』という言葉が、これから
様々なメディアで取り上げれられることになります。

渋沢栄一翁が、2021年NHKの大河ドラマ
『青天(せいてん)を衝(つ)け』
の主人公に決定しました。

次夜に取り上げようと思っているのが、
「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一は、
約500もの企業を育て、同時に約600の社会公共事業にも
関わりました。
そのコンセプトは、「道徳経済合一」です。

まさしく、「三方よし」の体現を物語で観ることになります。
2021年は、「SDGsと三方よし」が一体になって、そのワードが沸騰する
こと間違いなしです。

「伊藤忠商事」はそれを先取りをしたのですね。
どうせなら、『五方よし』と言って欲しかったのですが。
その余地を残してしまったので、

他の実績・実例をもっている会社が、

『五方よし』

の名乗りを上げることが容易に推察されます。
どんどん令和の時流を創り上げてください。

新価値創造研究所は、それを本分として挑戦される

“本気・本質・次の本流”

の会社、地域、そして個人を全面的にバックアップします。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

橋本元司の「価値創造の知・第276夜」SDGsシフト㉛『三方よし、五方よし』

昨日のニュースで、

“伊藤忠、企業理念を近江商人の原点「三方よし」に改定”

が飛び込んできました。
それは、SDGsと深く関係しています。
早速ネット記事(読売新聞)を引用します。

ーーーーーーーーー
伊藤忠商事は、4月1日から伊藤忠グループの企業理念を
「三方よし」に改定すると発表した。
近江商人の経営哲学として知られる
「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」
を理念として商いの原点に立ち返り、
急激な経営環境の変化に対応するという。

「三方よし」は、伊藤忠の創業者である初代伊藤忠兵衛が
重んじた言葉とされ、売り手と買い手だけではなく、
地域経済に貢献することで、経済活動が許されるという考えだ。
持続的な企業価値の向上と、社会課題の解決を図る
という現在の取り組みにつながっている。

現行の理念は、「豊かさを担う責任」で、1992年に策定した
改定は28年ぶり。広く知られた言葉を取り入れることで、
グループの結束力を高める狙いもある。
鈴木善久社長は年頭のあいさつで、
「20年は三方よしの原点に立ち返る年にしたい」
と述べていた。
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因みに、SDGsの世界では、その「三方よし」をベースにして

『五方よし』
1. 売り手よし
2. 買い手よし
3. 世間よし
4. 地球よし
5. 未来よし

というワードがよく使われています。

「持続性」が4.5.の空間軸・時間軸にも投影されています。
「グローバル」のビジネス競争や「自国中心主義」で
政治経済社会がとげとげしくなり、人間関係もストレスフル
なものになっています。そこに、地球危機・人類危機です。

「会社」という言葉をひっくり返せば、「社会」となり、
この二つはコインの裏表のようなもので、『五方よし』が
令和時代のキーワードになることを宣言します。

地球よし(空間)、未来よし(時間)のように自分たちの
立ち位置や意識を動かすことで観る風景が大きく変わってきます。
変わるということは、これまでできなかったことを
できるようにするということです。

この『三方よし、五方よし』という言葉が、これから
様々なメディアで取り上げれられることになります。

渋沢栄一翁が、2021年NHKの大河ドラマ
『青天(せいてん)を衝(つ)け』
の主人公に決定しました。

次夜に取り上げようと思っているのが、
「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一は、
約500もの企業を育て、同時に約600の社会公共事業にも
関わりました。
そのコンセプトは、「道徳経済合一」です。

まさしく、「三方よし」の体現を物語で観ることになります。
2021年は、「SDGsと三方よし」が一体になって、そのワードが沸騰する
こと間違いなしです。

「伊藤忠商事」はそれを先取りをしたのですね。
どうせなら、『五方よし』と言って欲しかったのですが。
その余地を残してしまったので、

他の実績・実例をもっている会社が、

『五方よし』

の名乗りを上げることが容易に推察されます。
どんどん令和の時流を創り上げてください。

新価値創造研究所は、それを本分として挑戦される

“本気・本質・次の本流”

