SDGsシフト52「価値創造の知・第297夜」:『地球・自然は、人間のことを考えてくれない』

2020年7月27日 世阿弥: 目前心後(もくぜんしんご)

地球・自然は、人間のことを考えてくれていると思いますか?

2011年3月11日に日本を襲った東日本大震災、津波被害、そして福島第一原発の問題。
9年前、日本の国内政治の混乱、巨額の政府債務、国際競争力の低下等々、国中が「憂い」を共有しました。

あの時に、自分が一番強く感じたのは、「自然への畏れ」でした。
わかってはいるのですが、『地球・自然は、人間のことを考えてくれない』と。

近代以前の科学や技術が進んでいなかった人類は、その「畏れ」をやるせなく、もっと身近に強く感じていたのでしょう。

その言葉から、「畏れと慎み」という貝原益軒(江戸時代の儒学者)の「養生訓」の一節が思い浮かびます。

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身をたもち生を養ふに、一字の至れる要訣あり。是を行えば生命を長くたもちて病なし。おやに孝あり、君に忠あり、家をたもち、身をたもつ、行なふとしてよろしからざる事なし。
其の一字なんぞや。畏の字是なり。畏るるとは身を守る心法なり。事ごとに心を小ににして気にまかせず、過なからん事を求め、つねに天道をおそれて、つつしみしたがひ、人欲を畏れてつつしみ忍にあり。
是畏るるは、慎しみにおもむく初めなり。つつしみ生ず。畏れざればつつしみなし

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「常に天道(天の理)を畏れて、慎みに従って、人欲を畏れて慎み忍にあり」

これからは、きっと「天道(天の理」の時代です。
「畏れと慎み」は、「地の理(不調和・競争・複雑)」の時代から、「天の理(調和・共創・シンプル)」への移行期に必要な心得でなないでしょうか。
前夜(第296夜)にも綴りましたが、「資本主義経済の中で、これまでの私たちの生き方は「力(成長・自己実現)」に集中しがちであり、それがどこかで行き過ぎた結果生じたひずみが、現実社会に問題をもたらしているともいえるでしょう。
個々の成長や自己実現に駆り立てられるあまり、競争や格差によって人間同士が分断され、自然とのつながりも断たれてしまう。
そんな状態から、今、つながりを取り戻し、調和へと導く「愛(分断したものを和合)」への揺り戻しが、地球規模で起きているように思います。私たちはそんな変化の流れの中に生きているのではないでしょうか」(アダム・カヘン監訳者まえがき)

私たちは、コロナ禍・気候クライシスの痛い体験を通じて、エゴイズム(我見・利己主義)から、エコイズム(畏れ・共生主義)へと振り子を戻すことが求められています。

この図式は、以前綴った世阿弥の「離見の見」にある『目前心後(もくぜんしんご)』(第88夜、第188夜、第193夜)を想起させるので、一部加筆引用します。

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—世阿弥(118夜)は『花鏡』に我見と離見をくらべ、「我が目の見る所は我見なり。見所より見る所の風姿は離見なり」と説いて、場における「離見の見」をみごとに集約してみせた。
世阿弥にとっての「離」とは“見所同心”なのである。自分だけでは離にならない。「離見の見」は場とともにある。心はその場の見所のほうにおいていく。

<目は前を見ているが、心は後ろにおいて置け>

世阿弥はそのことをすでに指摘した。この見方を「目前心後」(もくぜんしんご)とも言った。—

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今までの状況は、<目は前(経済)を見ているが、心(なし)は後ろにおいて置け>

後ろに、「何も置いてない」のが現代ではないでしょうか。

大事なことは、
<目は前(経済)を見ているが、心(地球環境)は後ろにおいて置け>

否、畏れと慎みが必要ないま、本当に大事なことは、
<目は前(地球環境)を見ているが、心(経済)は後ろにおいて置け>
でしょう。

その心構えで、「3つエコロジー(環境・第9夜))とエコノミー(経済)」を融合させる。
そこに、ミッションとビジョンが生まれ、各企業・地域の「本業」と「SDGs」の融合があります。

その融合を検討する時に、目の前のハードルが高く感じられることが多いのですね。それは次の一手、チャレンジが必要になるからです。
しかし、ミッションとビジョンを自分たちで再定義することを通して、「夢中・ワクワク」が生まれてきます。
そのステージに辿りつけることが、SDGs成長経営のポイントです。私たちは全力でサポートします。

融合した構想を実践のレヴェルに引き上げるのが、「SDGs×バリューイノベーション」のステージです。
解決のアプローチで、あきらめずに踏ん張ってやり抜くことで光が見えてきます。
『地球・自然は、人間のことを考えてくれない』ことを共通認識して、「連携(横軸)して、自立・自律(縦軸)すること」、「愛(志・Will)と力(Skill)を統合すること」が未来への道筋です。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGsPPT目前心後

SDGsシフト51 「価値創造の知・第296夜」:『未来を変えるために本当に必要なこと』

2020年7月24日 「愛(志・Will)」と「力(Skill)」の和合

前夜は、SDGsの根本となる「Transforming Our World」(私たちの世界を変革する)について綴りました。
危機感や当事者意識という「熱」が本当にあるかないか、持続化するか、で結果は大きく変わってきます。

整理してみると、これを実現するのに必要な前半の力は、「①気づき、②志、③変容」ということがわかります。

第293夜・『2030SDGsゲームファシリテーター』で公認ファシリテーターになったことを記しましたが、
この「2030SDGsゲームカード」体験会(3時間前後)では、上記の「①気づき」を得ることを最も重要視しています。
なぜって、「①気づき」がなければ何事も始まりませんものね。

それは、第8夜(「わかる」ことは「かわる」こと)につながっています。
参考になると思いますので、「わかることは、かわること」(佐治晴夫・養老孟司対談)から引用します。
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—佐治晴夫さんが高校で理科を担当しているエリートの先生たちの研修会に呼ばれての話です。

そこで宇宙の始まりから人間に至るまでの話しをされた時に、国立大学のドクターで立派な業績を持って高校の先生になっている人が佐治さんのところにきて、

「今日先生がお話しされたようなことは、私は全部知っています。ビッグバンが起こる前に、どういうゆらぎがあったか、そこのところの数学的な話が聞きたかった」というわけです。そこで僕は彼に言ったんですよ。
「先生がそういうことをよく知っていらっしゃるということは僕にも想像できるけれど、僕から言わせていただくと、宇宙のことをあなたが勉強して知ることによって、あなたの人生がどう変わったかということをもって、知る、ということなのです。
あなたは生徒に、授業を通して彼らの人生をどのように変えられるかということを念頭において、地学の講義をしていますか?」

そう言ったら、彼は黙りましたね。
一番そこが問題ですよね。だから僕は「わかる」ということは「わ」と「か」を入れ替えて「かわる」ということだと思っています。—

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「気づき」から「わかる→かわる」に多くの人たちが『変容』することが望まれます。
有料の『2030SDGsゲーム』体験会に参加されることで、その参加者は「アクティブ」なマインドであることがわかります。
更に参加者の未来を変えるためのエッセンスをご紹介します。

