橋本元司の「価値創造の知・第175夜」:価値創造とは何か

2018年10月24日 価値創造とは何か

改めて、価値創造とは何でしょうか。

結論から云えば、
『価値創造』とは、「人に役立つことを先取りするコト」です。

それは、「AI」が苦手な領域です。同時に、学校教育が苦手な領域でもあります。
なぜなら、人々の価値観を扱うからです。常識を疑い、常識を超えるからです。
「価値」は答えが一つではなく、様々であり、不確かなものなので採点できません。
そして、そこには人に役立とうとする、目に見えない「志」、「情熱」、「モチベーション」が不可欠です。

学校は、速く答えに辿り着くテクニックが中心、その土台となる大事な中身を教えて貰っていません。
それは、欧米に追い付き、追い越せのためにあったのですが、もうとっくにその時代ではありません。自らが「価値を創り出す」側に、リーディングエッジに立っているのです。

さて、初期「AI」は答えが判っているものを高速処理するのに適しています。
なので、20世紀の教育で育成してきた高速処理パーソンの「ホワイトカラー」はその仕事が劇的になくなっていきます。
更に、高速処理できるロボット群が「ブルーカラー」の仕事を急激に奪っていきます。

「他人ゴト」ではありませんね。
そのため、イノベーションの元になる「価値創造」という存在が、ビジネス現場でのウエイトを急激に増しています。

それでは、「価値創造」についての自分ゴトの気付きとプロセスをご案内します。
◆『価値』とは、突き詰めれば「人に役立つかどうか」というコトです。

本夜は、皆さんからの関心が特に高い「不易流行(ふえきりゅうこう)」(第34夜)に紐づけながら解いてゆきます。
「不易流行」とは俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の中で見出した蕉風俳諧の理念の一つです。
不易流行の『不易』とは、時を越えて不変の価値をさし、『流行』とは時代や環境の変化によって革新されていく価値のことを云います。

蕉門に、千歳不易(せんざいふえき)の句、一時流行の句といふあり。是を二つに分けて教え給へる、其の元は一つなり。(去来抄)
「千年変らない句と、一時流行の句というのがある。師匠である芭蕉はこれを二つに分けて教えたが、その根本は一つである」という意味です。

「不易(変わらぬもの)と流行(変わるもの)の根本は一つである」これは、第31夜~33夜でお伝えした“二つでありながら一つ”と同じです。
つまり、不易流行の根本も、言い換えれば「人に役立つかどうか」に繋がってきます。

この世は「諸行無常」です。これは不変です。
iPhoneは、多くの人に役立ちました。iPhone以前に、その統合した価値は存在していませんでした。
常識を疑い、常識を超える未常識(第29夜)に到達すること。
iPhone以降に、更に進化したメディアが登場するのは必然です。その予兆は、いまここに明滅しています。

何を言いたいのかと云えば、今の眼前の現実は「欠けたモデルだ」「途上のモデル」と割り切ることです。
その上で、「余白」(第22夜)、「空」(第85夜)を見つけることで、新しいスタイル、新しい価値が生まれてきます。

『価値』に尽きることはありません。
◆『創造』とは、「未来を先取りする」というコトです。

今、私達に求められている資質(WILL)と能力(SKILL)は何でしょうか?(第1夜、第51夜)
①それは、豊かな未来を創りたいという情熱(PASSION)と
②その本質の発見力(MISSION)と
③周りを巻き込んで実現する行動力(ACTION)にあります。

①を②③につなげるための基本の流れとして、
・模倣的(イミテイティブ)
・創造的(クリエイティブ)
・革新的(イノベイティブ)
を整理しておくことを、「未来を切り拓きたい」と熱意と情熱を持っている方達にはお薦めします。

「クリエイティブ」については、「新しい視点を発見するコト=見方を変えるコト」であり、つまり、「イノベーティブ」の前段で常識の殻を破るという位置づけです。
「イノベーティブ」とは、iPhoneに代表されるように、「新しい世界を創り出すコト=現実を変えるコト」です。
この基本の流れと其々の役割を理解しておくことが、将来のイノベーターを目指す方達にはにはたいへん役立ちます。

さて、クリエイティブ以上の『イノべイティブ』に到達するのに必要なのは、
・第21夜(気立て・見立て・仕立て)の気立てと仕立ての用意と卒意
・第17夜(「間(ま)」と「創造」)のダイアグラム作成 がポイントになります。
是非、「未来の先取り」に挑戦してみてください。

ここで、自分のコトを綴ります。
30年前の1988年、パイオニア社の技術職として、センター工場に勤務(技術企画課)していました。
この年は、振り返ってみると「ホームオーディオ事業」のピークにありました。
それは、従来の「性能」を追求していれば良かった時代の終焉でした。

20世紀は「所有」の時代でした。「所有」の時代の背景には、「モノの不足」があり、そこでは何馬力、何ワット、何デシベルというように『性能』が重視されていました。
それが満たされてくると、次の充足は『機能』に移りました。生活空間には、使わない機能でいっぱいの機器が溢れましたね。
「性能」自身の魅力が薄れていきました。魅力がなくなると、事業は廃れます。