の会社、地域、そして個人を全面的にバックアップします。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGs五方よし

SDGsシフト㉚「価値創造の知・第275夜」:『SDGs成功の秘訣』

2019年12月27日 「グローバルスタンダード」&『SDGs成功の秘訣』

本年の「価値創造の知」コラム納めです。

ここしばらくは、SDGsシフトをテーマにして、第246夜から始めて本夜で30の連載になりました。
そこで、いい区切りなので、皆様に、いま思っているSDGs関係の重要な二つのコトをお伝えします。

一つは、SDGsを「グローバルスタンダード」とする先行認識
もう一つは、SDGsの「成功の秘訣」です。

それでは、一つ目から綴ります。
今月の中ごろに開催された「COP25」と絡めた内容です。

今月、スペイン・マドリードで国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)が開催されました。
小泉進次郎環境大臣の脱石炭を示せない演説に対して厳しい批判の目が向けられ、国際環境NGOが「化石賞」を贈ってその消極的な姿勢を批判したと報じられました。

同月17日の閣議後記者会見で、COP25で石炭火力発電の利用に対して日本が批判されたことに触れ、「今は、脱化石燃料は現実的に無理だが、(将来的には)減らす」と述べ、見直しに向け国内調整に尽力する考えを示しました。

「COP25(気候変動枠組条約締約国会議)」とは、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標として、1992年に採択された「国連気候変動枠組条約」(UNFCCC)に基づき、1995年から毎年開催されている年次会議です。
「パリ協定」は、先進国も途上国も公平に、温室効果ガス削減への責任を担うという歴史的な国際約束です。一国の利害や対立を超え、地球の未来のために行動することをうたって2015年に合意されました。

本年、190を超える国と地域が参加した「COP25」では、
・温室効果ガスの削減目標を引き上げるよう各国に促す記述、
・来年から始まる温暖化対策の国際的な枠組み、「パリ協定」の実施に必要なルールの一部、
をめぐって意見がまとまりませんでした。

それらに継続的に取組み、さらに広範な規模の社会課題をも包摂して、取り組んで実現しようというのがSDGsです。
身の回りをみても、今年起きた甚大な自然災害、惨状をどう自分ゴト化、日本ゴト化、SDGs化するのかが問われています。

重要なことは、今よりも良い未来の実現を目指す「SDGs」を『グローバルスタンダード』として自主的に先取りすること、認識することです。
自分ゴトなのですが、前職パイオニア社では、それまでなかった「異業種コラボレーション」によるヒット商品緊急開発プロジェクト(第14夜)の成功や、5年後・10年後の将来を読み解く「シナリオプランニング」(第10夜)による成果は、
「すでに起こった未来」(ドラッカー)の様に、体系的、本質的に将来を洞察することで引き寄せることができます。

すでに起こったことを観察すれば、それがもたらす未来が見えてくる。 いずれ顕在化する大きな変化を読み解く鍵は水面下で起きている兆候にある。
ドラッカーは、それらの兆候を “すでに起こった未来”と呼んでいるのですが、「気候危機」「地球危機」「人類危機」は水面下ではなくもう水面上に顔を出しています。
地球危機、社会危機、経済危機を利害を異にする多くの国々を一つのベクトルにまとめていくのに、このSDGsは「グローバルスタンダード」という求心軸に押しあがっていくのは明らかです。
その認識を持っている会社と持っていない会社では、大きな差が生まれるのは確実です。

このSDGsは罰則を科していないのが特徴で、以前にも綴りましたが、自主・自立・自律が前面に出て、これまでの護送船団方式の横並びの様に、ぼーとしていると置いていかれてしまう怖いルールなのです。
「受け身」の姿勢ではなく、能動的に把えて行動していくことが求められます

このピンチをチャンスに変えることのトリガーとして、国際的枠組みである「SDGs」を活用するという情報・知識が、日本の中でまだまだ伝わっていないというのが大きい課題ですね。
チャンスに変えるには、 知恵・バリューイノベーション・リーダーシップ、パートナーシップが必要なのですが、その壁を次々に乗り越えていくことが、企業に、地方自治体に、日本に求められています。

