橋本元司の「価値創造の知・第120夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』⑦突破口は「幸せづくり」

2018年3月19日 企業(事業)の目的

従来のやり方、考え方では「事業の先細り」や「衰退の危機」を感じている会社や地域が多くあります。
その「世界」におけるルール、常識に縛られて身動きがとれないのが勿体無いですね。

本夜お伝えしたいことは、
・「次の柱」、新規事業を生み出したい
・「将来」を切り拓きたい
・「社会」に役立ちたい、「幸せづくり」したい

という会社/地域に向けた「突破口の『3段階』」(基礎)について綴ります。

1.先ずは、売上(利益)からではなく、「人・社会・地球の幸せ(3つのエコロジー:第9夜)」から考える
2.そこから生じる「夢・想い」から、自社・自地域の前向きの「存在意義」「使命」を考える
3.実現したい将来と従来の価値観、ルールとの違い、「新しい価値観の本質」を考える

「新しい切り口」から見え隠れするものが必ずありますから、情熱と当事者意識を持って『洞察・行動』することが肝要です。
ほら、心身にムズムズと暖かい電流が流れ始めたことでしょう。社員や関係者の方達の生きがい、やりがいにもつながってきます。

モノ不足の20世紀後半は、『技術ファースト(=性能・機能)が軸足』の時代でした。
モノ余りの21世紀前半は、コモディティー化(一般化したため差別化が困難となった製品やサービス)が進み、
『人・社会・地球の幸せファースト(=効能)が軸足』の時代です。(第111夜)
・性能⇒機能⇒効能(第77夜)
・モノ⇒心の豊かさ(第85夜)
・技術のイノベーシ⇒価値のイノベーション(第111夜)

現在、そして、未来に向けた3C、3I時代(第109夜、第112夜)には、それが顕著になります。
私たちは従来の価値観の古いメガネを新しい価値観のメガネに掛け変えねばなりません。(第20夜)
新しいメガネ、新しいものさしが必要不可欠ですね。

もう一度、原点を確認しましょう。
いったい、「企業(事業)の目的」は何でしょうか?(第75夜)
ピーター・ドラッカー(経営の巨人)は応えます。

「事業体とは何かと問われると、たいていの企業人は 利益を得るための組織と答える。
たいていの経済学者も同じように答える。この答えは間違いではない。
⇒「的外れ」である。
事業の目的として有効な定義はただひとつである。

それは『顧客を創造』することである」と。(現代の経営より)
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・「売上(利益)を上げるにはどうすればいいのか?」という問いでは、
⇒「従来のサービス・商品・ルール」が前提となり、視点・思考が内向きになってしまいます。
そうすると、従来のやり方・考え方となり、革新(イノベーション)に向かいません。

・「顧客にとっての価値あるものを提供できているのか?」 という上記の『顧客を創造』の問いでは、
⇒「従来のサービス・商品」の改善や前提ではない、「顧客創造や社会貢献」に視点・思考が変わり、
『顧客を創造』を革新(イノベーション)しなければならなくなる。(利益は活動の結果です)

上記の様に、「設問」の違いで結果が大きく変わってきますね。
「売上(利益)」は自分中心であり、「顧客創造」は顧客中心です。どちらに対価は巡るか明らかですね。

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従来の狭い世界・ルールから、「人・社会・地球」の視点・視座・視界に移すと、必ず今までと違った世界が見えてきます。その事例はこれまで「価値創造の知」連載でご紹介してきました。
是非、トライしてみてください。上記の「洞察し、考える」ことをしなければ、留まるだけです。足を踏み出してみないと何も始まりません。

それは、幸せづくりからの「新しい価値観」を意味します。

それは、従来の「価値観を変えるコト、価値観が変わるコト」です。

それは、自動的に「違いと共感を創るコト」(第82夜)に直結します。

今まで気づいていない世界・世間(第80夜)を見つけ、磨き上げることにより、新しい価値として社会的に受け入れられて、経済が発展した状態のコト。
つまり「価値のイノベーション」の時代です。
そういう時代を私たちは生きています。

皆様の「気付き(自分革新)」「次の一手」「経営革新」にお役に立てれば幸甚です。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
突破口は幸せづくり

橋本元司の「価値創造の知・第119夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』⑥日本に足りぬものは、「苗代(なわしろ)的思考」

2018年3月16日 「コードとモード」

本夜お伝えしたいキーワードは、「苗代(なわしろ)的思考」と「コードとモード」です。

1998年に松岡正剛主宰の「未詳倶楽部」に入門しました。もう20年になるのですね。そのご縁で、「連塾」「時塾」「椿座」にも連続参加して、「日本という方法」を自分の心と体と脳に刻み込みました。
その倶楽部の中で話された関連するキーワードの二つ①「苗代(なわしろ)的思考」と②「コードとモード」を本夜のテーマにします。

 最初に、「苗代(なわしろ)的思考」を紹介しますが、今の日本、これからの日本、そして、あらゆる会社や地域に有効です。

『いま日本に足りぬものは苗代(なわしろ)。グローバリズムの直植えではありません』

もう10年以上前の未詳倶楽部で松岡正剛師匠が話されていました。 日本は、世界は、「グローバリズムの直植え」で傷みましたね。
今は、「グローバリズム」の反動よる、英国のブレグジット(Brexit)という「EU離脱問題」が発生したり、米国トランプ大統領による「保護主義」の問題等がクローズアップされています。