現在は、「モノからココロ」へと、よりインナーへの欲求に移っています。

それを時系列で表現すると
⇒ 性能 < 機能 <効能
となります。

私たちは、機械の『性能』からではなく、生活・人の『効能』という価値から捉えていく時代になってなっていくことが分かりますね。
(現在は、3つのインターネット的特徴(①リンク、②シェア、③フラット)の浸透(第84夜)により、「所有」しないで、借りる、シェアするという「型」で「使用・体験」する時代になっています。さらに、「おもてなし型」へ))

労働組合の書記長を降りて一年後の33歳の時に、一年に一回開催される重要なイベントである「技術発表会」(2000人規模)の事務局長になりました。
『性能から効能へ』という「価値転換」から把える時代になるコト。そして、それまで、発表会にはコンセプトがなかったので、
「新価値創造 NVC(=New Value Creation)」
を中心において、全てのテーマが「新しい価値を創造すること」に置くことを発表しました。

・新価値=「世の中に役立つコト」
・創造=「未来を先取りするコト」

30年前の当時、「価値創造」「新価値創造」という言葉はどこにも使われていなかったので造語です。
もう、「価値創造」が時代の中心になることが観えていました。

その後、すぐに目黒本社に異動となり、
・調査企画(情報企画課)
・開発企画
・社長直轄 ヒット商品緊急開発プロジェクトリーダー
・新事業創造室室長
・総合研究所:新価値推進センター所長(研究企画、シナリオ企画)
・「パイオニア・次の柱」事業創出プロジェクトリーダー
・新価値創造研究所代表
と歩んできました。

今思えば、ずっと30年間、「価値創造・新価値創造」をミッションとして活動してきました。
その途中で、多くの方達との出会いがあり、「価値創造の奥義=トリニティイノベーション」(第67夜、第89夜)を体系化しました。
このトリニティイノベーション(第82~89夜)の中に、『創造』のエキスを注入しています。是非ご覧ください。
突き詰めれば、それは複雑ではなく、日本流のとてもシンプルな方法(第170夜)です。

さてさて、日本の停滞の本質は、「価値創造」が進んでいないことにあります。
逆に云えば、日本の成長の源は、「価値創造」の量と質です。

これからの「AIoT時代、Robot時代」に、他人ゴトから、自分ゴトへ転換しませんか?
「価値創造」で、共に、隆々とした日本の新しい文化、市場を創り出しましょう。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
価値創造とは何か

橋本元司の「価値創造の知・第174夜」:「チーム創発・コンサルティング」立ち上げ①「林住(りんじゅう)期」

2018年10月19日 チーム創発コンサルティング

この度、企業の第一線で改革実践してきた異能のメンバーが集結して「チーム創発」を立ち上げました。
全員が企業の第一線で有事を体験してきた62~63歳です。
ホカホカの自分達のパンフPDF版を作成したので是非ご覧ください。
みなさま、ご意見・ご助言くださいね。

ということで、ネーミングの如く「創発」で顔晴って創り上げたので、本夜から少し、「チーム創発」立ち上げの想い・経緯・目的辺りを綴ろうと思っています。

最初の想いは、10年前、会社の帰りに購入した「林住(りんじゅう)期」(五木寛之著)にあったように思います。

では、そこから引用して紐解いてゆきます。

“古代インドでは、人生を四つの時期に分けて考えたという。
「学生(がくしょう)期」、「家住(かじゅう)期」、そして、「林住(りんじゅう)期」と「遊行(ゆぎょう)期」。
三つ目の「林住期」とは、社会人として務めを終えたあと、すべての人が迎える、もっとも輝かしい「第三の人生」のことである”
・・・
“アスリートにたとえれば、「学生期」に基礎体力をつくり、「家住期」に技術を磨き経験を積む。
そして試合にのぞむ。その本番こそが「林住期」だ。人生のやり直しでも、生活革命でも、再出発でもない。生まれてこのかた、ずっとそのために助走してきたのである。”
・・・

>『生まれてこのかた、ずっとそのために助走してきたのである』

いかがでしょうか?
そうズバッ!と言い切られると考えさせられますよね。
「余白」(第22夜)が生まれる瞬間です。

まだまだこれから!