それは、SDGs根本の「Transforming Our World」(第295夜)から「わかる→かわる→変容」するための「2つの力」です。
まず、それを知ることで、自分の中に、まだ何が不足しているのかを認識することができます。
それを『未来を変えるために本当に必要なこと(最善の道を見出す技術)』(アダム・カヘン著)から編集しました。

その「2つの力」とは、

⇒「POWER AND LOVE」(A Theory and Practice of Social Change)

結論から云えば、

⇒本当に未来を変えるためにには、「愛と力」が必要であるということ。

「監訳者まえがき」から加筆引用します。
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—さまざまな葛藤と試練に直面する中で、カヘン氏は、変革をもたらすのに必要な要素は、「力」と「愛」であるという洞察に至ります。
「『力(パワー)』とは「成長・自己実現」へと駆り立てる力、そして『愛』とは「分断したものを和合(ユニティー)」へと導く力であり、
この二つを統合することが、「新しい現実を生み出す」ためには不可欠であるとカヘン氏は語ります。

「愛なき力は暴力的で支配的であり、力なき愛は感傷的で停滞を生んでしまう」
(「愛なき力は暴力であり、力なき愛は無力である」キング牧師)

愛と力は補完関係にあり、どちらか片方に偏るのではなく、両方を統合的に使うことが新たな現実を生むための鍵であるとカヘン氏は説いています。

この洞察にあてはめて現実を考えてみると、資本主義経済の中で、これまでの私たちの生き方は「力」に集中しがちであり、それがどこかで行き過ぎた結果生じたひずみが、現実社会に問題をもたらしているともいえるでしょう。
個々の成長や自己実現に駆り立てられるあまり、競争や格差によって人間同士が分断され、自然とのつながりも断たれてしまう。
そんな状態から、今、つながりを取り戻し、調和へと導く「愛」への揺り戻しが、地球規模で起きているように思います。私たちはそんな変化の流れの中に生きているのではないでしょうか。—

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いかがでしょうか?

自分(達)の中に、「愛(志・Will)」は足りていないか、「力(Skill)」が不足していないか、を是非内省されてみてください。
多様な業種業態をご支援してきましたが、結果的に成長・成功につながっていくのは、経営者に中に「愛(志・Will)」が充満している場合が多いことを経験してきました。
「愛(志・Will)」があるということは、方向性にブレがなく「大目的」につながり、『このゆびとまれ』で「力」の不足をコラボレーションで補うことができるからです。

そう、「愛(志・Will)」は目的であり、「力(Skill)」は手段です。ご支援する経営者の方とは、上記の十分な話し合いを行います。その明確なサポートが将来の行方を左右します。
つまり、「愛(志・Will)」があることで、目指すこと、目的、ビジョンが明確になり、そこから不足していることも明確になります。この頃は「大目的を再定義」することで、次の成長に向かうタイプのご支援が8割くらいになっています。

そして、いまは、一社単独で「新しい現実を生み出す(=変容・Transforming)」をことはなかなかできません。大目的に共感し、連携する時代です。

自分は、それを25年前に、社長直轄「ヒット商品緊急開発プロジェクト」(第14夜)のリーダーとして挑戦・実践してきました。異業種100社くらいと打ち合わせを行いました。
こちらの情熱と将来ビジョンと信頼関係で、協議を重ねて、「異業種コラボによる連続ヒット商品」をプロデュースして、結果を出してきました。
そうやって、二つ(愛と力)を統合することで、「新しい現実を生み出す(=変容・Transforming)」ことができるモデルを世の中に提示しました。

いまは、「Transforming Our World」(私たちの世界を変革する)という目的を踏まえて、企業・地域と連携して、2030SDGs17ゴールを達成することが生業です。
そのためには、「①御社の本業」と「②SDGs」を統合し、顧客を世界を幸せにする「③新しい価値創造のエンジン」を紡ぎだすことをメインにご支援しています。
それは、「愛(情熱・目的・ビジョン)と「力(価値創造・異業種コラボ等)」を統合することで、「新しい現実を生み出す(=変容・Transforming)」こと。

つまり、「気づき」⇒「使命+ビジョン」⇒「構想」⇒「実行(イノベーション)」⇒「新しい現実を生み出す(=変容・Transforming)」
という一気通貫が成長・成功のポイントです。
(第67夜に成長への道筋を体系的にまとめています)
その成功への流れ(プロセス)は、「ヒット商品緊急開発プロジェクト」(第14夜)に培って磨き上げました。

私たちは経営者と社員の方たちとの三位一体でプロジェクトを組んで、全体をファシリテート&ナビゲート(水先案内)しています。
それは、人財創生が、事業創生・地域創生につながり、持続化の肝(きも)だからです。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGsPPT未来を変えるために

価値創造の秘訣01

SDGsシフト㊿「価値創造の知・第295夜」:『Transforming Our World』

2020年7月22日『おまえは、男じゃないか』

本夜は、「SDGsシフト」をテーマにした節目の50夜にあたります。
それゆえに、SDGsの根本・本質の内容を少し濃い目に綴ろうと思います。

さて、日本中・世界中が、昨今のコロナ禍、異常気象というキツイ、ツライ体験をすることで、ますます「SDGs」の理想・存在についての意味を納得し関心が増しています。
それらの災禍は、従来のやり方や考え方では手に負えずに、SDGsの17ゴールである「貧困」「社会(医療)インフラ」「地球環境」と深くかかわっています。

具体的に見ていきましょう。
①毎年、毎季節に訪れる天災(気候クライシス)により人間の生活のための場所が次々と消失しています。
⇒命が奪われれ、また復興のための経済的損失は大きいものがあります。
⇒従来の基準・対応ではパッチワークとなり、これらの常態の災禍(さいか)に全く適応できません
②コロナ禍に対して、「社会(医療)価値」と「経済価値」の両輪を回すことが上手にできていません
⇒第2波や違う種類のウィルスが発生する可能性も高いことが予想されています
⇒スムーズな経済再開ができず、倒産・貧困が増大することも現実の課題です

上記の①気候クライシス、②コロナ禍、更には、③少子高齢化、
等々の大課題は、以前の状態に戻りたいという願いは強くとも、引き返すことはできません。

「①気候クライシス」で云えば、「想定外の雨量(記録的豪雨)」という新常態が当たり前(常識)であるとしてとらえれば、それを克服するために、都市やまちづくりの基準や取組みも大きく変わってきます。
『変革』を通してそれを克服できれば、社会共同体の大向上をはかることができます。そのBeforeとAfterの様相は大きく異なりニュースとなります。
「異常気象が世界中に起きること」は常態化していますから、その変革の内容は世界が注目して、地球共同体に役立ちます。

同様に、②コロナ禍、③少子高齢化も、その課題克服は世界に役立ちます。
そして、それらへの変革は即『日本の新成長産業』へとつながることは間違いありません。

それは、新しい価値創出(=イノベーション)であり、持続的な雇用を生み出し、世界の幸せにつながります。
そして、それはSDGs17ゴールの幾つかの成果に直結します。

