価値創造の知・第60夜 現状を革新する「7つの力」@新価値創造研究所

2017年9月16日 「100年時代の人生戦略」に適応する

日本では「100年時代の人生戦略:LIFE SHIFT」がベストセラーになり、安倍政権は「人づくり革命」を掲げ、メディアもそれらを取り上げることが非常に多くなりましたね。

人生が100年時代となり、それに並行して、「AIoT」「シェアリング」が進展すれば、多くの企業や自治体が今までのやり方から変革を余儀なくされますね。
「人・会社・地域・国」は、過去の延長上ではない『主体性・独自性・実行性』が強く求められます。

 そのため、個人・教育・会社・行政は、上記に適応して、現状を大革新していく必要がありますね。

新価値創造研究所は、そのための『7つの力』を図解とともに整理しました。
いま、行き詰っている会社や地域は、それらに照らし合わせていったい何が不足しているのを確認してみてください。
先ずは、「7つの力」をそれぞれ具体的に記入して『見える化』することをお薦めします。多くは、図の「3.本質創造力、4.仕組構想力」が欠けていて、その為に変われないことが大きな要因です。

そこが超えられれば、「5.伝える力、6.巻き込む力」の輪郭が見えてきます。
最後は、「7.やり抜く力」があるかどうかです。それは、「1.自分事力:危機意識・当事者意識」に戻ってきます。

もう少し、具体的に説明します。
多業界・多業態のご支援からの実感ですが、現状突破するには、「三段ロケット」が必要というイメージです。先ず、内側(INNER)の点火です。ここに強い想い・エネルギー(危機意識・志)がないと飛び立ちません。ここが第1段目です。そのための情報共有が不可欠です。

第2段ロケットは、縁側(INTERFACE)です。ここが、内側と外側をつなぐ『肝』です。水先案内人を私たちが務めます。「次の柱・次の本流」の構想がここで創られます。

第3段ロケットは、外側(OUTER)です。「想い・構想」を顧客・関係者・社会に上手に伝えることが肝要です。新しい取り組みですから、プレゼンテーション能力・コラボレーション能力が求められます。でも、大丈夫。第2段ロケットで十分仕込んできましたから。そして、実践ご支援します。あとは、「やり抜く」のみ。

顔晴って頑張っていきましょう。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

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誰かの犠牲で成り立つ経済を終わらせよう。

2017年9月15日 社会性と経済性の両立

昨日(9月14日)の文化経済研究会の第2部講師は鎌倉投信(株)の新井和宏取締役でした。
「三方よし」ではなく、「八方よし(あらゆる側面から見て好もしく判断されるさま、非が見当たらない経営)」を真正面から把へて、社会性と経済性を両立させる「きれいごとの信頼と共感」で成り立つ経営と投資の実際を聴きました。
とっても清々しくなりました。鎌倉投信に全面的に共感しました。

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多様性・流動性で、未来を生き抜く

2017年9月14日 文化経済研究会 第1部講演

本日の文化経済研究会の第1部講師は、石倉洋子・一橋大学名誉教授でした。石倉氏講演を聴講するのはこれで3度目ですが、毎回違うテーマで本質的・未来的なヒントが貰えます。
時代はこれまでと違うスピードで分野を超えたオープンイノベーションや融合により業際化が迅速です。その際の個人の力・役割、組織の在り方を提言されていましたが全く同感です。
日本創生に向けて、益々のご活躍を楽しみにしています。
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価値創造の知・第59夜 『創生を成功に導く7つの力』

2017年9月13日 「7つの力」

日本は、『事業創生と地域創生』が喫緊です。実は、その双方の創生実現に必要な力は同じです。
さて本夜は、実体験からまとめたプロセスをご案内します。
特にご支援が必要なのが、下記②③④になります。
どうしてなのでしょうか?それは、直面する課題解決には『想像力・創造力・構想力』が求められるからと洞察します。

 下記ステップをご覧いただき、『**創生』に向けて、何か欠けたもの、不足(第50夜)があることに気づかられたら、その時が変わる時です。

[成功に導く7つの力]
1.自分事力   :Ambition(第27夜、第44夜、第51夜夜)
2.幸せ想像力  :Smile-Imagination(第12夜、第22夜、第52夜)
3.本質創造力  :Trinity-Innovation(第18夜、第21夜、第45夜)
4.仕組構想力  :Platformation(第11夜、第17夜、第21夜)
5.伝える力   :Communication(第7夜、第30夜、第37夜)
6.巻き込む力  :Collaboration(第20夜、第23夜、第46夜)
7.やり抜く力  :Grit-ation(第1夜、第5夜、第13夜)

[ご参考]

1.    :本気(PASSIN)
2.3.4 :本質(MISSION)
5.6.7 :本流(ACTION)

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

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価値創造の知・第58夜 お菓子の効用

2017年9月10日 「お菓子」は触媒

お菓子は、私たち主催のバリュー・ワークショップの必需品です。
「バリューイノベーション・プロジェクト」には、毎回写真の様なお菓子を持ち込みます。ワークショップを行う場所は「職場」であることが多いので、意識的に幾つかの仕掛けを用意しています。