さて、苗代(なわしろ、なえしろ)とは何でしょうか?
苗代とは灌漑によって育成するイネの苗床である。 もともとは種籾(イネの種子、籾殻つきの米粒)を密に播いて発芽させ、田植えができる大きさまで育てるのに用いる狭い田を指した。
「苗代」は日本特有の文化で、苗を直植えしないで仮の場所で育ててから植え換えをする方法です。

「外来のコード」をつかって、これを日本文化にふさわしい「内生のモード」に編集しなおす、植え換えをするという方法が脈々と受け継がれています。
古代から、 日本は外国から「コード」、いわゆる文化や技術の基本要素を取り入れて、それを日本なりの「モード」にしていく、様式にしていくということが、たいへん得意な国だったのです。

そのような、もともと日本が持っていた「仮置きの文化」や、「苗代」のような小さいエージェントを作る能力が、日本から失われてしまったということ、どうしたら復活できるかということを話されていました。

重要なことは、『外からのコード(基本要素)をそのまま受け取らずに、自分の中で編集してモード(様式)化』していくことが肝要である。

ということを叩き込まれました。

さてさて、自分が経験した実例(第15夜)を記します。

総合研究所のトップから、研究所の二つの顕在的な課題・不足を解決するために異動しました。
①顧客と接触が不足しているコト(=顧客価値の視点)
②将来の構想力が不足しているコト(=将来ビジョンの視点)

ご縁があって、その双方を解決するかもしれないということで、「シナリオプランニング」という方法の第一人者(J・オグリビー氏)を米国から招き、私達のチームに直伝して貰いました。
ところが、そのコード(基本要素)をそのまま使っても、ぜんぜん思うような結果が出ませんでした。それは、自分たちが「モノ発想」から抜け出られていないことにありました。

そこでは、「顧客価値発想」(深い知)、「弁証法」(高い知)、「新結合」(広い知)の各スキルが求められていました。その失敗から、「欧米のその方法(コード)に、『日本流のモード(禅的思考、守破離、間)と『異業種とのヒット商品体験』を組込んだ方法」をまとめあげました。

そう、「苗代(なわしろ)的思考」です。

日本流の方法は、松岡正剛師匠からの直伝です。「編集メソッド」を「ビジネスモード」に変換しました。
「本気」のグループが、課題の「本質」を確信して、次の「本流」を構想・行動・更新していく。続々といい結果を出せました。

そんな「事業創生・地域創生・人財創生」の成長・成功のご支援をしています。

第117夜、第118夜に綴った、巷の「コンサルティング」の失敗は、「直植えのテンプレート」を使うことにあったのです。

是非、皆様も「直植え」せずに、「苗代(なわしろ)的思考」へ。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
「苗代(なわしろ)的思考」

橋本元司の「価値創造の知・第118夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』⑤核心・確信・革新が道筋

2018年3月15日 「いちばんたいせつなことは、心で見なくてはよく見えない」

前夜(第117夜)は、「メイク・フィロソフィーをつくる」を綴りました。
それは、モノゴトの本質である「核心」を把え、自分がそれを「確信」する。それが、信念・志・エンジンとなり、「革新(イノベーション)」実行に向かいます。

 自分が「前職(パイオニア社)事業の行き詰まり」で悩んだ時は、

①このままの延長では「大変」なことなる
②一体、「何」が問題なのだろうか?
③一体、その「本質」は何なのか?

という順序で考えましたが、だいたい皆さんもこんな感じではないでしょうか?

ただ、③の本質をどのレベルまで掘り進むのか、ということが違いとなって現れます。
ここで前職で鍛えらえた力をお伝えします。

皆さんは、トヨタの「5回のなぜなぜ分析」をご存知でしょうか?
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トラブルに直面したとき、トヨタ社員は「なぜそれが起きたのか」を繰り返し考える。
すぐに思いつく答えを安易に結論とせず、真の原因を探ることが目的だ発生した問題事象の根本原因を探るために、「なぜ?」「なぜ?」とくりかえして掘り下げていく、
「なぜ?」「なぜ?」の問いかけを“5回はくりかえせ”ということで、別名「なぜなぜ5回」とも呼ばれる。
元々、トヨタが発祥の地であり、トヨタ生産方式の普及とともに、他の業界や分野でも使われるようになりました。
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前職では、TOYOTA・HONDAというクルマメーカーさんとB2Bの関係でよく名古屋や宇都宮・狭山に行きました。
この突き詰めるということは、対症療法ではなく、問題・課題の本質を把えるということでたいへん役立ちます。いい経験をさせて貰いました。

「メイク・フィロソフィー」もそのプロセスに近いところがあるのですが、「5回のなぜなぜ分析」は、モノやシステムを取り扱います。
しかし、「改善」ではない『価値創造』の場合は、その本質が目にみえない「核心」「確信」という「ココロの領域」を扱うところが違うところです。
「ココロの領域」には、『禅的思考』(第33夜、第76夜)が有効です。そこにエッセンスを綴っていますので、関心のある方はご覧ください。

事業の目的は『顧客価値の創造』です。
これが原理原則。

星の王子さま サン・テグジュペリの名言に、 「いちばんたいせつなことは、心で見なくてはよく見えない」(第63夜)を記しました。
そう、「価値創造」には、心を見る力を身につける必要があるのです。 「バリューイノベーション・プロジェクト」では、そのスキル習得を「3.本質創造力」(第65夜)で用意しています。

その本質である『核心』が把えられ、腑に落ちれば、『確信』に繋がります。
この『確信』がとっても重要です。だいたい、深堀をしないでそこそこのところで妥協してしまうとうまくいきません。