必要な認識は、「復興(元に戻す)することではなく、再興すること」です。
必要なことは、「新常態を認識して、持続化社会の理想を描くこと(=ビジョン)」です。

それに関係して、日本の癖を「連塾・方法日本Ⅲ」(松岡正剛著)から引用します。
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—これも前回お話したように、日本は「制定法」を知っていながら多くは「判例法」を中心にしてきたということも関係していると思います。
制定法というのは、アメリカがそうですが、理想があればその理想に応じて法を作って、その法そのものが現実になるという考え方です。
ところが日本は、たとえば北朝鮮の船が新潟にきているのだから、「あれをまず止めよう」というために、あとから法を作る
低年齢化した少年犯罪がふえると、それを取り締まるには18歳以下の犯罪法を作りましょうというふうになる。
現実が先にあって、つねに法がそのあとについていく。シーレーンが専守防衛になるのも、こういうところがあるせいです。—

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新型コロナウイルスの対応で、日本政府や行政が、後手後手になってしまうことと関係していると想いませんか?
「GO TO トラベル」キャンペーンも場当たり的で、私たちは、日本の政府と行政の「ビジョンとオペレーションの欠如」を目の当たりにしています。

それは、理想の姿を描くこと、つまり、『ビジョン』を描くことの欠如にあります。
その点において、大阪府知事は情報収集して、現時点での理想の姿・様相を決めて実行するというところがメディアや国民から支持されているところです。

上記の①気候クライシス、③少子高齢化、についても、復興ではなく、再興(新成長)に向けた同様のビジョン(理想の姿、様相)を描くことが肝要です。
さて、ビジョンを描くにはその前段でコツがいります。それはリーダー(実行者)の「心得・心構え」です。

ということで、本夜はここからが本題です。

「SDGsとは何か?」

というテーマで、講演やセミナー等で参加される経営者の皆さんの「SDGs取組みの魅力ベスト3」を第279夜に綴りました。
要約すると、
1.成長市場・成長経営への期待。(社会変化、ゲームチェンジ)
2.グローバルスタンダードである。(大きい潮流であり、世界市場に直結している)
3.求人、就職のアドバンテージ。(選ばれる会社になる指標)

そうなのですが、これは「SDGsの入口」です。
SDGsに限らず、事業・会社が成長・成功に向かうかどうかは、経営者のマインド(心得・志・本気)が大きく影響するのを経験してきました。

「SDGs」のおさらいをすると、
SDGsとは、人類の未来を変えるために掲げられた世界共通の目標です。ここには、『2030年に向かうビジョン』があります。
貧困や不平等や環境破壊・・・、深刻化するさまざまな社会問題を解決しなければ、「地球に未来はない」と世界中の国々が危機感をもって、2015年9月に採択されました。

その採択された文書の表題は、

「Transforming Our World」(私たちの世界を変革する)

⇒これが最も重要な「心得・志」です。

このTransformingは、変革や変容とも訳されます。

⇒人類の未来をよりよいものに変えるために「もう後戻りしない・覚悟する」ということ

よく「Transforming」のイメージを理解してもらう例えとして、
・オタマジャクシがカエルになる
・蛹(さなぎ)が蝶になる
がよく使われます。

質が変わる、形態・状態、生態が変わって、「変態」しています。
「変態」することで、社会・環境・経済を好転換していくということです。

さて皆さん、これまでの延長線上(10年後)に、会社・地域の成長を描けますか?

その上で、「Transforming」するために経営者に必要な「心得・志」を綴ります。
それは、「志」「本気」を基盤にした『意識の転換・変容』です。
その『志・意識の転換・変容』が先にあって、後にビジョン(理想の姿、様相)が創られるという順番です。

ここで恥ずかしながら、「変容(Transforming)」についての自分の体験を綴ります。
(この頃、SDGs勉強会でお伝えして少なからず反響があったのでお伝えします)

それは、前回の東京オリンピック(1964年)が開催された自分が小学4年の時の父兄参観日のことです。
最初の参観授業から私の母が着物姿で背筋を伸ばして、教室の後ろに立っていました。

友人が背中をつっついて
「おまえのお母さんがきてるぞ」と。

その時まで、恥ずかしがり屋で、勉強もそこそこで、

先生からの「誰かわかる人いるかな?」

の全4時間の授業で手を上げることはできませんでした。

家に帰ると、母が座って待っていて、

「おまえは、一度も手をあげなかった」
と小さな妹がいる前で、泣き崩れました。衝撃でした。
そんな母を一度もみたことがありませんでした。

そして、明治時代の気質を持っていた母は、

「おまえは、男じゃないか」

と泣きながら迫ってきました。

その日を境にして、自分の意識は大きく変わり、変容しました。
・予習をすること
・授業中は先生の目をみること

そのことで、小学校5年の時には、好きな理科と算数の成績が最高の「5」になり、
都会の小さな小学校でしたが、卒業するときは首席になっていました。

自慢をしているわけではありません。
自分の姿は変わらないように見えるかもしれませんが、
中身の意識が変わり、本気のモードになったのです。
あたかも、動きの悪いさなぎが蝶になったように。

前職パイオニア社勤務で、ホームオーディオ事業が急激な右肩下がりになった時(1992年)に、
「これは拙い」
と思いました。

仲間たちと検討し、13年後の2005年にオーディオ事業の大きな転機・転換が訪れることが洞察できました。そしてビジョンを打ち出しました。
その時系列を経営会議(1992年)で発表しました。それに対して役員からは大きな反発がありました。(実際の13年後、大きな転換が業界を襲い、オーディオ事業は変容に向かいました)
その後、社長直轄で「ヒット商品緊急開発プロジェクト」のリーダー(1995年)として、異業種コラボで連続ヒット商品をプロデュースして、新しいビジネスの型を会社に、世の中に提示しました。

経営会議では、「これがダメだったら、会社辞めます」

と社長に伝えました。
その時も、役員からパワハラがありました。
(こちらの将来ビジョンと従来の価値観の役員とぶつかるので、それはそれはたいへんなのですが、将来を担う若い人たちからは大きな励ましと支持がありました)

この関連の詳細は、下記をご覧ください。

・第11夜:イノベーションの心得「本気・本質・本流」編
・第13夜:倒産、そして新価値創造
・第14夜:社長直訴そしてヒット商品緊急プロジェクトへ
・第15夜:危機意識、不確かな時代を読み解く方法

前職で、「将来の大事」が起きることが予想できたときには、
母の「おまえは、男じゃないか」が自分を奮い立たせ、必ず背中を押します。
その「意識・志・ビジョン」があるかないかで、将来は大きく変わってきます。

もちろん、やぶからぼうに前にすすむのではなく、
その事業・会社・地域の「本来と将来」を深く・高く・広く読むことがとっても重要です。
(後手後手にならずに、先手を打つこと)