さて二つ目に、SDGsの「成功の三位一体の秘訣」を綴ります。
ご理解を深めていただくために図をご用意しました。

基本は三つの輪です。
①本業:経済価値
②SDGs:社会価値
③価値創造

持続可能な将来を創るためには、
社会価値(社会課題解決)と経済価値(利益)の両立が必要です。

そのために、5年後、10年後に上記が実現しているイメージを持って、少し大きな目標である「ありたい姿」を描くことが必要です。
どの山に登ろうとするのかが、それが遠くであろうともその輪郭がなければ、社員は動きようがありませんね。
視界を上げて制約を外し、
・実現したいコト
・社会に役立ち、社会から感謝されるコト
を踏まえて、自分たちの望みを描くプロセスが、従来のボトムアップアプローチ、改善アプローチと異なることです。
これが想像というステージの必要条件です。

それを実現するためには、それを推進し、実現する「成長エンジン」が必要です。
その成長エンジンは、強い「ミッション(深い知)」「ビジョン(高い知)」を土台にして、磨き上げ、立ち現れてきます。
この検討ステージをないがしろにすることが失敗の大元なのです。

このステージの創造が実現の要(かなめ)であり、新価値創造研究所は価値創造のプロフェッショナルです。
この輪は創らねばならない「必要」領域です。その実現のためには、自社単独では難しいことが多く、異業種パートナー、支援パートナー等のつながりが必要なのが特徴です。

この三つの輪を統合して、社会から感謝される「バリューイノベーション(広い知)」を構想し、実行し、更新することがSDGs成功の秘訣であり本質です。

先ずは目前の細部の検討にいかないで、SDGsをルール・ツール・ロール(第54夜、第80夜・第142夜)として、大きな視野・視座で未来から眺めてみる。
そして、この三つの輪を意識して、整理しながら統合・新結合していく。それが成長・成功への道筋です。

さてさて、来年は、東京オリンピックと共に、「SDGsの飛躍の年」になると宣言します。
共に力を合わせて、輝かしい未来を創りましょう。
それでは、皆様よいお年をお迎えください。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGs三位一体99

SDGsシフト㉙「価値創造の知・第274夜」『ありたい姿と自分ゴト』

2019年12月16日『二つでありながら一つ』

「SDGsを実現するための一番のポイントは?」という同じ質問が先週・今週と続きました。

・「『①ありたい姿と②自分ゴト』の二つを高めてワンセットにすること」
と答えました。

「①ありたい姿」には、統合力と構想力(想像力と創造力)が必要です。
「②自分ゴト」には、響感力と当事者意識が必要です。
この二つは、心性・感性・知性が絡んでくるのでなかなか手ごわそうに見えるのですが、それを手に入れることでSDGsシフトの道筋が観えきます。

SDGsの本質は、「今よりも、地球・社会・一人ひとりの将来を良くしたい」という世界中の想い(ニーズ)に応えることにあります。
それを立脚点として、その社会価値と経済価値(利益)を統合していくこと。ボランティアでは長続きしませんから、持続可能にすることが必要です。
世界ニーズ、社会ニース、顧客ニーズに応えられれば、対価が巡ってきます。

いま、これまでのやり方、考え方の延長上に「ありたい姿」が観えていて、社員が「自分ゴト」として、やりがい・生きがいをもって働いているのであれば素晴らしい経営です。
ところが多くの場合は、現在と変化の激しい10年後に「これまでのやり方・考え方」では成長が見込めなくなっているのが見えているのが実情です。

しかし、「(経営)危機はチャンス」でもあります。

その時に、
1.「世界のニーズ」であるコト
2.「国・行政・金融・顧客」が後押しがあるコト
3.「各目標との有機的なつながり」の中に価値が発現するコト

この「SDGsの国際的枠組み」を上手に使って「自社の経営体質」を変え、「将来の経営危機」を乗り越えるツール(手段)・ロール(役割)として実践されてみてはいかがでしょうか?