ちょうど、「パイオニア社の卒業」を意識していた当時(53歳に、自分の背中を大きく押してくれました。

それまでは、
「学生期」⇒「家住期」⇒リタイア
というのが、日本の終身雇用制度の設計図でした。年金制度もそのように作られていましたね。それが、土台から大きく崩れました。
そして、時代の流れと並行する人生100年という新たな価値観(第168夜)の芽生え。

①「AI」(第144夜:「AI」「BI」「CI」)と②「人生100年シフト」が両輪となって、「働き方改革」の先にある『新しいフリースタイルという働き方』という息吹が動き始めています。
「団塊の世代」の後に生まれた私たちは、「リタイア」と違う「林住期」と「遊行(ゆぎょう)期」を生きることが使命なのかもしれません。

『溶解する社会 Free Style Shift』(第169夜)引用
-------
社会速度が高まり、あらゆる分野で破壊的創造<ディスラプション>が繰り返されている。我々は、この現実をどれだけ直視できているのだろうか。
旧態依然のビジネスモデルを続けていれば、もはや事業を継続することもできない。ディスラプションとは、個人の小さな気づきの連鎖によってもたらせられる。
・・・個人が社会の中で向き合っていける、自在で臨機応変なステージやプラットフォームが重要になってくる。
そのプラットフォームが多彩であれば、個人の活躍の場も広がっていく。それぞれの個人が持っている得意技が生かせるチームを編成し、社会の課題に挑む「フリースタイル」という新しい働き方、生き方がますます顕著になっていくだろう。
新たな市場とは、過去の延長線上にあるのではなく、夢や理想を掲げた時にこそ現れる。
・・・
---------

・ミドルシニア群が元気で、世の中に役立つ「魁(さきがけ)」になる!
・年金制度も含め、若い人達との橋渡しとなり喜ばれる!
・「チーム創発」に次々に若い人達(ジュニア)との融合がある!
・会社の再興、地域の再興、日本の再興に貢献する!
・others

そんな存在・役割・志を持って実現したいと想っています。
そのようなコトが望まれているのでしょうか?
いったい、どの様なことを考えたのか?

次夜は、その周辺と本質を綴っていこうと思います。

価値創造の知から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ

チーム創発コンサルパンフ01
チーム創発コンサルパンフ01

橋本元司の「価値創造の知・第173夜」:人生のマイナスとプラス

2018年10月16日 マイナスはプラスにするための準備期間

「コンサルタントの知」第5弾です。
前夜は、「次の一手」「将来の洞察」について綴りました。
そして、マイナスとプラスはコインの裏表であることを。

本夜は、それを野球人「桑田真澄」さんの言葉を通してお伝えしたいと思います。

⇒ 『練習したからといってすぐに結果が出るものではない。毎日コツコツ努力していると、人間はある日突然、成長する』

この言葉は響きますね。
「価値創造の知」も同様です。
全てのモノゴトに通じ、人生に影響を与えますね。

それは、学生時代の中高のバドミントン部活動でも実感したことですが、企業人となってから、
・第23夜:100社の企業訪問と100社の異業種コラボレーション
・第25夜:(通勤電車で)15年で3000冊を読む
・第47夜:日本の方法(独自性の発揮)
も同様でした。

⇒毎日コツコツ努力していると、人間はある日突然、成長する。

この「価値創造の知」連載も「コツコツ努力」で成立しています。
きっと、成長しているのですね。

蝶に例えると、動きが止まったようにみえる「さなぎの時代」がコツコツ努力なのでしょう。
そして、ある時羽ばたく蝶に変態する。

①人生にマイナスはないですね。 マイナスはプラスにするための準備期間だと思います
②格好悪くていい。”格好悪い” とは人の評価だからである。僕は自分が充実した人生を送るために生きているわけで、周囲の人から見て格好いいことをするために生きているわけではない
③言うこととやることが一致しているから、言葉に説得力がある
④イチローも4割・5割の打率は記録できず、6割以上失敗する。 人生も同じだ。失敗しても構わない。大事なのは、失敗してもそこから起き上がることだ
⑤ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ
⑥あなたの家庭はあなたの避難所だ。ただ、そこに閉じこもってはいけない
⑦いい事はもちろん、悪い事も視点を変えて良い試練だとポジティブにとらえることにより、怒ったり落ち込んだりすることなく、何事も自分の成長の糧にすることができる
⑧やるか、やらないかですよ、人生は。 やればそれだけのものが返ってくるし、やらなければそのままですよ
⑨試練が人を磨く
➉大物とは他人の評価を気にしない

⇒人生にマイナスはないですね。マイナスはプラスにするための準備期間だと思います。

負(マイナス)の期間に何をするかが重要です。なかなか望む出口や成果が見えない時が続きますね。
自分の場合も、ギリギリまでやらないと成果が出ないことを何度も経験してきました。そこには、「一途な想い」「志」が必要です。成長はできても成功につながらないことも経験してきました。

神様は「イケズ」なのです。

負(マイナス)と正(プラス)は別々にあるのではなく、「二つでありながら、ひとつ」(第33夜)です。
これが、「価値創造の奥義」であり、「価値コンサルティングの秘儀」でもあります。

価値創造の知から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
桑田真澄

橋本元司の「価値創造の知・第172夜」:なぜ、倒産?