会社・地域をご支援する中で、メンバー達が、TOPが共感され、『確信』に至れば、目を輝かせて、「次の一手」に踏み出します。
その『確信』には、
①大切なコト(アンカー・錨)の再定義:深い知
②将来の姿(ビジョン):高い知
③革新の道筋(イノベーション):広い知

の3つ全てがイメージできる、揃うことが必要です。

前夜(117夜)に綴った、これまでのコンサルティングは、気づき・起爆剤があっても
その先の上記①②③には手をつけないのです。

上手くいかないコンサルティングは、
「通常のコンサルティングのテンプレートを提示しました。その先は、あなたたちの問題です」
だから、だいたい失敗するのです。

「核心」・「確信」に至れば、「革新(イノベーション)」に繋がります。
それが、新価値創造研究所の「価値創造」ウェイです。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
核心確信革新

橋本元司の「価値創造の知・第117夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』④メイク・フィロソフィー

2018年3月13日 メイク・フィロソフィー:「最後の講義『大林宣彦』

NHKドキュメンタリー(3/11)の「最後の講義『大林宣彦』」はご覧になりましたか?
その講義(大隈講堂)を拝聴している若い学生たちの真剣さが伝わってきました。
自分が映画監督・映画作家の大林宣彦さんの大ファンだったこともありますが、心に残る番組でした。

その中心は、「メイク・フィロソフィー(=自分のフィロソフィーをつくる、持つコト)」の重要性です。
「フィロソフィーとは、哲学・哲理、ものの見方、ものの考え方」と理解しています。

さて、「事業創生・地域創生・人財創生」には、この「メイク・フィロソフィー」が不可欠なのです。

・優れた「事業・地域・人財」には、優れたフィロソフィーがある
・優れた「事業・地域・人財」には、中心に「大切にするもの、信念、情熱」がある
・「優れたフィロソフィー」をつくることから、優れた事業・地域が生まれる、創れる

「価値創造」も同様です。それが、サービスや商品からにじみ出てきます。
それを持って、プランから販売、メンテナンスまで一気通貫することが重要です。
新価値創造研究所の価値創造「深い知・高い知・広い知」の「深い知」(第85夜・第86夜、第28夜)がそれに当たります。

さてさて、「最後の講義」のテーマは3つありました。(NHKドキュメンタリーから引用します)
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1.「映画とは“フィロソフィー(哲学)”」
作り手側が“伝えたい哲学”を明快に持って、しっかり表現することが大事であるというお話です。

2.「自分の中の平和孤児」
日本敗戦のとき、大林さんは7歳。敗戦で世の中がひっくり返ってしまい、「平和というものがよく分からなくなった。僕らの世代は平和孤児だ」と、ご自身の経験を踏まえたお話です。

3.「100年後に分かる映画」
大林さんは、ご自身の作る映画のことを“シネマゲルニカ”と呼んでいます。“ゲルニカ”とは、1937年にピカソがスペイン内戦を描いた象徴的表現の絵画です。おばあちゃんの目が真横に並んでいるような描き方です。
大林さんは、「もしあれがリアルに描かれていたらたぶん後世まで残らなかったんじゃないか」「象徴的だからどんな意味があるんだろうと考える」と感じているそうで、だから映画も、「今分かるような映画じゃだめだ。
100年後ぐらいに分かればいいんだ」と思っていらっしゃるようでした。
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大林宣彦「最後の講義」の中心コンセプトは『メイク・フィロソフィー』

何かを創り、生み出すには、『自分が考えているコト、自分が伝えたいコトを明快に持つ』ことが最も大切。
それを伝えたい想いが痛いほど伝わってきました。それは、黒澤明さんから伝わっているのですね。

ここに、自分が綴っている「価値創造の知」も117夜になりますが、

・一体、自分は何を伝えたいのか?
・自分が考えていることは何か?

という哲学・信念についてはブレがないことを再確認しました。

それは、『価値創造』の心得と方法を伝えたいのです。

そこに行きついた理由を少し紐解きます。
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前職(パイオニア社)では、何回か事業に行き詰まりがありました。

・オーディオ事業
・プラズマディスプレイ事業
・総合研究所の次のテーマ

その度に、幾つかのコンサルティング会社の方達がこられ、プロジェクトを支援していただきました。
それらのプロジェクトに参加しましたが、結果的にはうまくいきませんでした。
そこでは、いつも同じ欧米の方法(テンプレート)を使い、それで、不足していることに「気づく」、起爆剤が用意されていました。
しかし、問題点や気づきには届いても、その先の「解決策」、用意されずに届かないものでした。

私は異業種とのつながりが多くあったので、異業種企業のコンサルテーションの中身を見せてもらうとどこも同じようなものでした。
また、大手のコンサルティング会社を訪ねましたが、そこでは、コンサルティングが成功に届かない悩みを持たれていました。

その時に2つの疑問が湧きました。

① これらのテンプレートだけでは、バックミラー的で、未来を切り拓けないのではないか?
② 手段・方法(テンプレート)ではなく、新しい目的の再定義と具体化が必要なのではないか?