「国際的枠組み」の参考事例として、「ベトナム(共産党による一党支配体制)のTPP(環太平洋パートナーシップ)参加」をみてみましょう。

ベトナムはTPPを、WTOよりも高度かつ広範な義務を伴い、将来の自由貿易協定のモデル構築を狙う「新世代の自由貿易協定(FTA)」と位置付けています。
・国有企業をなくす(非商業的援助の禁止や他締約国の企業や物品・サービスに対する無差別待遇の付与など)
・強権的なディールはいけない
・賄賂はいけない
・労働者の諸権利
・知的財産
等々、
社会主義の国でありながら、上記の決断は容易なものではなかったはずです。

それでも、「自力ではできないことをTPPの国際的な枠組みの中で自らを変えてゆく」
ことに舵をきりました。隣国の中国の脅威も勿論あったのでしょう。

・「自力・自社ではできないことをSDGsの国際的な枠組みの中で自らを変えてゆく」
と置き換えてみましょう。

その時の重要なポイントが、
「『ありたい姿と自分ゴト』の二つを高めてワンセットにすること」
にあります。

『ありたい姿と自分ゴト』は、コインの裏表なのです。
響感・共感できる「ありたい姿」がなければ、社員は「自分ゴト」になりません。
SDGsが「自分ゴト」になっていなければ「ありたい姿」には到達できません。

第264夜の吉野彰さん絡みで“二つでありながら一つ”について綴りましたが、
重要な心得であり方法なので引用します。
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第33夜(禅と価値創造③)で、“二つでありながら一つ”を綴りました。
イノベーション(新結合)の本質もここにあります。(第17夜)

『禅(ZEN)』の修行で一番大切なコトは何だと思いますか?
それは、「二つ」にならないということにあります。
座禅の姿勢は、「結跏趺坐(けっかふざ)」という右足と左足を組んでいますね。

この姿勢は、『二つではない、一つでもない』という「二元」性の「一者」性を表わしています。
これが、もっとも大事な教えです。(引用:禅マインド)

もし私達の心と身体が二つである、と考えるとそれは間違いです。心と身体が一つである、と考えるとそれも間違いです。私達の心と身体は、“二つでありながら一つ”なのです。
私達は普通、もし何かが一つ(単数)でなければ、それは二つ以上(複数)であると考えます。けれども実際の人生の経験に照らしてみましょう。
私達の人生は、複数であるばかりではなく、単一です。私達は、互いに支え合うと同時に自立しています。

「色即是空」というのは、「現実=色」に問題・課題があるのなら、先ず心を無にして、「大元=空=大切なこと=真心」に戻りなさいと教えてくれているように思います。
そして、「空=大元=真心」に戻って従来のしがらみや常識から解き放たれて、その本質(=コンセプト=核心)を把えてから「現実=色」を観ると
新しい世界(=現実=色=確信)が観えるということではないでしょうか。その確信を革新するのがイノベーションであり価値創造です。
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SDGsという枠組みを活用して、自社経営を大元(=空)で把えて、『ありたい姿と自分ゴト』を同時に実現(=色)する。
登る山(ありたい姿)の輪郭が観えて、その山に登ることに響感・共感できれば、やる気が芽生えます。
登る山を描くことに最初から参画していれば尚更です。

また、「強烈な危機感、自分ゴト化」を持っていれば、自立(外的)・自律(内的)の独り立ちにより、『ありたい姿』に早く近づく可能性が高まります。
そのような社風、社員を醸成されていることが有効です。

先週、長女が1歳2か月の孫を連れてきました。
色々なものを認識して、「あっ」「うっ」と対象を指刺して盛んに声に出していましたが、その真っ最中にお付き合いするのは、自分にとっては至福の時間です。
統合して言葉になっていくのは、『ありたい姿』を描くのに似ているところがあります。最初は、「まねぶ」から入って「まなぶ」のですね。

最初に、「SDGsの枠組み」を使って真似ていく、なぞっていく方法があります。
そこからではなくて、いきなりSDGsと将来事業の本質を把えて、ある補助線や欠けたピースを迅速に埋めることで一つ上のレベル、構想に到達する方法もあります。