 さて、「職場」とはどういうところでしょうか。真面目な場であり、効率を重んじる場でもあります。私も前職の前半はそのような職場にいたのでよくわかります。
マネージャーの仕事のかなりの部分は「オペレーションとマネージメント」です。何をやるかが分かっているステージでは、「効率と改善」が有効です。

前職の後半は、「イメージメント(構想)とイノベーション(革新)」の実践・成功が使命となりました。そこでは現在の事業の延長上に未来はないことを複数体験してきました。『次の柱』をどう創るのかということは、事業経営でも地域経営でも避けては通れません。

さてさて、その「イメージメント&イノベーション」を遂行する本当の専門の場や環境は通常の「職場」にはありません。その「オペレーションとマネージメント」の職場(会議室)に出向いてバリュー・ワークショップを行うことがほとんどです。

さて、そこで「お菓子」です。
現在の私たちの仕事の多くが、「イメージメント(構想)とイノベーション(革新)」実践・成功のご支援です。
ご支援の最初のころは、「チョコや飴」がメインでしたがだんだん刺激がなくなってくるのですね。(笑)
私たちはいろいろな会社や地域に出張するで、其々の地方の「お菓子」等を購入してそれを毎回ワークショップの始めにテーブルの上に置きます。結構話題性があって、美味しいもお菓子を選びます。それだけで会話が弾みます。

いったい何のためでしょうか?
それは、プロジェクトメンバーを「オペレーションとマネージメント」の厳しい制約から解き放つことが必要だからです。
それまでのやり方や考え方の常識や制約を外してもらうことが「イメージメント&イノベーション」にはとても重要です。そして、経営幹部や違う職場の人達との笑顔を共有することがワークショップ・コミュニケーションには不可欠だからです。勿論、私たちとの距離を縮めるのにも効果覿面です。
就業時間内に、美味しいお菓子を食べながらメンバーと談笑する、頭をリラックスさせる、私たちと情報交換・意見交換するコト、事業成長・地域成長・人財成長に一役買ってくれます。

バリュー・ワークショップでは、メンバー全員に発表して貰いますが、
「笑われるくらいがちょうどいい」
ということを私が良く言います。そのためにも「お菓子」は必要です。

頭の筋肉を緩めるコト、メンバー間の距離を縮めるコト、顧客価値を創造するコト、それらのコトが第57夜の『本来・将来・縁来』に見えないところでお菓子が触媒となってつながってきます。
愛すべき「お菓子」。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

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価値創造の知・第57夜 『本来・将来・縁来』 価値創造・後編

2017年9月9日 「トリニティイノベーションマップ」解説

前夜(第56夜)は、価値創造・3本の矢「トリニティ・イノベーション」の体系図をご覧いただきました。
本夜はそれに「2+1(2プラス1)」編集術を組込んで、体系の格別のインナーの世界を綴ります。

 「2+1」編集術とは何でしょうか?
ここで、その名付け親である松岡正剛師匠の情報編集術をご案内します。

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僕はまず一対の情報というものが「分かる」ということにとって大きくて、私たちがふだん意識せずに使っている抽象概念などでも、父母から始まって、夫婦、浄土と穢土、天国と地獄、善と悪、生と死、黒と白、いろいろなものがまず一対になっている。そこに第3の要素が加わると必ず次の思考が生まれるのだろうと思います。
たとえば、「おかあさんとカレーライス」というのが一対ですね。問題はそれだけだと好き嫌いで終わるので、それに一つのことを加えて、誰かに伝えましょう、というふうにやるんです。
「おかあさんとカレーライス」に「買い物」を入れるか、「弟」を入れるか、いろいろ変わったときに何かが見えるんじゃないでしょうか。それは変化の多様性なんです。
簡単に言ってしまえば、二つのものが目の前にあって、そこにもうひとつ加わると何か別のものが生まれるということです。(出展「情報編集力」)
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一対のままでは、「変化の多様性」が低い、つまり「創造性」が豊かにならないのです。
それでは、上記を念頭に置いて、添付の「トリニティ・イノベーション体系図」をご覧ください。
一対のものとして、①Insight(ミッション)と②Foresight(ビジョン)があります。これは経営にとって一番重要な求心軸です。
・いったい何を大切にするのか?
=ミッション・Insight・本来
・いったい何を目指すのか?
=ビジョン・Foresight・将来

世の中が変化して、従来のやり方・考え方が行き詰まると衰退期に入ります。そのような現状の延長上に未来はありません。
『創生』に必要なのは、上記①②を再定義して、新しい構想(イメージメント)と革新(イノベーション)を用意・再構築することです。

そうすると第3の要素が見えてくるのです。
経営の再定義して、新ミッションと新ビジョンの輪郭が見えてくると、自分の手元に無いことや欠けていること(不足)が浮かび上がります。
それを引き寄せるのが、③Gestalt(何か別のものが生まれる、空間イノベーション)です。
「引き寄せ」については、第55夜で記しました。

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・こうであったらよいのに。
・こうなったら良いのになあ。
という、「望んでいる状態」の時に、“天からの助けのロープ”は下りてきません。