そう思った時に、吹っ切れました。新しい時代に役立つものを創ろう、と。

自分の複数の成功体験、失敗体験(師匠、数千冊の書籍、ヒット商品、シナリオプランニング、経営品質、文化経済、等)と新結合して、「価値創造の心得と方法」まとめました。
それを、パイオニア社内で『講座:創造型人材開発』と『バリューイノベーション:事業創出プロジェクト』でお伝えしてきました。

同時に、多くの企業・地域が行き詰まりで悩んでいることを知りました。
現在では、それをブラシュアップして多くの業種・業態にお伝えし、ご支援しています。
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前夜(116夜)に綴りましたが、
『普通』では、もう人は購入しないし、働かない時代です。
そこに求められるのは、素敵な「フィロソフィー」と「舞台(ステージ)」です。

人は、素敵なフィロソフィーのある物語と、そこに自ら参加できる「舞台・場」を求めています。

素敵な将来を、共に気づき、築きましょう。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
メイクフィロソフィー

橋本元司の「価値創造の知・第114夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』③学ぶ⇒真似ぶ⇒翔ぶ

2018年3月10日 学ぶ⇒真似ぶ⇒翔ぶ

本夜は、次夜(第115夜)の『インターネット的:価値創造とイノベーションのあいだ』のための前段です。
『3C』(第112夜)の時代に、異業種・異業態のいい仕組みを取り入れることによって「イノベーション」につなげられている実例です。

それを下地にして、『インターネット的』なるものをベースにした時に、現在の会社(事業)はどのようなイノベーションの可能性があるのかを考えてもらうための前提になります。
研修先やご支援先によって幾つかの事例(コンテンツ)をご用意していますが、今回は「バリューイノベーション研修」で活用しているものをご紹介します。

今回は、3つの事例(①スターバックス、②トヨタ生産方式、③株式会社武蔵野)をあげます。

①スターバックス
エスプレッソの歴史は18世紀初頭、ナポレオンが発令した大陸封鎖令によって、イタリアでのコーヒー豆の流通が激減し、 ローマのカフェで小さなカップで飲まれるようになったのが始まりと言われる。
米スターバックス CEOハワード・シュルツがミラノを訪れたのが1983年。シュルツは現地で多くのカフェバールを訪れるが、その後のスターバックスの将来に大きく影響を与える光景を目の当たりにする。
それは、上質で洗練されたエスプレッソとホスピタリティ溢れる熟練したバリスタ、人々が集まり形成されるコミュニティの存在だった。
アメリカに戻ったシュルツは、それまでコーヒーの量り売り専門店だったスターバックスにエスプレッソを持ち込み、1984年にカフェビジネスをスタートする。
こうして、現在のスターバックスのスタイルが確立された。(引用加筆:ESPRESSO JOURNEY)

②トヨタ生産方式
「アメリカのスーパー」から生まれたトヨタ生産方式は、 意外な結びつきによって何かが生まれ、新しい発想が得られるという模倣から生まれた逆転の発想です。
それは改善ではなく、「イノベーション」です。

大野氏は、著書『トヨタ生産方式』で次のように説明している。
「スーパーマーケットから得られたヒントとは、スーパーマーケットを生産ラインにおける前工程とみてはどうかということであった。
顧客である後工程は、必要な商品(部品)を、必要なときに、必要な量だけ、スーパーマーケットに当たる前工程へ買いに行く。
前工程は、すぐに後工程が引き取っていった分を補充する。こうしてやっていくと、私どもの大目標である『ジャスト・イン・タイム』に接近していけるのではないかと考え
本社工場の機械工場内で昭和28年(1953年)から、実地に応用してみた」

③株式会社武蔵野
株式会社武蔵野は、「経営品質賞」を2度受賞された中小企業の会社で、小山昇社長には、2回お会いしました。

私は自称「パクりの天才」です。「他社からパクる」ことを決定する。真似こそ、最高の創造である。「『株式会社武蔵野』の正式名称は、『株式会社盗品見本市』」と冗談めかして話すくらい、他社の真似ばかりしてきました。
個性が尊重される時代にあっては、「真似すること」は「恥ずかしいこと」だと思われがちです。「独自性で勝負することが正しい」と考えられています。ですが、私はそう思いません。
とくに中小企業は「真似することが、正しい」。「学ぶ」は「マネぶ」。真似こそ最高の創造であり、真似こそ最高の「戦略」です。「他業界の成功事例」を積極的に取り入れてきたからにほかならない。
「株式会社武蔵野」のしくみは、100%どこかの真似であり、自社で考えたものは、なにひとつありません。

この会社の凄いのは、「真似たものを徹底的にシステム化」するところにあります。それも含めて本格的にコンサルタントをされています。

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第100夜に綴りましたが、先輩や師匠のおかげで、たくさんの会社・地域の現場を訪問し、数百社の想い、仕組みを私自身が体験してきました。そのような引き出しを持っていることで、連続のヒット商品もプロデュースしてきました。
「学ぶ」の語源は「まねぶ」であり、模倣は「創造の母」とも言われます。優れた異業種・異業態を学び、お手本として、そのの本質を見抜き、そして飛翔する。ここがポイントです。そこには、『確信』が必要です。

学ぶ ⇒ 真似ぶ ⇒ 翔ぶ

というのが、上記、①スターバックス、②トヨタ生産方式、③株式会社武蔵野
でも分かりますね。上記はほんの一部で、イノベーションの神様の「スティーブジョブズ」も同様でした。

さて本夜は、首記で記したように前段です。ここに、「インターネット的」なるものを「合わせ、重ね」をした時のイノベーションを次夜(第115夜)に綴ります。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
学ぶ真似ぶ翔ぶ

橋本元司の「価値創造の知・第113夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』②本気・本質・信念