・第15夜:危機意識、不確かな時代を読み解く方法
・第126夜:未来は既にここにある

さてさて、「Transforming」には、イノベーションが必要ですね。

・第31夜:アイデアのつくり方
・第32夜:イノベーションの真髄
・第33夜:禅と価値創造

そのため、「SDGs×イノベーション」ということがセットになります。

整理すると、「Transforming(変革・変容)」のためには、
1.意識の変容=ミッション
2.意識の表出=ビジョン
3.意識の現出=イノベーション

の段階を進むことがお分かりいただけると嬉しいです。(新価値創造研究所のHPに記載しています)
「ミッション(本来・志)・ビジョン(将来)」の経営者の本気がなければ、「Transforming(変革・変容)」にはなかなか届きません。

経営者の「SDGs取組みの魅力ベスト3」を上記で上げましたが再度記します。
①成長市場・成長経営への期待。(社会変化、ゲームチェンジ)
②グローバルスタンダードである。(大きい潮流であり、世界市場に直結している)
③求人、就職のアドバンテージ。(選ばれる会社になる指標)

それらは、『SDGs成長経営』の分子(上半身)の部分です。
「Transforming(変革・変容)」を見据えて、本気の意識で、志を持って、会社・事業の「本来と将来」をとらえることが「分母」(下半身)になります。
分母をしっかりさせることが、成長への本筋です。
・第27夜:志(こころざし)

参考に、この連載の第67夜に上記成長への道筋を体系的にまとめています。
1.自分を変える:危機意識・情熱力
2.他者を愛する:幸せ想像力
3.余白をつくる:本質創造力
4.舞台をつくる:仕組構想力
5.関係をつくる:伝える力・伝わる力
6.信頼をつくる:巻き込む力・巻き込まれる力
7.成功をつかむ:すぐやる力・やり抜く力

これが本道です。

そして、共に、五方良し(第276夜)の持続的世界と世間を創りましょう。
『五方よし』
1. 売り手よし
2. 買い手よし
3. 世間よし
4. 地球よし
5. 未来よし

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGsTransforming Our WorldPPT

SDGsシフト㊾「価値創造の知・第294夜」:『つながっている、生かされている』

2020年7月12日 「21世紀に生きる君たちへ」のメッセージ

私たちの目の前に、コロナ禍と異常気象が猛威をふるっています。
しかし、私たちはそれらに文句を言えず、以前よりも“自然の畏れ”を感じています。

ここで俄然、司馬遼太郎が子供のために書いた「21世紀に生きる君たちへ」のメッセージが心に響いてきます。
その肝心なところを引用します。

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—もっとも、私には21世紀のことなど、とても予測できない。
ただ、私に言えることがある。それは、歴史から学んだ人間の生き方の基本的なことどもである。

昔も今も、また未来においても変わらないことがある。
そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動植物、さらには微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているということである。
自然こそ不変の価値なのである。なぜならば、人間は空気を吸うことなく生きることができないし、水分をとることがなければ、かわいて死んでしまう。

さて、自然という「不変のもの」を基準に置いて、人間のことを考えてみたい。
人間は、--繰り返すようだが--自然によって生かされてきた。古代でも中世でも自然こそ神々であるとした。このことは、少しも誤っていないのである。
歴史の中の人々は、自然をおそれ、その力をあがめ、自分たちの上にあるものとして身をつつしんできた。

この態度は、近代や現代に入って少しゆらいだ。

「人間こそいちばんえらい存在だ」

という、思いあがった考えが頭をもたげた。21世紀の現代は、ある意味では、自然へのおそれがうすくなった時代といっていい。

—「人間は、自分で生きているのではなく、大きな存在によって生かされている」
と、中世の人々は、ヨーロッパにおいても東洋においても、そのようにへりくだって考えていた。
—この自然へのすなおな態度こそ、21世紀への希望であり、君たちへの期待である。そういうすなおさを君たちが持ち、その気分をひろめてほしいのである。

—鎌倉時代の武士たちは、
「たのもしさ」
ということを、たいせつにしてきた。人間は、いつの時代でもたのもしい人格を持たねばならない。人間というのは、男女とも、たのもしくない人格にみりょくを感じないのである。

もう一度繰り返そう。さきに私は自己を確立せよ、と言った。自分には厳しく、相手にはやさしく、とも言った。いたわりという言葉も使った。それらを訓練せよとも言った。
それらを訓練することで、自己が確立されていくのである。そして、“たのもしい君たち”になっていくのである。

以上のことは、いつの時代になっても、人間が生きていくうえで、欠かすことができない心構えというものである。—

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さて、「SDGs」とは何でしょうか?

それは、「人類の未来を変えるため」に掲げられた世界共通の目標です。
貧困や不平等や環境破壊・・・・・深刻化するさまのざまな社会問題を解決しなければ、「地球に未来はない」と世界中の国々が危機感をもっています。
そこで2015年9月、国連は、SDGs(Sustainable Development Goals : 持続可能な開発目標)「誰一人取り残さない」という理想を掲げ、17の目標を2030年までに達成しようとしています。
学校や企業や団体、私たち一人ひとりがSDGsに関心を持って挑戦することで人類の未来が変わるのです。—

と学校の場で、上記の内容を生徒たちは学習しています。

・自分たちの未来がえぐり取られているのではないか?

と若い人たちは様々な情報から感じています。
20世紀を生きてきた私たちは、これまでの考え方や生き方を変容していくことが求められていますね。

さて、コロナ禍と異常気象を身近なところで、SDGs17の目標と紐づけてみましょう。
◆コロナ禍
・不要不急のおでかけをしない
・自粛によって売り上げがとまった
・イベントができない
・観光客がこなくなった
・固定費、家賃等の支払いができない
・経営悪化
・リストラが大々的に
・自粛によって、1~2か月で倒産に追い込まれた

・保育所閉鎖
・介護施設閉鎖
・病院経営悪化

・テレワーク
・オンライン授業
・オンライン診療
others

そのことで一体何が起きたのでしょうか?
目標1.貧困
目標3.健康的生活、福祉促進
目標4.公正な質の教育
目標5.ジェンダー平等
目標8.持続可能な経済成長、雇用
目標10.各国間の不平等是正
目標12.持続可能な消費生産形態
目標16.説明責任のある包摂的な制度
目標17.グローバル・パートナーシップ

◆異常気象
⇒もう異常気象ではなく、ニューノマルですね。
目標1.貧困
目標2.持続的な農業
目標3.健康的生活、福祉促進
目標4.公正な質の教育
目標6.水と衛生の利用可能性
目標7.持続可能なエネルギーアクセス
目標8.持続可能な経済成長、雇用
目標9.強靭なインフラ構築
目標11.強靭な人間居住
目標12.持続可能な消費生産形態
目標13.気候変動の緊急対策
目標14.海洋・海洋資源の保全
目標15.陸域生態系の保護、回復
目標17.グローバル・パートナーシップ

さて、ご覧になっていただければ、コロナ禍、異常気象のそれぞれが単独で課題を解決すればよいのではなくて、各目標1~17を横断し、つながっていることがよくわかります。
このコロナ禍、異常気象で、ほとんどの目標を網羅していますね。