2018年10月15日 変化に対応できないで失敗した事例

「コンサルタントの知」第4弾です。
前夜は、「経営とは、変化に対応すること」を事例で綴りました。

本夜は、「変化に対応できないで失敗した事例」をまとめた本「なぜ倒産」(日経BP)も参考にしながら「価値創造の知」をお伝えします。
「なぜ倒産」の副題は、(中堅・中小企業)『23社の破綻に学ぶ失敗の法則』とあります。成功の事例を学ぶよりも、失敗の事例を学ぶことは有用です。

なぜならば、成功と失敗はコインの裏表の関係にあるからです。多くの失敗と挫折の先に、成長があり「成功」があります。
また、成長があったことにより、失敗に繋がったという事例も枚挙にいとまがありません。

「はじめに」から一部を引用します。
------
経営とは、ヒト、モノ、カネの状態をバランスよく保つことであり、そのバランスが大きく崩れると失敗を招きます。
そして、崩れ原因を突き詰めると「あのとき、こうした判断をしてしまった」という転換点が見えてきます。

成功はいくつかの要因の組合せですが、失敗は究極的には一つの判断ミスによるもの。
例えるなら、成功とはブロックを地道に高く積み上げることであり、失敗とはブロックの山のどこか一か所に異常な力が加わることで一気に崩れるイメージです。
成功の要因と違って、失敗は原因を特定できる分、ダイレクトに役立つのです。・・・
------

「IT化、グローバル化、サービス業化」と「AI化、少子高齢化」の掛け算により、従来の事業モデルや業態を保つことが難しくなっています。
事業を磨き上げる、更新すること、必要に応じて変態(業態変換)の見直し、イノベーションが待ったなしで訪れます。

役に立つと思うので、「なぜ倒産」の3章を参考に記載します。
1.第1章: 急成長には落とし穴がある
①脚光を浴びるも、内外実が伴わない
②幸運なヒットが、災いを呼ぶ
③攻めの投資でつまづく
2.第2章: ビジネスモデルが陳腐化したときの分かれ道
④世代交代できず、老舗が力尽きる
⑤起死回生を狙った一手が、仇に
⑥負の遺産が、挽回の足かせに
⑦危機対応が後手に回る
3.第3章: リスク管理の甘さはいつでも命とりになる
⑧売れてもキャッシュが残らない
⑨一社依存の恐ろしさ
➉現場を統率しきれない
⑪ある日突然、謎の紳士が・・・

前職パイオニア社では、上記の第1章と第2章のプロセスを経験してきました。
そのような時に特に役立つのが、
・トリニティイノベーション(第21夜、第56夜)
・シナリオプランニング(第15夜、第147夜)
の二つの方法です。

それは、
・先(将来)がわかる(洞察できる)
・「次の一手」が観える
からです。

それは、前夜(第171夜)に綴りました。
そうすれば、
・本業の何に磨きをかければいいのか、
・本業の何に依存しすぎてはいけないのか、
・外部の何に注目すればいいの


・外部とどうやって繋がればいいのか

ということが分かるようになります。
それを「目利き」と云います。

ただ、上記の二つを習得するには「コツと繰り返し」が必要になります。
何回か努力、挑戦をしていると、ある日突然観えるようになります。

その時に必要なのは「当事者意識」「情熱」「本気&本質」です。
マイナス、劣等の本質が見えた時に、将来のプラスが明滅します。

価値創造の知から、「事業創生・地域創生・人財創生」へ
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橋本元司の「価値創造の知・第171夜」:経営とは「変化」に対応すること

2018年10月13日 事例:オーディオの未来

 前夜、前々夜に引き続いて「コンサルタントの知」について語ります。
・前々夜のテーマは、「経営アドバイザー」から「経営ナビゲーター」へ。
・前夜のテーマは、常識から逸脱すること。「箱を出る(Think outside the box)」でした。
 
その一番「根っこ」にあるのは何だと思いますか?
 
 それは、「経営とは、変化に対応すること」です。
 
腑に落ちますか?
 
 ここでは、前職の「オーディオ」を事例にして、変化に対する下記「2つのパターン(型)」をご紹介しますので理解の参考になれば幸甚です。
A.改善型
B.革新型
この二つの型を、現況の自分の会社/地域に当てはめてみて(=類推して)みてください。
 
A.改善型
 
・1970年、自分が中学、高校の時に、自宅の居間には、YAMAHAの「セパレート・ステレオ」がドーンと置いてありました。
・1977年、ご縁があって、㈱パイオニアに就職しました。
技術系出身ですが、新人全員の営業実習があって、自由が丘の丸井のオーディオ売り場に一か月、店員となりました。
「コンポーネント・ステレオ」がほんとうに飛ぶように売れました。(開店時間に伝票を書いている時間がなかったので、事前にお客様情報以外の内容を記載していました)
それから暫くして、中森明菜の「プライベート・ステレオ」へ変遷してゆきました。
・1989年がホームオーディオの売上はピークを迎えました。それは、バブル崩壊の2~3年前です。
ここから東南アジアで生産移管が始まり、急激に売上/利益が落ちてゆきました。
・1992年、自分はホームではなく、カーオーディオに籍を置いていたのですが、「オーディオ活性化委員会」「超高密度委員会」に召集されて数か月検討を行いました。
予測としては、
①翌年、国内オーディオ事業が、30億円の赤字になる
②CDメカに変わるオーディオの時代がくる
③13年後の2005年に、パッケージ系・放送系・通信系に不連続の変化が起きる
 その背景と処方箋の提案となりました。
 