2018年3月7日文化経済研究会・第93回定期セミナー

今回のテーマは「循環型社会」。
御一人目の講師は、ユーグレナの「出雲充社長」

「人と地球を健康にする」という信念のもと、躍進を続けられています。

バングラディシュの貧困を目の当たりにして、その体験から、「ミドリムシを活かして地球規模で問題を解決し、循環型社会を実現しようと突き進む」、ダイナミックなビジョンがあります。

その新規事業を500社にアプローチして全て打ち砕かれ、501社目(ITOCHU)で繋がるという、そこに至る諦めない、くじけない信念と壮絶なプロセスが響きます。

・前例がない
・実績がない

イノベーションとはそれがあたり前です。
自分も前職(パイオニア社)で、レベルは違いますが、「オーディオの性能ではなく、ライフスタイルからの異業種コラボ」という企画を掲げた時に、大きな反発がありました。
いったい、何を目的にするのか、何を前提にするのか、何を分母にするのかという『本質』を共感できるのかが重要ですが、なかなか理解を得られないことが通常です。

ユーグレナ社のコンセプトは、「人と地球を健康にする」

社長のピュアな気持ち⇒本気⇒本質⇒信念⇒実践⇒次の本流

という図式ですね。
でも、そのような信念・取組みに、それが将来の素敵な本質をついているからこそ、神様は必ず大きな試練を与えます。
何故なのでしょうね。止めて欲しいですね。

上記、500社全てに提案が打ち砕かれた時に、「いったい、どうしてこの良さがわからないのだろうか?」
という内に秘めた『怒り』があったと想像します。
自分にも将来に向け役立つ新しい提案への社内からの反発が何度もあったので共感します。

「皆に、本質を深く捉えれば、考えて貰えばわかるはず」

でも、なかなかそう簡単にはいかないのですね。痛い目にあいます。
その分、更に考える、整理することで、提案も自分も磨かれます。
そして、それは、「信念・核心・確信」に繋がってきます。

そして、ギリギリのところで、天からロープが降りてくることがあります。
さて、先日のWBS(3/1)では、下記の取組み(コラボ)が放送されていました。

ユーグレナ社×ジーンクエスト社、ヘルスケア事業で新領域「生命科学×IT」に参入。
~遺伝子解析サービスを軸に、「未来の自分を健康にする」ソリューションを提供~

ここにも、色々な乗り超える壁がありますね。
技術が先行する中で、「個人情報の安心・安全」をどう創るのかですね。応援します。

さて、
御二人目は、ハウステンボス・ハピロボの「冨田直美取締役」です。
株式会社 hapi-robo st (ハピロボ)は、人の能力を引き出し成長させるロボットで、自分の幸せが他人にもつながる、「人々の生活を幸せで豊かにする」コト、
そして、最先端のテクノロジー、インフラストラクチャー、サービスによって新たなイノベーションを創造し、人々の生活を豊かにする「ロボットと共生する社会」を実現を目指されています。

『人のOS=考える力がKey』
元々人間が持っている脳力を最大限引き出すこと。
その為に、「3つの質問」がありました。
①あなたの幸せは?
②技術は人を幸せにしてきたか?
③楽になることは幸せか?

私たちは、『楽』になることばかり考えてきました。そこに警鐘をならしています。

楽なコト < 辛いことをすべき

これは、第112夜にも綴ってきました。同感です。
そう、「幸せ」は自分で考えるべきことですね。
そのことを事例を紹介されながら、熱く説明してくださいました。

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さてさて、御二人は、「バングラデシュの貧困」の本質、「人間・AI・ロボット」の本質、それらの本質を見極め、本気・信念で「本来と将来」に取り組まれていました。

①経験・体験の重要性、意味

②自分で考え抜くコト

③あきらめずにやり抜くコト
お二人の共通項です。そこに秘めた『怒り・マグマ』、そして「本気・本質・次の本流」のプロセスには全く同感です。

そして、出雲社長は、「価値創造のイノベーション」に必要なことを話されました。それは、

『メンター(先生)とアンカー(大切なもの)』

確かに!

それが世の中に役立つ本質的なコトであっても試練はかならずあります。
その時に、諦めずに続けられるための拠り所ですね。

これもまた、全く同感です。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
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橋本元司の「価値創造の知・第112夜」『価値創造とイノベーションのあいだ』①

2018年3月6日『価値創造イノベーション』①

前夜(第111夜)に綴った内容をもう少し抽象化して図解します。

21世紀は、『技術(テクノロジー)のイノベーション』から、『価値(バリュー)のイノベーション』に移行しました。
それは、「技術」が衰退したということではなく、イノベーションの領域、メニューが拡張したということです。

 これを「見える化」するために、下記「地(分母)と図(分子)」(第105夜)で表します。
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・発想のための「地」と「図」
情報には、「地」(ground)と「図」(figure)があります。地は情報の背景的なものを示し、図はその背景に浮かび上がっている情報の図柄をさします。

情報を瞬間的にとらえるとき、私たちは情報の図をみていることが多いものです。「地」情報は、漠然としていたり、連続しているいたりするので思考からついつい省いてしまいがちです。地の情報は、見ているようで見ていないのです。

意識して「地」の情報に着目してみましょう。何を地の情報としているかです。
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そう、この依って立つ「地」(分母)の認識がとても重要です。「一体何を前提にしているのか」という基盤がズレていれば結果は違うものになります。