・いつか必ずやれる
・絶対に実現できる
という、「信じている状態」の時に、下りてきてきます。

それは、外部環境変化を望む時ではなく、自分が変わって、信じて邁進している時に音連れ、引き寄せがあります。(価値創造の知・第8夜)
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「信じている状態」の時に、体系図(①Insightと③Gestaltの間)の「Serendipity(偶有性)」のロープが下りてきます。
そして、信じている将来(②Foresight)を人々に伝えるのが「Story(物語性)」です。

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人間は「心」で「つながり」をつくる生き物なので、
人間は、「物語」を介在させないことにはつながり合うことができません。
物語とは、新しい現実を受け入れる形にしていく働きです。(第54夜)
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どうでしょうか。この体系図に興味関心が向いてきたら嬉しいですね。
前職の「連続の異業種連携ヒット商品創出」や「事業創生・地域創生」の連続ご支援を上記で実践してきました。「理論と実践」の共創家です。

さて、ここまで説明してきたので、体系図に配置された「本来・将来・縁来」については、ご理解が迅速なのではないでしょうか。
・経営のミッションを再定義するのが、『本来』です。
・経営のビジョンを再定義するのが、『将来』です。
(未来と将来の違いについては、第49夜に記しています)
「本来と将来」が一対です。そこに第3の要素が『縁来』です。

どうしたら『ご縁』を引き寄せられるか、もうお分かりですね。この「価値創造の知」連載では何回かそれを綴ってきました。

さてさて、ここで『2+1』をご案内してきましたが、
上記「一対」を二つ(二対)にしたのが、2軸のマトリクスになります。余白・空白(第4夜、第22夜)による「チャンス」がもっと増えますね。
それが、私たちが得意とする実践成功への橋渡しとなる「成長マトリクス」「シナリオマトリクス」です。上記を基盤とした応用実践編ですね。

この『本来・将来・縁来』を三位一体で、創造・構想するのが「バリューイノベーション・プロジェクト」の前半部です。
後半は、これを土台として、成長戦略(羅針盤)を創り、不足を満たす実践モードに入ってゆきます。

研修・セミナーの半分以上は、上記を分かり易い演習を通して、ワークショップで習得していただいています。
事業創生・地域創生・人財創生の極意です。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

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価値創造の知・第56夜 初公開!トリニティ・イノベーションマップ①

2017年9月6日 価値創造方法の体系化

この「価値創造の知・シリーズ」では、価値創造の肝となる方法(3本の矢)を「トリニティ・イノベーション」として何回か綴ってきました。(第21夜、第30夜)
これが「事業創生・地域創生」の不確かな時代を突破する魔法の杖であり、「人財創生」を併せて多企業・多地域をご支援してきました。

 さて、これまでその3つの方法は、並列・順列に説明してきたのですが、それを一つのマップにまとめ、初公開することにしました。
それでは今夜と次夜と続けて説明してゆきます。

トリニティ・イノベーションは下記①②③で構成されています。
①インサイト :深く人を読み
②フォーサイト:高く未来を読み
③ゲシュタルト:広く全体を読む

21世紀は、20世紀の鉄道の時代ではなく航海の時代です。(第30夜)
①インサイトは、船の錨であり、人・地域の本来を洞察するものです。諸行無常に時代は変化するのであり、「事業・地域のミッションを再定義」をする必要があります。これを洞察するのがInsightです。
②フォーサイトは、先の見えない時代に北極星を見つけることであり、「事業・地域のビジョン」を明確にすることです。これを洞察するのがForesightです。
つまり、①②は『創生』の求心軸・新機軸となります。戦略(Strategy)の要ですね。
家のことに例えると、上記は「家の建て替え」(革新)です。従来のやり方・考え方で行き詰った時に、「リフォーム・改築」(改善)では対応できません。
(リフォーム・改善では、時代の波に飲み込まれてしまいます)
この①②に着手することで「ミッションとビジョン」を提示して、多くの人達の力を合わせる元ができます。
この二つの共通項は、『洞察(Sight)』です。

次に、②フォーサイトと③ゲシュタルトの共通項をみてゆきましょう。
いったい何だと思われますか。
第17夜「間と創造」、第31夜~33夜「イノベーションと価値創造」をお読みいただけますと答えが見えてきます。
それは、『新結合』です。ここに物語(Story)が生まれてきます。

②フォーサイトは、「時間(過去・現在・未来)」の新結合であり、③ゲシュタルトは、「空間(モノゴト)」の新結合です。ここに、日本の独自の方法(守破離・間)を組込むことで「独自性が発揮」できます。
(因みに①インサイトの日本の独自の方法は、「禅、ワビサビ」です。

最後に、①インサイトと③ゲシュタルトの共通項は何でしょうか。
それは、顧客・人々の『笑顔』です。ここはその笑顔が起点となる『偶有性』の世界でもあります。

『洞察・新結合・笑顔』が出揃ってきました。ワクワクしてきますね。
次夜は、添付トリニティ・イノベーションマップの内部に入ってゆきます。お楽しみに。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

トリニティイマップ