SDGsの到達目標は、「経済・環境・社会」の3側面にわたっています。
コロナ禍、異常気象が、「経済・環境・社会」を横断して大打撃を与えていることは皆が体験してきたことです。
その解決の中で、政治・行政がリーダーシップを発揮できずに、都内では10万円給付が2か月過ぎても届かないことや、教育や企業の現場等でIT化が遅れていること等、数えきれない事象があります。
今も続くその遅れと仕組みに私たちががっかりしているのです。先手を打たないで、「先送り」ばかりしてきたツケが回ってきたのです。そのことについては、第287夜「懸命と賢明」に綴りました。
(—新型コロナウィルス有事対応の問題は、
「政府・行政・専門者会議は、国民に向かって、『頑張り・一生懸命』を求めていますが、様々な場面で政府・行政・専門者会議に『賢明』が大不足していることです」
それを私たちは目の当たりにしています—第287夜「懸命と賢明」)

近い将来を洞察したときでも、教育現場のIT化の遅れ等も問題ですね。それらについては、以前このシリーズで記しました。

さて、メインテーマの一つは「つながっている」ということでした。
「コロナ禍、異常気象」の問題も「命」「自然との共生」に行きつきます。

⇒「人間は、自分で生きているのではなく、大きな存在によって生かされている」

その前提で、

・「エコロジーとエコノミー」の両立
・「社会価値と経済価値」の両立

つまり、それぞれを別にしないで、デュアル(二つでありながら一つ:第32夜、第82夜)に包摂することが肝要です。
その二つをつなげる(=デュアル思考)ことによって、多くの人々が『賢明』になることがポイントです。

最近、学校の先生から、「小中学校では、儲けることを教えない」との発言を聴いて思ったのは、「儲ける」というとらえ方ではなくて、「価値を生み出す」ことを生徒が主体者・当事者となって創発することが重要ではないかということでした。
そうすると、「決まった答えを早くだすことから、未確定な課題にどう立ち向かうか」という日本の成長を引っ張る人財が生まれてきます。

・「価値」とは何か?
・これから何に「価値」があるのか?
・どうすれば「価値」を生み出せるのか?

コモディティ化(高付加価値の製品の市場価値が低下し、一般的な商品になること)から、格別・別格な価値化が求められています。

そう、日本は「格別な価値」を生み出すことで輝ける国だと確信しています。
この非常時に、以前に後戻りするのではなく、横断的につながりながら、「経済・環境・社会」の3側面の格別な連携価値を生み出すことにシフトする。
どこかで綴りますが、SDGsシフトで未来を変えるための最善の道は、横軸の「LOVE」と縦軸の「POWER」をデュアルに革新していくことです。
それが、政治・行政・教育・企業、そして一人一人に望まれています。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGsつながっている

SDGsシフト㊽「価値創造の知・第293夜」:『2030SDGsゲームファシリテーター』

2020年7月4日 公認ファシリテーター

先週末、「2030SDGsゲームファシリテーター講座」を修了し、公認ファシリテーターになることができました。
受講者は10人で、コロナ禍が落ち着いたボトムで行われたオンサイト講座(=現場・半蔵門)に集いました。

地方からこられた方が多く、3.5日にわたるタフな内容なのでしたが、やはりオンラインにはないオンサイトならではの良さがありました。
・多くの人の様々な反応が感じられること
・休み時間や昼ごはんの悩み相談や雑談等で親交が深まること
・結果、1チームの結束が生まれること
・・・

しかし、遠くから来られる人には移動や宿泊の負荷が大幅に低減されるので「オンラインという様式」が進化していくのでしょう。きっと。

さて、自分が公認ファシリテーターになろうと思ったのは、

これまで、①「SDGsとは何か」という講座や研修、②企業・地域への「SDGs成長経営実践(本番・卒意)」を行ってきて、
その①②と今回の③「SDGsゲームファシリテーター(前段・用意)」を一気通貫でつなぐことで、より迅速に、より良いご理解と未来よし、地球よしの実現に貢献できればと考えたからです。

さて、このカードゲーム「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)」とはどのような内容なのかを簡単にご案内します。
それは、「SDGsの17の目標」を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するゲームです。
現在のわたしたちが作っている社会システム、またそれを創り出してる私たち一人ひとりの意識、つまり行動のベースになっている私たち一人ひとりの世界観や価値観を、ちょっと立ち止まって気づき、
また同時に現在のわたしたちが作りえていない社会や行動の可能性にも気づくことができます。
現実の世界やカードゲーム世界の双方をリンクしながら、さまざまな価値観や違う目標を持つ人がいる世界で、我々はどうやってSDGsの壮大なビジョンを実現していくのかを学んでいくものです。

ファシリテーター養成講座の「3.5日」というのは、初日夕方のカードゲーム体験を0.5日とっているためです。
講座を受講するためには、事前に「2030SDGsカードゲーム」体験会に参加することが必要です。そのため、カードゲーム体験は2回行うことになりますが、予習をした2回目の体験は、1回目とかなり違う体験ができることで奥行と幅広さを感じることができました。
今回の体験も通して、志のある多くの方たちに、公認ファシリテーターになって欲しいと思いました。次のステップとして、あらゆる場を通して自分もそのサポートをしてゆきます。

さてさて、これまで、この「価値創造の知」シリーズの最後部には、

・価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

と記してきました。「創生」を目的にしているのです。

今回、公認ファシリテーターとなることで、下記のような方たちに、
「SDGsカードゲーム」と「SDGs成長経営」の両輪をお伝えしていきたいと思っています。

①事業創生:「本業×SDGs」を融合して事業創生を実現したい個人・会社の方たちへ
②地域創生:「SDGs×イノベーション」で地域創生を実現したい方たちへ
③人財創生:上記創生を実践できる人財研修/セミナー&教育の現場の方たちへ

そこには、入門編から実践編の道筋をご用意しています。
コロナ禍なので、オンサイト(現場)とオンラインの双方を検討します。

そこで大切なことは、このコロナ禍も同じ構図なのですが、

・人間を包む3つの世界(①地球環境②社会環境③心の環境)の融和実践
(第9夜:3つのエコロジー)
・「エコノミー(経済)」×「エコロジー(共生)」の両立(第291夜)
・「本業」×「SDGs」×「価値創造」の実現(新価値創造研究所HP)
 を実践できる人財を迅速に輩出することを意図しています。
是非、第281夜(SDGs成長経営に必要な3つの力)を参考にご覧ください。

最後になりますが、本夜は「SDGsシフト㊽」と48回目になります。
自分は、「SDGsシフト!」を2030年までのライフワークに定めたことを公言してきました。

今回の公認ファシリテーターを契機にして、更に多くの方たちと交流・交歓して、地球よし!未来よし!に貢献してゆきます。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
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SDGsシフト㊼「価値創造の知・第292夜」:『見えざる手・自立へのシナリオ』

2020年6月1日 つむぎだす未来

20年後、50年後の『地球の幸せ、人類の幸せ』を想像したときに、
これまでの「欲望の経済」の延長線上にある二酸化炭素やゴミ等の排出で
地球環境、社会環境が壊れてしまって、「人類危機」になることが容易に洞察できます。

その視点から、今回の「新型コロナウイルス」出現によって、この数か月に生じたことは
・空がきれいになった
・海がきれいになった
という「SDGs」が求めている重要な結果です。

その様な意味で、「新型コロナウイルス」は地球危機、人類危機を遅らせてくれました。
更に言えば、これからどのようにライフスタイルや価値観を変えたらいいかというヒントを切実な状況から与えてくれていると思いませんか?

