橋本元司の「価値創造の知・第148夜」:『真の企業再生・創生』とは? ②パイオニアルネッサンス第2弾

2018年5月19日 再考・再興「パイオニアルネッサンス第2弾」

前夜(第147夜)に、パイオニア社長交代発表と「真の企業再生のための3つの切り口」を綴りました。
そして、その中でも「③リオリエンテーション」の重要性を切望しました。
そこでは、前職・パイオニア社を切り口にしていますが、多くの業種業態や地方も同じ状況であることを体験してきました。

 本夜は、「再考・再興」の方法と心得がありますが、「心得」を中心に綴ろうと思います。
それでは、心得の「3つの切り口」から入ります。

①「未来から逃げない」こと
② 眼前の現実が「欠けたモデルである」と共通認識すること
③ 現状から「逸脱」すること

それでは、順を追って記します。
① 「未来から逃げない」こと
時代とマッチングして、過去に最盛があった「経営陣」の方たちから出てくる言葉が時
「昔はよかった」
昔を懐かしむ言葉です。その気持ちはわからないではありません。

自分が若い時、健康であった時を想う気持ちと似ていますね。
「人間」は若返らせることは、いまはできませんが、「経営」は革新することができます。

「現在の延長線上に未来はないこと」

そして、

「未来から逃げないこと」

そうすると、先ず「内側」を変えていくしかない、という気付きや想いが湧き上がります。

「パイオニア・スピリッツ」ですね。

「開拓者精神」に戻り、それを発揮するにはどうしたらいいのだろうか?

「答え」を提示するよりも、このような「問い」を投げかけることがとっても重要なのです。
自分が内省し、「当事者意識」を持つことが始まりです。

② 眼前の現実が「欠けたモデルである」と共通認識すること

それは、第136~137夜に綴りました。
「魅力」がなくなっているということです。

無常迅速ですから、「満月」と思っていたモデルが「欠ける」ことは常態です。
「月」は満ち欠けを繰り返しますが、経営は、勝手に「満ちる」ことはありません。

過去のモデルに戻るのではなく、自分たちの宝物(リソース)を半分組み込みながら、
顧客・社会から喜ばれる「新モデル」に再考・再興するという共通認識が必要です。

重要なのは、「誰」がそれを最初に認識するのか?

ということです。

③ 現状から「逸脱」すること

過去のやり方・考え方を、現在・将来の「真実の基礎」にしてはいけません。
ここでも重要なのは、「問いかけ」です。

・眼前にある過去のやり方・考え方についてあなたは同意しますか?反対しますか?
・あなたはどう思いますか?考えますか?

これが「鍵」です。

それは「価値観」を問いかけることと同じです。

過去のやり方・考え方を超えるということは、「逸脱」することです。
さて、「イノベーション」とは逸脱することです。
ただし、勘違いしてはいけないことがあります。
その逸脱の大元には、顧客・社会を「幸せ」にする“深い知・高い知・広い知”があることです。

それを持って、未来に向かう人たちを「パイオニア・開拓者」と呼びます。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
パイオニアルネッサンス