前夜(第111夜)にもお伝えしましたが、複数の会社(研究所)の将来をシナリオプランニング作成する依頼があり、そのナビゲーター、モデレーターのお手伝いを行っていました。
20世紀後半は「技術研究所」でも良かったのですが、21世紀では「技術研究所」では対応できません。

それは、世の中が『1C(Control)』から『3C(脳業)』(第109夜)へ、及び『おもてなし三位一体業(しつらい・ふるまい・心遣い)』(第2夜・第20夜・第93夜:ハードウェア×ソフトウェア×ハートウェア)の時代に進化したからです。
それに連れて、その思考法もコメントに記すように、「二つの思考」の両方が必要になりました。

それが、「合理的問題解決思考」と「プロデュース思考」です。「合理的問題解決思考」の特徴は、「合理的な意思決定によって、効率的に問題解決できる」ことにあり、「プロデュース思考」は、「望まれる未来の姿を設定することによって、取り組むべき問題が特定される」という特徴を持ちます。

21世紀は、「3C」「3I」「おもてなし三位一体」と、高度であり、不確定の時代です。プロデュース思考を使ってこれに立ち向かわなければなりません。
2003年、前職(パイオニア社)では、研究所のトップからの依頼で、本社(新事業創造室)から技術開発本部(研究所)に異動になりました。

上記の時代の変化の認識があったので、それをトップに上申して、「合理的問題解決思考」と「プロデュース思考」を併せた『顧客価値創造法』を各研究室にキャラバンしてお伝えし、そこから選抜した若いメンバー達と一緒に、10年後の会社(研究所)の将来の姿を「シナリオプランニング」(第15夜、第28夜)と「3つの知」でビデオにまとめました。

2006年に作成した「10年後の4つのシナリオ(2017年)」は、以前にも綴りましたが、ほとんど、隆々とした将来像と研究テーマを言い当てていました。『問い』の立て方と洞察力が重要なのです。
そう、良質な「目的と方法と場」があれば、将来を洞察(Sight)し言い当てる可能性が格段に高まります。それを『技術』という枠だけで限定し、その合理的思考で固定することで顧客価値から遠くなってしまうのです。
全ては、顧客価値の本質から把えることから始まります。

その時(2006年)は、下記提言を小さい声で上申していましたが、今は大きな声で言えます。

『全ての技術研究所は、価値創造研究所に進化してください』と。

そうすると、新しい知を持った『プロデュース思考・顧客価値創造思考』できる人財が必要になってきます。イノベーティングとマーケティングを新結合した新価値創造人財が、成長と革新には不可欠です。
その様な人財を学校や会社は創ってこなかった、創ってこれなかったのです。
この様な人財を意識的に育成、活用する地域、会社に成長と成功が訪れます。

現在放送中の、「テレビ東京・カンブリア宮殿」に呼ばれる人達(イノベーター)を是非観察してみてください。
それは、一次産業の農業、漁業を6次産業(素材⇒加工⇒流通)に革新したり、スーパー公務員の実践であったり、逆境から立ち上がった『プロデューサー』達ばかりです。

それは、新しい目的(第28夜、第85夜)と新結合(=イノベーションの本質・第32夜、第36夜、第75夜)から生まれてきます。

文字・言葉だけでは分かり辛いので、どのように考えるかの一例をあげます。
テーマは、『クラブDJ機器の将来像』です。皆さん「クラブ」に行かれたことはありますか?何回か通いました。

『クラブDJ機器』の5年後、10年後を洞察したい、というテーマがきたとします。あなたなら、どう対応しますか?

その時に重要なのは、最初に「機器・ハードウェア」の延長上で見ないという姿勢です。急がば回れ、先ず、「ハードウェア」を外すのです。大事だと思うものをわざと遠ざけるのです。

それは、大事な水を抜いた「枯山水」と同じで、『余白』(第22夜、85夜、86夜)をつくることが重要です。そこに『深い知』とミッションが顔を出します。

次に、
・ソフトウェア(音・楽曲)の視点から観ると、Prepare⇒Performance⇒Promote(第91夜、第107夜)という流れ・舞台(ステージ)があります。料理の流れと一緒です。
・ハートウェア①:DJの側から観ると・・・
・ハートウェア②:オーディエンスの参加性からは・・・
・クラブ経営の箱、演出、人
・メディアの進化は?:①メカ、②PC、③通信

特に重要なのは、「ソフトウェアの一気通貫」「ハートウェアの双方向性」「感動の場面」から世界と世間を掘り下げ、拡げる視点、及び「マネタイズ」です。
その上で、「顧客に囲まれる」に進化するのです。
そうすると、今までと違うハードウェアの輪郭が浮かびあがります。それをシナリオマトリクスと成長マトリクスで見える化、戦略化、プロデュース化する。

「3C・3I・おもてなし三位一体」を分母に置くというのはそういうコトです。上記の舞台(Prepare⇒Performance⇒Promote)という視座から入る。そうすると、そのステージ上には、様々な「新結合=イノベーション」が生まれます。『クラブDJ事業』には、まだまだ隆々とした余白、伸びしろがありますね。

『価値創造イノベーション』の時代には、プロデューサー人財 とチームを意識的に生み出すことと、『方法の厳選』と『場の用意と卒意』が肝要になります。
外部人材を上手く賢く活用する方法もあります。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