「見えざる手」が働いているのです。

その様な「気づき」が「気づき」を増幅して、あっというまにSDGsが時代全体を包んでくれることを期待しています。
→禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)

というたとえがありますが、

幸福と不幸は表裏一体で、かわるがわる来るものだということを云っています。

私たちは人生の中で、禍(わざわい)があることで、それをバネにして前進することで福(さいわい)を呼び込む経験を何度もしてきました。

今回の新型コロナウイルスで間違いなく地球環境は良くなりました。切実な命のことを考えれば、やれないことはないのです。

ここでの気づいた「禍(わざわい)をどう福(さいわい)に転換」するか?

いま、これが試されるのではないでしょうか。

谷口正和師匠が著した「自立へのシナリオ」(2011年12月出版)から加筆引用します。
---------

●『 未来をにらんで立ち上がる力、
自分の力で立ち上がる力、
今、このふたつが求められている』
~自己解決の項目を産業化せよ~

谷口正和師匠は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の後に、
私たちが生き延びるためのコンセプトとして

・サバイバル(SURVIVAL)
・サスティナビリティ(SUSTAINABILITY)
をひとつに繋いだ『SURSUS』と命名。

問題は、「いま私たち自身が生まれ変わることができるか」であり、
「何を価値基準とし、どこに向かって、どのように進んでいくか」である。

●経営は「他社依存」では成立しません。
「自分依存」、つまり、自分の中でマーケットや顧客を創造し、自分の中で顧客を成長させ、自分の中でそのビジネスを継続させることです。—
—「自立とは何か?」
それは、自分で課題を解決できる比率をあらゆるジャンルにおいて高めることだ。その自己解決の精度を高めると、プロフェッショリティが生まれてくる。—

●私が申しあげたいのは、
「未来に対する直観、未来へのシナリオをしっかり確認することによって、重要な課題解決のためのさまざまな方法と道具を産業化せよ」ということだ。—
—私たちにとって何が「サバイバル」なのか。「サスティナビリティ」のためにはとことん変化に対応しなければならないのだ。
ダーウィンの進化論を持ち出すまでもなく、変化に対応できなければ、人類は地球上に存在していなかただろう。
変化に対応することこそ、「サバイバル&サスティナビリティ」コンセプトの第一義である。

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まず、私たちに必要なのは「気づき」です。
今回のコロナ禍で、様々な業種の方たちが「自立へのシナリオ」を検討して実行されました。
切羽詰まると力を発揮する人と受け身のままの人がよくわかる時間でもありました。

いま時代が、人々が求めているのは未来に向けた、先手を打てる構想力です。
そして、これから個々人に重要になるのは「SDGs」を起点とした「自立への構想・シナリオ」です。

ともに、創り上げましょう。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

自立へのシナリオ

SDGsシフト㊻「価値創造の知・第291夜」:『ガイア(Gaia)思想とコロナ危機』

2020年5月31日 「地球とは一つの巨大な生命体である」

「ガイア(Gaia)」という言葉を多くの人は聴いたことはあると思います。
「アース(Earth)」とはどう違うのでしょうか?

「ガイア理論」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
ガイア理論とは、地球と生物が相互に関係し合い環境を作り上げていることを、ある種の「巨大な生命体」と見なす仮説である。ガイア仮説ともいう。
ガイア理論は、NASAに勤務していた大気学者で、化学者でもあったジェームズ・ラブロックにより1960年代に仮説が提唱された。
ラブロックは当初、この理論を「自己統制システム」と命名したが、後に作家のウイリアム・ゴールディングの提案により、
ギリシア神話の女神「ガイア」にちなんだ名前へ変更した。

自分と「ガイア理論」の出会いは、前職パイオニア社でオーディオ事業に翳りが顕在化した1992年ごろのことです。
21世紀のオーディオ事業の将来を洞察したときに、これまでの20世紀のビジネスモデルの見直しとして
・「ディスクレス」
・「エコロジー(共生)」
・「複雑系」

を考慮した世界観が必要になると思いました。
その後、第9夜で綴りましたが、「三つのエコロジー」(フェリックス・ガタリ著)を読んで、

・「ガイア理論」:地球と生物が相互に関係し合い環境を作り上げていること
・「三つのエコロジー」:「環境・社会・精神(心)のエコロジー」の三位一体理論

から、

・「エコロジー(静脈)×エコノミー(動脈)」
・「ハードウェア×ソフトウェア×ヒューマンウェア」

の融合が21世紀には必然という確信がありました。

1990年から、谷口正和師匠が主宰する「エコロジー研究会」に参加していて、
そのご縁で、エコロジー商品の代表となる「ピュアモルトスピーカー」をプロデュースすることができました。
30年前から、「エコロジー(静脈)×エコノミー(動脈)」が自分の心と頭に棲んでいます。

さて現在の「コロナクライシス」ですが、グローバルエコノミーの影響で地球が痛んできたことと大きく影響しています。

京都議定書・パリ協定等、気候変動に関する国際的枠組みは、世界の多くの人たちの思いに届きません。
その反省の上に、2030年に向けた「SDGs」の思想と活動があるのですが、その最中に、全世界に打撃となるコロナクライシスが登場しました。
それは、人と人との接触、交流が人の命を危うくするというものでした。
グローバリゼーションとは、良いものも悪いものも運んでくる陰陽の世界でした。

生態系が壊れて、生物が生存できる領域・場所が狭まり、縮まってきて、人間がいる領域に生物が入り込んでいるニュースが多くなっていますね。
今回の新型コロナウイルスもそこから感染した事例のひとつである可能性が高いと思われます。
気候クライシスが、将来にわたり感染症危機、経済危機を引き起こすことを目撃することが洞察されます。

つまり、SDGsとコロナクライシスは深いつながりがあるということです。

これは「ガイア思想」とリンクしてきますね。
「地球とは一つの巨大な生命体である」とJ・ラブロックは語っています。

もう一つ、「ホメオスタシス」という言葉があります。
ホメオスタシスは、生態恒常性と呼ばれる概念で、生態は何か変化が起こると、それを元の状態に戻そうとするために、様々な変化が生じるということである。
例えば、体温が下がると鳥肌になり体温の低下を防いだり、体を震えさせて強制的に運動を起こして体温を上げるなど。
このような、安定した状態を保つために、内分泌系、自律神経系、免疫系などに変化が起きる機能をホメオスタシスという。
ホメオスタシスは生命活動の基本であり、これが正常に機能しているから生態は命を維持することが出来る。