多様なアプローチのグラデーションの中で、『ありたい姿と自分ゴト』をあざなえる縄のように、自在にナビゲートして、成長経営(SDGsシフト)に到達していただくことが私たちの役割です。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGs二つでありながら一つ

SDGsシフト㉘「価値創造の知・第273夜」『新価値創造展2019』

2019年11月29日 経済価値と社会価値の両立 ~SDGsの企業実装~

「新価値創造展2019」が東京ビッグサイトで開催(11/27~11/29)されています。
ご支援企業が出展しているので、「新価値創造展2019」の初日午前から行きましたが、他社のブースの説明も皆さん活気があって前向きでついついたくさんの展示を傾聴してしまいました。
やはり、そのことでこちらも多くの刺激があって創発が進みます。

さて、中央ステージの真横には、SDGs(~あらゆる人々の笑顔と未来を支える~)の特別展示があり、それが今回の目玉になっていました。
ハンディガイドのトップページもSDGsが中心です。時代が「SDGsにシフト」していることがわかりますね。

その中で自分が最も注目したのは、大企業・中小企業の連携による「介護サービスの飛躍的な変革(S-108)」でした。
パナソニック社が「この指とまれ」をして、「人手不足に対応する介護支援プラットフォームを関連企業7社と連携。センシング技術と家電、介護現場を融合した展示を行っていました。
将来の介護サービスでは、更なる負担、負荷が予測される中で、この横串連携による大幅な負担減が実現されている実データをみて、この様なナイスな連携が多くの場で行われ、今よりももっと良い社会、未来を創れるようにしたいと思いました。

さて、初日の午後には中央ステージでパネルディスカッションがありました。
そのテーマは、
「経済価値と社会価値の両立 ~SDGsの企業実装~」

「経済価値と社会価値の両立」とは、CSV(Creating Shared Value:『経済的価値と社会的価値を同時実現する共通価値の戦略』)のことです。
日本では、「共通価値」「共有価値」などと訳され、CSVは、企業にとって負担になるものではなく、社会的な課題を自社の強みで解決することで、企業の持続的な成長へとつなげていく差別化戦略です。

つまり、CSVを推進してきた企業は、そのままSDGsにリーチしているのです。
SDGsは、社会的課題・地球的課題・未来的課題を17の目標(ゴール)の整理と、企業の長期的な成長のためのESG「環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの」というプロセスが統合したものです。

各パネラーは、具体的な企業実装の例を説明していましたが、それらの違う業界・業種の複数の失敗・成功例を知ることで、そのモデルを自社に当てはめて「置換する」ことで成長・再興につながることが多いので是非トライされることをお奨めします。
この「置換力」を意識して磨くことが重要です。

また、上記で「介護サービスの飛躍的な変革(S-108)」の大企業・中小企業の連携をピックアップしましたが、一社だけではできないことでも連携(One Team)することでアドバンテージ(前進・優位性)を得ることができます。
自社の業務の前後左右を観てつなげること、前後にあるセンシングやAIを取り入れることで今までできなかった価値を創り出すことができるようになります。そのための実装も容易になってきました。
今回の展示には、そのような実装のテーマがあふれていました。

「次の一手」で求められるのは、
・この指とまれ
・横串で通す
ことです。
そこには「共感」するビジョン(高い知)が必要ですね。

自分は、20年前に前職パイオニア社で、「ヒット商品緊急開発プロジェクト」でそれらを実践してきました。
社内で横串を通す、社内外で横串を通す、というのは結構たいへんなのです。
そこには、「この指とまれ」のリーダーシップが求められます。

SDGsは、「この指とまれ」がやり易いルール、ツール、ロールを内包しています。
SDGsを是非とも
①わかり
②変わり
③できる
ようになってください。

新価値創造研究所は、上記を全力でサポートします。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

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SDGsシフト㉗:橋本元司の「価値創造の知・第272夜」『経営者・社員のお悩みゴト』