 自分は両委員会を兼ねていたので、それを編集した予測・洞察を経営会議で発表しました。37歳の時です。
経営会議では、技術開発統括から「①②③になるはずがない」というコメントがあり、後で呼び出され叱られました。
 
 しかし、その①②③はすべて現実のものになりました。
 
 1989年以前は、「A.改善型」で良かったのです。
しかし、2005年以降は、「B.革新型」が必要だったのです。
それでは、「2005年」に変化に対応すればいいのでしょうか?
 
 上記の経営会議で自分は、
「2000年までに、次の変化への対応をする必要があると考えます」
と訴えましたが却下されました。
 
 さて、オーディオと人との関係はどのように変化したのかをみてみましょう。
a.居間
b.机の上
c.ポータブル
d.ポケッタブル
 
B.革新型
 
 上記の次は、
e.Wearable
f.Hearable(聴覚)
g.Heartable(脳・心・意識)
 に移っていくと洞察・確信しました。
 
 自分は将来の実現のイメージを持って、
・1995年新社長に直訴(⇒ヒット商品緊急開発プロジェクト)して
その第一段からリリースしました。もう、30年弱になりますね。
 
 「Audio]」は、どんどん人間の皮膚に近づいているのがわかりますね。
そして、インナーに入っていきます。
それは、図のように、「ディスプレイ」も一緒なのです。
このオーディオ(聴覚)、ビジュアル(視覚)、タンジブル(触覚)が新結合して、そこに、「AI(脳)、AR」が加わるのですね。
その時に、ワクワクドキドキする「音・音楽」と人との新しい関係が生まれます。
 
 そして、ここに、アナログ・異質・キュービタルを新結合することで、「新しい文化・市場」が生まれます。
上記、「e.Wearable」以降は、「B.革新型」でなければ対応できません。
 
 世の中の変化に対応できなければ、右肩下がりになり、新しい市場・土俵に上ることができません。退場という道をゆくことになります。
 
 前職の卒業後、ご縁により、「サービス業~製造業、ベンチャー企業~老舗企業」と、多業種/業態と伴走してきましたが、先ず時間軸で「A.改善レベル」にあるのか、「B.革新レベル」にあるのかを客観的にみてください。
 
「現事業の本来と将来」が見えると、自ずと気づきがあり、経営の心構え・対応の仕方が変わってきます。
 
 ただし、変わらないのは、その本質には「顧客の幸せ」という視点・視座があることです。
それを水先案内する私たちは、あなたの外部「成長経営かくしん室」です。
 
価値創造の知から、「事業創生、地域創生、人財創生」へウェアラブル00

橋本元司の「価値創造の知・第170夜」:Think outside the box(箱を出る)

2018年9月24日 トリニティイノベーション

前夜に引き続いて「コンサルタントの知」について語ります。

前夜のテーマは、「経営アドバイザー」から「経営ナビゲーター」へ。
経営の「不足」を、表面的なつぎはぎという「パッチワーク」手法から、迅速に「価値創造・革新」手法にシフトしましょう、という主旨でした。

何故でしょうか?

◆企業の目的・本質は、「顧客価値を創造すること」(ドラッカー引用)にあります。
「価値の創造」ができていないと、急速に商品・サービス・ブランドの魅力がなくなりますね。それは、顧客からの「対価」がなくなることを意味しています。
ずっと同じ価値では、飽きられてしまいます。時代の変化についていかれないと時代の波に飲み込まれて沈んでいきます。

つまり、「コンサルタントの最も重要な知」は「顧客価値の創造」にあることがおわかりいただけると思います。
これまでのやり方・考え方が通用しない時代では、従来の価値観とは“違うけれども共感される”という「二つでありながら一つ(第33夜詳細)」の新しい価値観の創出が必要になります。
それは、第82夜(ビジネスで最も大切なコト)に詳細を綴っています。

残念ながら、殆どの経営コンサルタント、顧問、企業診断士は、一番重要な「顧客価値の創造」に手を出しません。出せないといったほうが当たっていると思います。ここが問題です。

さて、「違う」とはどういうことでしょうか?
それは「逸脱」することです。

それをスティーブジョブズは、「Think outside the box(箱を出る)」と言っていました。彼の口癖だったそうです。
これまでの価値観の常識・枠をはみ出ることですね。はみ出さないで新しい価値は生まれません。
箱を出て経済が発展することを「イノベーション」といいます。スティーブジョブズは、イノベーションの達人でした。
多くの業界の常識が崩れ淘汰されましたが、それをはるかに上回る文化経済(第24夜)を生み出しました。

さて、ポイントはどの様に「箱を出る(Think outside the box)」かです。
箱を出て「顧客価値を創造する」3つの方法(道筋)をお伝えします。

①深い知(第85、86夜)
②高い知(第87、88夜)
③広い知(第89~99夜)