価値のイノベーション
二つの思考

橋本元司の「価値創造の知・第111夜」『価値創造イノベーション』の時代

2018年3月4日 「技術のイノベーション」と「価値のイノベーション」

 
 20世紀後半は、『技術(テクノロジー)のイノベーション』の時代でした。
そして、いま21世紀は『価値(バリュー)のイノベーション』の時代です。
 この違いの本質を的確に明確に把えておくことが、皆様の人生や事業創生・地域創生・人財創生に肝要と想っています。
それをこれからひも解いてゆきます。
 
 日本では、イノベーションは、「技術革新」と訳されることが多いのですが、この言葉の提唱者であるJ.シュンペーターは、「新結合(neue Kombination)」という言葉を使っていました。イノベーションとは、技術の分野に留まらない「一見、関係なさそうな事柄を結びつける思考」がその本質にあります。
 
 イノベーションとは、『「モノやコト」が新しく結びつき、それが新しい価値として社会的に受け入れられて、経済が発展した状態のコト』と定義されます。
 
 彼は、イノベーションこそ資本主義の本質であり、イノベーションが起こす劇的な変化が経済発展させるというビジョンを打ち出したのです。
参考に、イノベーションの5分類を記します。
(1)新しい生産物または生産物の新しい品質の創出と実現
(2)新しい生産方法の導入
(3)産業の新しい組織の創出
(4)新しい販売市場の開拓
(5)新しい買い付け先の開拓
 
「技術革新」を大幅に超えた「マーケティングを内包している広い概念」ですね。
 
さて「イノベーションの推移」は、添付図を見ることで分かりやすくなります。
 
① 20世紀後半は、高度成長期の「モノづくり」の時代でした。なので、目に見える「技術革新」でよかったのです。それで、日本は成長しました。
 
② 次に、1985年を境にして、「コトづくり」の時代になりました。ソフトウェア、インターネットという目に見えないものが、「ハードウェア」と新結合しました。
「顧客の経験・体験」「顧客を囲い込む」という言葉がメディアに登場しました。
 
③ そして、2005年を境にして、「ヒトづくり(絆づくり)」の時代に突入しました。
それは、3C(第109夜)の2番目の通信(Communication)が本格化することで、「モノ・コト・ヒト」が繋がれるようになったのです。そして、繋がりの量が飛躍的に増加すると共に「AI・IoT・Industry4.0」が登場してきました。
 
 自分ゴトになりますが、前職(パイオニア社)では、その変遷を全て体験してきました、
元々が「エンジニア」でしたが、技術オリエンテッドではすまない未来・将来が観えてきて挑戦してきました。
・社長直轄「ヒット商品緊急開発プロジェクト」
・社長直轄「新事業創造室」
・総合研究所「新価値推進センター」
 
 そう、20世紀は「技術のイノベーション」で良かったのです。しかし、今はそれでは対応できません。
2003年頃からは、研究所に出入りしていました。同時に、シナリオプランニング関係(第15夜)で数社の異業種の研究所にもお邪魔していました。
 それで分かるのですが、それまでのやり方・考え方では、時代に対応できないことに皆さんは悩まれていました。
 
 ここで、幾つかの異業種の将来シナリオ作成にもご支援をしたのですが、その世界と世間を実践されたかされないかで、その後の経営の明暗が明確になったのが思い起こされます。
 
 「モノづくり」と「モノ・コト・ヒト三位一体づくり」では次元が違います。経営戦略や研究所のあり方を迅速に変えていかないと時代に適合できません。
 「イノベーションのジレンマ」という、成功体験に拘り、留まることで時代に置いてけぼりをくらいます。
 
 抑えるべきポイント・本質は、二つです。
1.今が、「モノ・コト・ヒト三位一体づくり」の時代であり、それが分母であること。
2.「モノ・コト・ヒト三位一体づくり」を分母にした『新結合(neue Kombination)による革新』(分子)です。
 
 「モノ」は客観的ですが、「コト・ヒト」は主観的(第107夜、第108夜)です。その三位一体に登場する中心が、『価値(バリュー)』(第102~105夜)です。『価値』とは勿体であり、主観的です。多くを綴ってきました。
 
改めまして、
21世紀は、『価値(バリュー)のイノベーション』の時代です。
 
 企業の「経営者・経営戦略・事業戦略・研究所・企画・マーケティング」は、大きく変わらなければなりません。
 
 「地域創生」でも「ハコモノ」の従来の延長のコンパクトシティは失敗したのが明らかになりましたね。
「モノづくり」の延長では、時代に、社会に、文化に、国際に、業際に、対応できません。
 
 それではどうしたらよいのでしょうか?
次夜は、上記に対応する『価値創造とイノベーションのあいだ』を綴る予定です。
 
価値創造の知から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
顧客共創三位一体

橋本元司の「価値創造の知・第110夜」『情熱のリレー』

2018年2月28日 『命を使う・命を懸ける』

本日の朝のニュースを見て、「感動・感激・感謝」しました。
それも含めて、『価値創造』を綴りたくなってしまいました。

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カーリング女子・吉田知那美選手の常呂町凱旋でのコメント

「私は七歳の時からこの町(常呂)でカーリングを始めました。
正直この町何もないよね。
この町小さいときは何もなくてこの町にいても絶対夢はかなわないと思っていました。
だけど、今はここにいなかったらかなわなかったなって思っています。
ここにたくさんの今日来てくれた子供達の皆もたくさん色々な夢があると思うけれど、
場所とか関係なくて大切な仲間がいたりとか、
家族がいたりとか、
どうしてもかなえたい夢があるとか、

この町でもきっとかなえられると思います。
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いやぁー、心と目頭が熱くなりました。