2019年11月22日 「SDGsシフト」取り組みの本質

新価値創造研究所のホームページ(https://shinkachi.biz/)を6年ぶりに全面リニューアルオープンしました。
2030年を見越したときに、新価値創造研究所の「コア・コンピタンス(他社に真似できない能力)」と「SDGs」を、つなげることが「社会(会社・地域)、地球、未来に役立つ」ことが確信できたからです。
そのコンセプト「SDGsシフト」と共に、リニューアルオープンをこれまでお世話になった多くの方達にメールを差し上げました。

そうすると多くの方から「本音のお悩みゴト相談」がありました。
現在、「SDGs」ビジネスは、先行する大手企業の動きに反応して、「お金のにおい」がプンプンしてきていることを含めて、「SDGs」を取り組む必要性があると答えている企業は昨年の倍になっています。
その様な中で、いま、巷間(こうかん)のフォーラムやセミナーのテーマは、
・「SDGs」の理解
・「SDGs」をどう本業に紐づけるか?
・「SDGs」をどう経営に落とし込むか?
が中心になっています。

目を転じて、今回の「お悩みゴト相談の現場」には下記の様に大きく二つありました。
1.「SDGs」を経営に取り込む以前の課題
①「SDGs」よりも「右肩下がりの目の前の売上をあげること」が経営者の最優先事項である
②社員たちの多くが「現状の延長上に未来はない」と肌で感じている
③経営者が「SDGs」に興味を示さず、それをチャンスにしたい社員達の閉塞感のギャップが広がる

2.「SDGs」を経営に落とし込むときの課題
④「SDGs」をこれまでできていたことをマッピングするだけで満足してしまう
⑤「SDGs」と紐づけて「新展開」「次の一手」に踏み出す検討・議論をしない
⑥社内で検討したが、「SDGs」を紐づけた「成長戦略」がなかなか描けない

上記1.の「お悩みゴト相談」が全体の70~80%くらいでしょうか。
自分も前職パイオニア社で、かなりの右肩下がりになってしまった現場で格闘していましたから、その状況や気持ちはよくわかります。
行き詰っている時には、八方ふさがりの様に見えていても、違う視点、視座で観ると「成長の余白や種」(第22夜、第76夜)が必ずあります。
それを経営者と共感・共有できるかがポイントなのですが、それが結構難しいことを痛感してきました。
(そのため、多くの人のその様な痛さ、辛さをなくすために新価値創造研究所を立ち上げました)

課題解決の糸口、心得、手順をこの「価値創造の知」第246~271夜にわたって綴ってきました。
「1.「SDGs」を経営に取り込む以前の課題」の場合は、まず、「経営者」を外部の人たちとの会合、フォーラム等で、「SDGs」のメリット、本質について触れて感じて貰うことです。あるいは、外部を交えた勉強会に出席していただくことが有効です。

1.2.を含めた、「多くのお悩みゴトを整理」したものが下記(及び添付図)になります。
・現在のやり方の延長上に「自社の未来」はないと思う
・社会変化の中で「10年後の姿」がイメージできない
・経営者・社員が「質の高い」仕事に移行できていない
・将来への「持続可能な成長エンジン」が描けていない
・顧客、社会、世界から「感謝」される会社になりたい
・「社会に役立つ」&「儲ける」ことを同時に達成したい

ズバリ、その本質は『将来構想(あり方)、成長エンジン(やり方)、経営羅針盤(進み方)』の不足・不備にあります。

課題解決の手順は、「SDGs」と「本業(現事業)」をわかりやすく具体的に重ね合わせ、一段階上のレベルで方向を定め、
・「SDGs(あり方・目標設定)」
・「成長エンジン(やり方・コアコンピタンス)」
・「経営羅針盤(進み方)」
と共に新しい事業を生む企業改革活動を推進することにあります。

『将来構想(あり方)、成長エンジン(やり方)、経営羅針盤(進み方)』は経営革新が伴うため、自前の構築が難しいのが通常です。
令和時代の経営革新ができる外部パートナーを活用されることをお薦めします。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGsお悩み相談999