それぞれ役割が違います。
詳細は、それぞれの連載(価値創造の知)をご覧ください。

それぞれを要約します。、
「①深い知」は、引いて引いて削いで、自社の「存在意義」を再定義することです。
旭山動物園が、それまでの常識である「奇獣珍獣で観客を呼ぶ」ことから、「命の大切さ」をミッションに掲げて、常識を変えました。
日本の枯山水、俳句、長谷川等伯「松林図屛風」、「アルコールフリービール」、前職の「カラオケ」も「①深い知」から生まれました。
足したり(+)、掛け算(×)したりするのではなくて、引いたり(-)、割ったり(÷)することで、新しい需要、市場、文化が生まれます。
それは、存在意義・ミッションを再定義することでイノベーションが始まります。
そして、それは、船における錨(⚓)のようなものです。
「②高い知」は、正反合の弁証法で、過去(正)と現在(反)を「二つでありながら一つ(第33夜詳細)」であると捉えて、将来にジャンプする方法です。
それは、将来像・ビジョンに直結します。時間上の現在・過去のどこに焦点をあてるかが、ベストビジョンを引き寄せられるかのコツになります。
天気の悪い荒波の航海で北極星を見つけることに似ています。
様々な業種・業態で作成・ご支援してきましたが、その成果は絶大なものがあります。
ここに、日本の方法である「守破離」を入れ込むことで、プロジェクトメンバーの目が輝き出します。

「③広い知」は、「②高い知」が時間上の結合(過去・現在・将来)だったのに対して、空間上の横串の結合です。
スティーブジョブズのiPhoneは、iPod・デジカメ・通信等の新結合によって生まれました。
前職での異業種コラボレーションによる連続ヒット商品も「広い知(新結合)」によるものです。
「グーテンベルクの活版印刷」の実家の刻印機とぶどう絞り機の新結合で生まれました。
違うものの組合せで魅力的な「物語(ストーリー)」を創れるかどうかがイノベーションの分かれ道です。
そして、その価値創造は、日本流の「間(ま)」そのものです。日本人が最も得意にしているものですね。

さて、この3つの方法(トリニティイノベーション)が、「Think outside the box(箱を出る)」ための肝(きも)・要(かなめ)です。
そこに、日本の方法がしっかりと息づいているのが分かりますね。欧米との違い、アドバンテージがそこにあります。

トリニティイノベーションを「成長経営ナビゲーター」を目指す方たちに是非身につけて欲しいですね。

そして、このような「発想」「構想」「日本の方法」を小学生、中学生のときにお伝えしたいですね。
なぜならば、「AI」登場で求められるのは、「知識」ではなくて、トリニティイノベーションの「知恵」になることが明らかだからです。

価値創造から、事業創生・地域創生・人財創生へ
橋本元司01

橋本元司の「価値創造の知・第169夜」:経営アドバイザーから経営ナビゲーターへ

2018年9月21日 コンサルタントの「本来と将来」(知識と知恵)

本夜は、自分も深く広く関わっている「コンサルタントの知」について綴ります。

コンサルタントには大きく2種類あります。
①経営アドバイザー
②経営ナビゲーター

「①経営アドバイザー」は、問題が明確で、何をすればいいのかが分かっている「経営の改善」です。それは、これまでの培った「知識」の活用です。
世の中のコンサルタントの殆どがこの①経営アドバイザーですが、問題が顕在化しているので、短期的な対応が可能です。
経営に足りない部分を既知のもので、「パッチワーク (つぎはぎ)」するというイメージです。

それは、身体で例えれば、左腕の皮膚が痒いので、とりあえず「ムヒ」を塗る。そうすると、痒みが消えたり、やわらぐというイメージです。。
しかし、その原因が肝臓にあるとしたらどうでしょうか。ムヒで「改善」はするけれども、真の解決には届きません。

もう一つの「②経営ナビゲーター」は、現在事業の延長上には未来がないという前提から、問題の本質を発見し、従来のやり方、考え方を変えて事業機会を発見する「経営の革新」にコミットすることです。
上記の例でいえば、痒みの原因が「肝臓」であることを突き止め、「肝臓」が異常になる原因(飲酒、ストレス等の生活習慣や環境)を変えることに気づいてもらい、伴走すること。必要に応じて外科手術を施す。
そして、将来に亘る継続的な心身の健康にコミットするものです。
ビジネスの現場では、環境の変化が激しく、その変化に対応した「顧客価値の創造→事業機会の発見→新需要の創造」という「知恵」が求められます。
事業に行き詰まりがあるというのは、「顧客価値の創造」という「余白」が見つけられなくなっていることを意味します。(第3夜:「負」と「余白」の価値)
事業とは「欠けたモデル」であると認識して、継続して革新していく必要があります。