カーリングの聖地「常呂町」のことについて昨晩特集していました。
1980年1月にカナダの国民的スポーツのカーリング講習会が北海道で紹介され、
そこに参加した小栗祐治さんという熱血漢がこのカーリングに情熱を傾けられたそうです。

この小栗さんが情熱の種を蒔きつづけて、そこに本橋(マリリン)が続き、
その情熱のリレーが、今回の銅メダルにつながったのです。

そして、その情熱と物語が次世代を惹きつけ、引き継がれるのでしょう。

上勝町の「葉っぱビジネス」もそうですが、「何もない」と思っているところに
実は『将来の宝物』が埋まっているのです。
ただ、この「将来の宝物」は、本気(情熱)であたらないと掘り起こせません。

昨日のフィギアスケート連続金メダルの羽生選手は、
「金メダルをとりにいくことに命をかけた。
命をかけなければとれません」
という旨のコメントがありました。

小平選手も、高木選手も同じでしょう。

『人』は本来が『楽(らく)をしたい』のです。
自分の子どもに苦労をかけさせたくありませんよね。

でも、イチロー選手も『楽』をしていません。
『楽』をしないで、夢と覚悟を持った人に『情熱のリレー』が動きます。

そして、何かに強く『夢・覚悟』をかかげた人に、神様はその強さ分の『辛い試練』を与えます。
これまでの自分の拙い経験と、周りの一流の方達をみるとその試練が分かります。
それを乗り超えて、『夢・想い・情熱』が次世代に伝わり、繋がります。

自分も少しでもその一部分・一翼を担いたいと想います。
残りの命を懸けて・・・。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
情熱のリレー

橋本元司の「価値創造の知・第109夜」 農業⇒工業⇒情業⇒脳業の時代

2018年2月23日 3C=脳業の時代

AI( Artificial Intelligence:人工知能)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、Industry4.0(第4次産業革命:製造業のデジタル化・コンピューター化を目指すコンセプト)という『I(アイ)』の入った言葉がメディアを賑わしています。いったい、これをどのように把えたらいいのでしょうか?

実は、1995年、前職(パイオニア社)でヒット商品緊急開発プロジェクトを立ち上げる前にいろいろと世の中の動向を検討していました。

その時に、「ニューロサイエンス」「ニューロコンピュータ」が未来を洞察する中で、キーワードとなっていました。今から23年前ですね。「ニューロ」(neuro)とは、 神経回路網のような学習や自己組織化の機能をもっているという意味を表す語です。

その時に、整理して1995年の「経営会議」で発表したのが、下記の時代推移の洞察です。

A.農業⇒B.工業⇒C.情業⇒D.脳業⇒⑤E.**業⇒⑥F.**業

(「脳業」のあとの⑤⑥の「**業」については、長くなるのでまたどこかの「夜」に綴ります)

C.「情業」については、第108夜の図に記しています。当時、高度情報時代と云われていましたが、その「情業」に込めた想いは、「情報(左脳:インテリジェンス)」と「情緒(右脳:エンターテイメント)」が新結合して時代を牽引する「世界と世間」(第80夜)でした。

そして、その次に到来するのが、B.工業、C.情業を超えたD.「脳業」です。

自分の中では、2020年から10年間がこの『脳業』の時代です。それは、首記の「AI、IoT、Industry4.0」の融合した世界になります。ここで使われる『I(アイ)』に注目してみましょう。
①AIのI:Intelligence
②IoTのI:Internet
③第4次産業革命:Industry

これは、人間に例えると、下記『3つのC』に転換できます。
①C: Computer=脳(AI)
②C: Communication=神経系(IoT)
③C:Control=手足等(Industry)

B.「工業」の時代は、③C:「Control=手足等」が中心でした。そして、C.「情業」の時代は、「Communication=(情報の)神経系」が急速に発展しましたね。
いよいよ、ここに、D.「脳業」の時代が登場するのです。

これを併せて1995年に発表しました。
このような時代には、従来の「工業」のカタチでは対応できませんよね。「①C: Computer=脳(AI)」と②「C:Communication=神経系(IoT)」から③「C:Control=手足等(Industry)」を眺めると違った風景が現れてきます。

「③C:Control=手足等(Industry)」だけでは勝てません。それは、日本のオーディオが「iPhone(アイフォン)」にやられてしまったのを思い出してください。
それは、アップルが、「ハードウェア・ソフトウェア(iTunes)、ビジネスウェア」の三位一体で勝負してきたからです。

「クルマ」業界も世界の大手が、昨年から上記の『3C』にシフトすると続々と宣言しました。
日本の「TOYOTA」がやっと今年に入って、アンカーとして発表しました。

日本は出遅れてしまいましたが、この風景が観えれば逆転できます。それは、第2夜、第20夜、第86夜、第93夜で綴った日本のお家芸である『おもてなし』(ハードウェア・ソフトウェア・ハートウェアの融合)の出来がポイントになります。

さて、皆さんもお分かりの様に上記『3C』は手段です。
これが進展していくのは間違いありません。
重要なのは、その奥と先にあるどのような『価値(バリュー)』を創り出すかということです。
(新価値創造研究所は、この『価値(バリュー)のイノベーション』の心得と方法にフォーカスしています)

その新しい目的、大局観、新しい市場を見つけ出しフォーカスすることで、
「手段」との付き合い方も、働き方も変わってきますね。
そして、全ての製造業は、「新サービス産業」へと業態を変えていきます。

この業態変化が、「働き方改革」の一番地です。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
3C 脳業