地球は「ホメオスタシス」機能を持っていて、それが気候クライシス等となって現れるということ。
多くの科学者がそれに警鐘を鳴らしています。日本でもここ数年に気候危機が顕在化して、地方経済に大きな痛手があります。

さて、今回の騒ぎで、地球環境は大きく改善されました。多くの人の命がかかわるとなると経済活動をSTOPさせるのです。
しかし、経済活動がSTOPすることで失業率が上がると、自殺者がコロナウイルスで死ぬ方たちの人数を上回るようになります。

短期的にみれば、「医療危機と経済危機」を両立させる仕組みをつくることです。
「PCR検査数を増やす」ということは、「見える化」して「不安から安心」へ移行するということです。
デジタルフォーメーション(DX)とは、「見える化」して「魅せる化」して「SDGsに貢献」するということです。

中長期的にみれば、「地球環境」を抜本的に良くするということです。
再度記しますが、今回の騒ぎで、地球環境は大きく改善されました。
上記に綴ったように、地球環境が良くなることが、感染症クライシスを遠ざけることになります。
そして、「地球環境と経済環境」を両立させること。
それには、人々の心の環境(自覚と覚悟)が求められます。第277夜(3つのエコロジー)

そこには、これまで「後手後手」ではなく、「先手先手」のリーダーシップが求められます。
政治は「先送り」「責任逃れ」することで事態を悪化させていて、その体質から脱却することが「令和の時代」と認識されること。
そのポイントは、第283夜(「賢明=インテリジェンス」)と第284夜(『使命⇒概念⇒仕組』)に綴っています。

企業、行政が取り組むことは、

・本業×SDGs

を統合させることです。

それは、新価値創造研究所のトップページ(https://shinkachi.biz/)に大きく謳っています。

---------
—結論を先に云いますと、これから2030年に向けて、全ての経営の成長・成功の秘訣は、
「本業とSDGsを結び付けて、持続可能な成長価値(コア)を創り出すこと」
つまり、『①本業×②SDGs×③価値創造』を
三位一体にした『SDGsシフト経営』
の先取りにあると実感、確信しています。—
---------

アフターコロナでは、ガイア思想を自覚されて、是非「SDGs×本業」を検討されてください。
それが、会社の地域の「経営戦略」に直結します。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGsガイア思想

 

SDGsシフト㊺「価値創造の知・第290夜」:『災い転じて福となす』

2020年5月17日 来し方行く末(こしかたゆくすえ)

新型コロナはもちろん禍(わざわい)なのですが、

「災い転じて福となす」

ということわざがあります。

その意味は、
「身にふりかかった災難を活用して、そのまま自分に役立つものとして利用するさま」
あるいは、「厄介ごとが一転して幸福の種に転じるさま」
(【出典】‎: ‎『戦国策』 『史記』蘇秦列伝)

新型コロナによっての自分なりの気づき(情報)、教訓を「3つのエコロジー」(第277夜)で整理します。

1.地球環境視点
経済活動がダウンして、
①空気がきれいになった
・世界中のの空が澄み渡り遠くまで見れるようになった
②水がきれいになった
・インド洋海岸やイタリア運河がキレイになった
③石油使用量の大幅減少
・大気中のCO2が減った

2.社会環境視点
①リモートワーク
・在宅勤務
・テイクアウト増
・満員電車、航空機発着減
・時差通勤推進
・不要な移動の禁止
②ECの一般化
・ネット化
・キャッシュレス化
③副業、地方在住の増加
・従業員シェア
・生活様式
④知事、政治家の資質
・リーダーシップの有無
⑤衛生面
・日頃からの手洗い、うがい、手の消毒の大事さ

3.心身環境の視点
①日常ストレスの削減
・心の余裕の人も
・通勤ストレスからの解放
②命を考える
・命を大事にする
・日々の日常の大切さ
③生き方、趣味の見直し
・人間らしさ

さて上記は、『SDGs』の素直な大目的である

⇒いまよりも良い未来、地球にしたい

という全世界の人々の想いと共通しています。
SDGsの2030年に向けたその途上での挫折に、多くの教訓とヒントをくれたと思いませんか?

⇒災いを転じて福となさねばならない!

・医療と経済の両立
・地球環境と経済の両立
・資本主義と共産主義の両立

おそらく、人類が「SDGs達成に本気になる」には、今回の新型コロナ以上の「強力な災い・打撃」を受けなければ無理かもしれないと思うのは自分だけではないと思います。
「欲望の資本主義」を超えるには『大いなる賢明・知』が求められると思います。(第289夜:禅×コロナ×SDGs)

⇒ ZEN × イノベーション(価値創造)
⇒ LOVE × POWER

の両立が望ましい。
それは、JAPANの出番だと思っています。
是非、挫折を超えて強くしなやかに連携していきましょう。

さて、第172夜(なぜ、倒産?)に、変化に対応できないで失敗した事例をあげました。
-------

—成功と失敗はコインの裏表の関係にあるます。多くの失敗と挫折の先に、成長があります。
成功はいくつかの要因の組合せですが、失敗は究極的には一つの判断ミスによるもの。
例えるなら、成功とはブロックを地道に高く積み上げることであり、失敗とはブロックの山のどこか一か所に異常な力が加わることで一気に崩れるイメージです。
成功の要因と違って、失敗は原因を特定できる分、ダイレクトに役立つのです。・・・

-------

「ピンチはチャンス!」(第288夜)なのです。
現在のコロナ禍から、「来し方行く末(こしかたゆくすえ)」をしっかり考えなければいけない分水嶺にいます。
私たちはアンテナを高くして、多くの痛みと悲しみを超えて、よりよい生態系、未来社会、地球を共に創り上げましょう。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGs災い転じて

SDGsシフト㊹「価値創造の知・第289夜」:『禅×コロナ×SDGs』

2020年5月14日 Reconnect=本来・大元にあなたに再びつながること

いま新型コロナ禍により、非常事態宣言前の「仕事のやり方」、「欲望の資本主義」に振り回されていたライフスタイル、価値観を将来的に見直す機会となっています。

・これから私たちはどう生きるべきなのか?