・①「経営アドバイザー」⇒「パッチワーク・改善」
・②「経営ナビゲーター」⇒「価値創造・革新」

前職(パイオニア社)では、複数の指折りの大手コンサルティング会社の高額コンサルティングを事業部や研究所で受けました。
ただ、その内容は、欧米のやり方(テンプレート)をなぞったもので、「顧客価値の創造→事業機会の発見→新需要の創造」には全く届かないものでした。
つまり、結果的には「①経営アドバイザー」レベルなので、何回もガッカリしました。
それまでのコンサルティング会社が、右肩上がりの時代では通用したものの、枠組みが変わった情業、脳業時代には対応できないことを確認しました。(第109夜)

何故、そのような高額コンサルティングファームに依頼するのでしょうか?
それは、結果がでなくても「このような有名なコンサルティング会社でやってもらった」(からしょうがない)
という経営者の言い訳に使われているからです。

いま、日本の「再興」の声が大きくなっています。(第147夜)
そこに必要なのは、「経営アドバイザー」ではなく、「経営ナビゲーター」です。
「価値創造⇒需要創造」のできる「経営ナビゲーターの心得と方法」を体感、習得することで、はじめて「創造型社員」が育ちます。
そのような創造型社員がいなければ、新価値・新需要を生み出し続けられる組織・会社、つまり成長経営になりません。

会社であれ、地域であれ、上記の「価値創造できる人財開発」と「経営ナビゲーター」活用へのシフトが急務です。

これまで、この「価値創造の知」連載はそのための「心得と方法」を深く、高く、広く記載してきました。
詳細は、ホームページ新価値創造研究所をご覧ください。

私たち新価値創造研究所、そして、4人で新しく結成した「チーム創発」は「成長経営ナビゲーター」です。
ご活用いただければ幸甚です。

価値創造から、事業創生、地域創生、人財創生へ
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秋田県の「本来と将来」(産業労働部)

2018年9月20日 「この指とまれ」の成長ビジョン・プラットフォーム

昨日は、秋田県産業労働部の方達と事務所で打合せをしました。
日本で最高/最低の各指標を持つ珍しい、厳しいポジションにいます。
「隆々とした未来の物語(シナリオ)」の構想・実行・更新が急務です。

企業誘致の箱モノよりも大事なことは、
「この指止まれの魅力」が何かを明確にして、その魅力あるストーリー(見立て)を創ること。そして、それをベースにした内外の人々が交流、発信するオープンプラットフォーム(仕組み)をつくることにあります。将来の成長を維持する人財開発も必要です。

それは、従来の「お客様を囲い込む」のではなくて、クックパッドさんやクラブツーリズムさんの様な「お客様に囲まれる」モデルの実践です。秋田県には魅力的な素材が揃っているのでプロデュース(仕立て)するのみですね。
応援します。

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橋本元司の「価値創造の知・第168夜」:谷口正和 『Free Style Shift』

2018年8月4日 オールフリーランサーの時代へ

谷口正和師匠が著書『溶解する社会 Free Style Shift』を上梓されました。昨年に「生かされる自由力-Free Style Shift」というコンセプトがあり、先週に書籍のリリースがありました。

先ず、その昨年のコンセプトを引用します。
「謙虚でありながらも大局観を持ち、自由自在に仲間を募る姿を連鎖させることをイメージしながら、

“自由度を高めて更なる結果を
- 自立・自在・自発・自活・自創
– 一人一人のフリーランシング
— 生き方働き方の革新へ”」

それは、『生き方働き方の革新』の提起でした。

それでは、本著の「はじめに」を引用します。
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わ社会速度が高まり、あらゆる分野で破壊的創造<ディスラプション>が繰り返されている。我々は、この現実をどれだけ直視できているのだろうか。
旧態依然のビジネスモデルを続けていれば、もはや事業を継続することもできない。ディスラプションとは、個人の小さな気づきの連鎖によってもたらせられる。
・・・個人が社会の中で向き合っていける、自在で臨機応変なステージやプラットフォームが重要になってくる。
そのプラットフォームが多彩であれば、個人の活躍の場も広がっていく。それぞれの個人が持っている得意技が生かせるチームを編成し、社会の課題に挑む「フリースタイル」という新しい働き方、生き方がますます顕著になっていくだろう。
新たな市場とは、過去の延長線上にあるのではなく、夢や理想を掲げた時にこそ現れる。
・・・
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ここに綴られているは、今話題になっている「働き方改革」の先にある『新しいフリースタイルという働き方』です。
自分は、正にいま、上記の「夢・理想・チーム編成・プラットフォーム」を創ろうとしている真っ只中なので驚きました。

異能のチームで、実際にユニットを組んで、一歩先の社会課題を解決する「自在で臨機応変なステージやプラットフォーム」を検討しているところでした。
その様な状況の中で、この本を観た時に、ヒントと事例が満載なのでした。「偶有性=セレンディピティ」(第19夜)の嬉しい出現です。

