橋本元司の「価値創造の知・第178夜」:古典「老子の知、孔子の知」②

2018年11月11日 老子と孔子

自分の場合は、「道(タオ)」とは、すべてのモノゴトの「大元:天地万物を生み出す原理(=空=道)」と読み解くと「老子思想」がすんなりと入ってきました。
第6夜に綴った「色即是空 空即是色」の「空(クウ)」が「道(タオ)」と同一だと見切った時に、釈迦と老子の新しいつながり、新しい知が芽生えます。

柔道、剣道、相撲道、茶道、華道等々、私たちが普段目にする「・・道」というのもそこにつながるように思いませんか。

それは私たちの生き方の根本なので、「老子思想」を読むと、現在のモノゴトの見方を超えた「新しい視点・視座」に気づかせてくれます。
それは「深い知」(第77夜、第85夜)であり、奥を究めることでもあります。その事例、参考例は、第28夜(新しい目的をつくる)、第170夜(Think outside the box:箱を出る)に綴りました。
とっつきにくかった「老子」が、「道(タオ)」を語りかけてくれるようで、2千数百年をタイムスリップして親近感を覚えます。

さて、同時代を生きていた「孔子」と「老子」を自分なりの視点で並べてみました。

◆「老子」
①道家:自然に、あるがままに生きること
②思想:負(引いて、削いでいく)
③活用時期:衰退期~新導入期(オルタナティブ)
④書物:哲学書

◆「孔子」
①儒家:理想に向かい現実的に生きること
②思想:礼(定まった形式を重んじる)
③活用時期:成長期~成熟期
④書物:実用書

新しい気づきがありワクワクしましたこのような連想が数寄なのです。

「孔子」は、自分が中学や高校の時に、教科書でよく見かけました。
「人は努力によって進歩すれば、必ずいつか報われる」

1960年代の「高度成長期」の様に、何をするべきか見えている「成長期」に「孔子」は向いていたように思います。御茶ノ水駅近くの「孔子廟 湯島聖堂」にも行きました。

さて、日本の企業は、高度成長から成熟・衰退に向かい、現在は、脳業(AI・Robot)・興業に向かうパラダイムシフト(第7夜、第109夜:農業⇒工業⇒情業⇒脳業⇒興業の時代)の真っ只中にいます。
このような時代にフィットしているのは、「老子」「釈迦」のように直感します。

なぜならば、それはあらゆる考え方の大元(おおもと)であり、源泉が変革期にはどうしても必要だからです。。

「老子」と「孔子」はどちらが優れているということではありません。思想としての軸足が違うので比較するのは適当ではありません。

さてさて、「老子」は、「老子道徳経」とも呼ばれていて、「道(タオ)」だけでなく、「徳(トク)」についても記されています。
企業からのご支援では、『次の一手』を検討する際に、すべてのモノゴトの「大元:天地万物を生み出す原理」(=深い知)に想いをめぐらします。

その時に肝要の指針が『真善美』です。

「人に役立つ、社会に役立つ」

という「価値創造の原点」に向かうときに『徳』が内包されています。

「真善美」に至り、そこから「構想・行動・実践」に向かう時に必要になるのが『徳』です。「道」と「徳」は、思想と行動の合わせ鏡です。
双方に立ち向かい実践できる会社が、これからの「真の21世紀企業」です。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
老子と孔子