と自粛中に自問自答をしていました。

その最中に「禅×21世紀」の放送がありました。

「のん語り」で、
・禅の英知は高度情報社会となった21世紀こそ必要!
・マインドフルネスと瞑想と禅の関係とは?
・コロナへの知見も加え世界に名高い禅僧藤田一照と川上全龍が科学と経済万能の世に心と身体と環境の大切さ示す!
放送の中では、尊敬する知人のエバレット・ブラウン氏(未詳俱楽部)も登場していました。

そこで語られていた内容は、
・SDGs
・価値創造の知
と深い大いなる関係がありましたので、エッセンスをお伝えします。

◆座禅について
座禅は、人間という存在の全体性を味わう体験です。全体性とは「心、身体、環境」という三つの間の関係です。
私たちの身体、心、環境は常に相互に作用しています。それが私たちの「命」を形づくっています。
しかし私たちは、環境から切り離された存在だという考えに駆り立てられています。
座禅は、私たちが「命の原型」に戻るためのダイレクトで率直なアクションです。

◆西洋(マインドフルネス)と東洋(ZEN)の瞑想について
・西洋人は瞑想に対しても、自分をよく知るためとか、穏やかな心が、欲しいとか成果を求めます。
西洋のマインドフルネスは、私が、楽になりたいが出発。つまり、セルフインプルーブメント。
西洋は個人主義をもとに仏教の実践を取り入れたため、西洋の瞑想はエゴ、自己を強化する修行になってしまった。
(そのため、自己が固くなる、強くなる)

・東洋の瞑想は、私(自己)を手放す、自分の思い込みを手放すことにある。
(ついつい)私たちは、思考に誘拐される癖がある。
瞑想・座禅は、思考や思い込みによって切れていると思っているいろいろなものとのつながりを、もう一回本当は繋がっていたんだと気づくためのツールです。
座禅は。小さくなった心を取り戻すオリジナルな自分を取り戻すための型です。
瞑想とは、あなたの本来があなたに再びつながること(=Reconnect)です。

◆未知の脅威(新型コロナ)にどう向き合うか?
・コロナは、だれか一人が自分勝手なことをすると他の人に影響を与えるので、普段から私たちが繋がっていることを痛い形で教えてもらっている。
みんなが幸せに生き残れる状況を作り出すために、思いやりの実験が行われている。
「不確かさ、寄る辺なさ、フラジャイル」の中で、瞑想によって人間らしさを取り戻すこと。
分断の中でもつながることができるし、悪い事だけではなくいいことも起こっている。
「心配」ではなく、新しい未来を思い描くことが求められる。

さて、禅・瞑想については、自分が実践者(第6夜)であること、イノベーションの神髄でもあることから、この「価値創造の知」連載で何回か綴ってきました。

・第6夜:「色即是空・空即是色」超越瞑想
・第33夜:禅と価値創造
・第76夜:価値創造の秘訣
・第157夜:スティーブジョブズ

禅・瞑想は、言葉で表現することは難しいのですが、
日々の雑念・雑事を遠ざけて(=無にする)、「大元(おおもと)」(=空)とつながることで「本来の自己、将来の世界・世間」とつながることができます。
それは、「あなたの本来があなたに再びつながること(=Reconnect)」を意味します。
(同体験者には直ぐに伝わることも、言葉で考えている方たちには難しいのが現実です)

さてさて、上記の「Reconnect(リ・コネクト)=本来・大元(=空)にあなたに再びつながること」が最重要ポイントです。
SDGsの将来を語るときに肝要なのは、心(個人)・社会・地球の「本来・大元」につながっていることを共有することです。(第9夜:3つのエコロジー)
これまで、近世の「欲望の資本主義」で、心(個人)・社会・地球は大きく傷ついてしまいましたが、「欲望の資本主義」が機能停止した今回の世界的な新型コロナ禍で、地球の環境は良くなりました。
テレワークや様々なシェアもそれに貢献していますね。

SDGsは、「命の原型」にダイレクトにつながっています。
全地球人が、心を落ち着かせて、禅・瞑想や祈りを通して「本来・大元」に繋がる「Reconnect(リ・コネクト)主義」が肝要です。
そうすると健全な「価値創造の知」「新経済」「新ライフスタイル」が始動することが洞察できます。それができなければ、未来は抉られてしまいます。

新価値創造研究所が提唱する「価値創造の知」は、トリニティイノベーション(第11夜・第21夜)という3本の矢でできていますが、それは「深い知」「高い知」「広い知」のトライアングルです。
上記の禅・瞑想の知は、第1法則の「深い知」の中心に組み込んでいます。それがあって、翔べて(高い知)、拡げる(広い知)ことが可能になります。

そう、価値創造の本来・大元は、「深い知」から胎動します。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ

SDGsZENコロナ

SDGsシフト㊸「価値創造の知・第288夜」:『新型コロナは黒船である』

2020年5月10日 「前例主義」から「創造主義」へ

前夜(第287夜)は、『懸命と賢明』について綴りました。
「新型コロナ禍」は、一生懸命だけでは長続きしません。その頑張りは大切なのですが、どこかで必ず「持続性」に問題が出て破綻してしまいます。

鎖国状態であれば、元の状態に戻ることに向けて推進していけばいいのですが、今回の事象と環境変化を受けて、仕事や暮らし、経済や政治の様々な場面で、これから先の考え方の枠組み、価値観や仕組みを大きく変えていかなければならないことは明白です。

一例を上げてみましょう。
「9月入学制」です。
先ず、5年後・10年後を想像したときに、「4月入学制」と「9月入学制」のどちらを多くの人たちが選びますか?
日本は鎖国をしていないので、世界とのつながりを考えたときに、「9月入学制」は理にかなっています。
勿論、反対する人はいるでしょうが、その言葉を聴くと、

・入学制だけでなく、就職や会計年度等にも絡んでいる
・今のコロナ騒動のこの時期にやることではない
・従来のやり方を変えたくない

結局、「現状を変えたくない」
というのが透けて見えてきます。

行政に多いこの思考を「前例主義」「先例主義」と云います。
ここでいう「前例主義」とは、過去に取っていた方法(前例)が将来機能しないにもかかわらず、その事柄に適した処理を考えることなく、それを見直すことなく踏襲し続けてしまう不合理のことを指します。

そのために、「後手後手」になってしまうのです。

・オンライン授業
・リモートワーク
・感染症見える化対策
・特別定額給付金申請、振込み
等々で、「後手」に回っている事実を目撃しています。

他国にいいお手本があるにもかかわらずです。
単純には、「IT化」「インテリジェンス化:第283夜」が遅れているための悲劇です。

日本国は、「生産性向上」を掲げながら、司令塔・大臣や行政そのものに、「IT化」「インテリジェンス化」の戦略と人材が不足しているために、その付けが回ってきたのです。

さて、

『新型コロナは黒船である』

と認識することで、これからの生き方、暮らし方、ライフスタイルが変わります。
過去に取っていた方法(前例)が機能しないと覚悟して、人々・社会・地球の未来が幸せに近づくことにシフトする。
江戸時代に大きな黒船をみて驚異を抱き、環境変化・ギャップを認識して日本は大きく変わっていきました。

『ピンチはチャンスである』(第282夜:認識→備え→対応)

いま、このピンチを前向きに把えて、チャンスに変えている事例がメディアに溢れています。
「賢明」という“知”で、生き方・働き方を改革する必要があります。

『創造とは、未来の先取りである』(第75夜:価値創造とは何か)

他国のキャッチアップでは不足です。すぐに遅れをとってしまいます。
未来を先取りする能力が必要です。
それためにも、縦割りから横串への転換が急務です。

それを受けて、

・「前例主義」から「創造主義」へ

に生まれ変わることが求められます。

今回の「新型コロナ禍」は、「SDGsシフト」の一部です。
「SDGsシフト」のために、それは多大な教訓を与えてくれました。

価値創造から「事業創生・地域創生・人財創生」へ
SDGs黒船