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・・時代の流れと並行する人生100年という新たな価値観。この価値観をしっかりと把握し、どの様な変革が、今、最もふさわしいのかを見定めなければならない。この課題をきちんと整理しないまま、ただ闇雲に動いても何の解決にもならない。
しかし、今を逆にきちんと整理して、問題の解決の糸口をきちんと直視し、チャンスだという認識を持ってチャレンジしていくことができれば、もはや全ての問題は解決したといっても過言ではないのだ。・・・
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「AI」についての認識も必要ですね。
文化経済研究会にゲスト講師で登壇された「落合陽一」さんが、著書の『日本再興戦略』で綴られている箇所を引用します。
“これまでのインターネットは統一された「マス」だったのですが、今後、インターネットは個人化していきます。その個別最適化のための関数の名称が、総じて「人工知能と呼ばれているもの」というのが僕の現状把握です。・・・”

「働き方改革」が長時間労働を解消するという狭い領域で論議されていますが、本質はそこではありません。
「Free Style Shift」「日本再興戦略」を理解するだけでも、そこからその一歩先の世界から現在を観れば、何に優先的に『次の一手』にするのかが明らかになります。

未来の予兆は、いま、ここに、明滅しています。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生へ」

http://lifedesign.ne.jp/?p=5647

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橋本元司の「価値創造の知・第167夜」:ジョージ・カーリン この時代に生きる私たちの矛盾

2018年7月31日 人生で大切なコト

https://feely.jp/9763/ この時代に生きる私たちの矛盾

『ジョージ・カーリン』が最愛の妻を亡くしたときのスピーチです。

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ビルは空高くなったが人の気は短くなり
高速道路は広くなったが視野は狭くなり
お金を使ってはいるが得る物は少なく
たくさん物を買っているが楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが家庭は小さくなり
より便利になったが時間は前よりもない
・・・

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多くの人たちが「人生において大切なコト」の深い話に共感されているのですね。
ただ、共感だけしていても未来は拓けません。

「5年以内に約500万人の雇用が失われる!?」(2016年1月に開催された「世界経済フォーラム(ダボス会議)」)

フォーラムの創始者であり会長でもあるスイスの経済学者クラウス・シュワブ氏が『仕事の未来』というレポートを発表しました。
「AI、ロボット技術、バイオテクノロジーの発展で5年以内に約500万人の雇用が失われる」というショッキングな報告を行ったことで大きな注目を浴びましたね。

実際には、雇用は失われるコトと創出されるコトの両方が進行すると洞察しますが、カーリンのスピーチの中の矛盾は更に加速させることは間違いありません。

いつの間にか私たちは、「上記の科学技術やお金・資本主義」が上位にいて、その下に「人間」が置かれているような状況になってしまいました。何かがおかしいと思いませんか?
ミスマッチが顕在化し続けているのです。「科学技術やお金・資本主義」は、“手段”なのですが、その手段の上にある『上位目的』を明確にして共有・認識することが肝要です。

その様な意味で、これまでの「古い価値観/パラダイム」の呪縛から早急に解き放たれることが必要ですね。
「古い価値観」に依存し続けるとどうなりますか?そのような価値を次世代に引き渡せますか?
その奥底にある古い価値を明確にして、「創造的破壊」することが求められます。

前夜まで連載していた「スティーブジョブズ」はその「創造的破壊」を行いました。顧客がそれを選択しました。「既得権益」は吹っ飛びました。
それは、「情業の時代」の覇者でした。「脳業の時代」には、「人間優位」の価値観/ポリシー/スタイルのルネッサンスが必要です。

さて、人生を豊かにするのは「深い知」です。カーリンのスピーチが促しているのも「深い知」「深い行動/更新」です。
「深い知」を共有すれば、これまでと質の違う「高い知」を望むことができます。「深い知」と「高い知」を認識できれば、「広い知」が拡がります。
それは、「価値創造の知」シリーズで綴ってきた「TI:トリニティイノベーション」そのものです。

今ここで、求められているのは、「三つのエコロジー」(フェリックス・ガタリ著)です。特に「心のエコロジー(ココロジー)」(第9夜)の共有です。
“従来のエコロジー運動がいわゆる「環境問題」(自然環境を中心とした)に限定されてきたことに疑問や不満を感じ、それだけでは現代世界の全面的危機に対処しえないとして、「環境のエコロジー」に加うるに、「社会のエコロジー」と「精神(心)のエコロジー」の三位一体理論を提唱する”

そして、もう一つ必要なキーワードは『おもてなし』(第2夜)です。日本伝統の「①ZEN、②間(ま)、③おもてなし」が上記の課題をジャンプアップします。
日本が上位目的実現の大きな役割を担って進化してゆく可能性大ですね。

このシリーズで綴ってきた「意味のイノベーション」「認識のイノベーション」「価値のイノベーション」が表舞台に上がってくるのは時間の問題です。
それは、『人間の進化(エヴォリューション)』の序章です。

だって、『進化』できなかったら「人生一切皆苦」になってしまいますから。

価値創造から、「事業創生・地域創生・人財創生へ」
ジョージ・カーリン